新幹線・航空機の新たなサービスとして、隣の空席保証サービスの導入を

大阪府で自主的な基準をもとに活動自粛要請の一部緩和が行われた。なにわともあれ、素直に吉村府知事、医療従事者、保健所関係者等の功績をたたえたい。

経済活動の本格的な再開と感染予防のためには、まだ、恐る恐るという感じで進まないといけないが、大きな打撃を受けている交通業界に1つの提案をしたい。

それは、新幹線などで“隣の席の空席を保証するサービス”だ。

例えば、大阪―東京間を異動するとしよう。予約システムとかで、空いている車両を選び座席を指定する。発車時刻が近づくにつれて、席は埋まっていき、やがて自分の隣の席も予約されてしまうかもしれない。もし、自分がA席に座り、B席とC席の隣の人が、マスクをせずにしゃべり続ける人だったら東京―大阪間の移動は地獄となることは想像に難くない。その恐怖を緩和してくれるのが、このサービスだ。

多くの人が利用する公共交通機関の宿命の1つが、輸送の効率性の追求である。大量輸送機関という表現もあるように、多くの人を一度に運べることが、そのサービスと採算性をさせている。不特定多数(公共的)の人が誰でも利用できる(大量輸送機関)であるがゆえに、隣に誰が来るか分からないというのが宿命である。

その宿命を避ける意味で、多少輸送力(収入)を下げても、利用者の安心を保証できるサービスを提供してほしい。

安心を得るためには、「多少、料金を多く払っても安心を買いたい」という人も多いのではないか。自分が企業の総務・人事関係者であれば、必要早急の出張には、2席分の費用を会社の負担として、社員の感染リスクを下げることを検討すると思う。

具体的には、新幹線(航空機も)を少なくとも1つおきに座る(隣席は必ず空いている)サービスの導入を求めたい。
新幹線指定席の場合、1列5席ある中で、1列目はA,C,E席、2列目はB,Dを繰り返していくのである。料金は指定席特急料金を1.2倍~1.5倍程度とする。つまり一つ挟んだA席とC席の2席で空席が保証されるB席を負担するイメージである。
現状では、エクスプレス予約時に座席を選べるサービスもあるが、後から隣に座られるリスクはある。要は確実に安心を買いたいのである。
GWに自粛をして、大きな消費を行っていない現在、夏休みの旅行は多少、お金をかけてでも安心を買いたいと思う消費者も多いのではないか。
一方で新幹線を提供するJR各社や航空会社の側では、当然ながら、空席とした席の普通乗車券分と特急券でロスが出る。しかしながら、需要がほぼゼロからの復興策としては、許容範囲ではないか。むしろ、移動を躊躇する顧客の心を刺激する策として、早期のフルサービスが提供される時期を早めてくれることが期待できるのではないか。個人的には、臨時のサービスではなく、恒久的なサービスとして、冬季のインフルエンザが流行する時期にも提供してほしいと思う。

設計上は8分程度で車両内の空気が入れ替わるとされる新幹線。トイレの利用のタッチレス化や消毒液の完備を行えば、物理的距離(あえて社会的距離とは書かない)を確保できれば、新幹線(航空機)内での感染リスクはかなり抑えられるはずだ。

となれば、隣席の空席を保証してくれれば、超過料金は負担しても、自分なら利用したい人も多いはずだ。試験的でも良いので導入してほしい。予約システムの変更は少なくて済むはずだ。発展的には家族旅行などグループも含めて最大人数が予約でき、最適な距離を保てる配置をAIで導き出すことにより、収益の拡大も期待できるのではないか。

コロナ後の対応として、安全・安心を高めつつ事業を継続させる策として、一考の余地はあるのではないか?


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