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脳は、慣れ親しんだものが好き(中編)~説得力のある文章を書く~

ダニエル・カーネマン氏が書いた
ファスト&スロー あなたの意志はどのように決まるか? 上巻
第1部 二つのシステム 第5章  認知容易性
の要約になります。

回の内容は、人の記憶に残りやすい文の作り方になります
noteを書いている人やブロガー必見の、説得力のある文章の書き方も載っています!

A 説得力のある文章を書くには

結論から書くと、「文章をシンプルにし、韻文で書く」ことが、ダニエル・カーネマン的説得力のある文章の書き方になります。

(2020年4月3日、追記
アリストテレスが書いた弁論術という本で
を踏むととわざとらしく聞こえるために、説得力に欠ける」
という記述を見ました。彼によると、を踏まずにテンポを重視する文章が良いそうです。)


説得のある文章を書くために、前回用いた真実性の錯覚を用います。
相手の認知負担をできるだけ減らすことによって、伝えたいことを相手に認識させやすくします。

例えば
「大難は、敵味方を1つにする」
「小さな一撃も、積もれば大木を倒す」
「告白した過ちは、半ば正されている」
ような文です。

これらを普通の文にすると
「大きな災難があると、争っていた敵味方も、力を合わせるようになる」
「小さな一撃も、何度も加えると、どんな大きな木も倒すことができる」
「過ちを自ら認めたときには、その過ちの半分は正されたと言ってよい」
といった具合になります。

前の文のグループの方が、比較的シンプルで韻文のような構造になっており、後の文グループよりも頭に入って来やすいと思います。

また、後の文のグループのような普通の文よりも、前の文のグループのような格言風に仕立てた文の方が、洞察力に富むと人から判断されるそうです。
同じ内容を説明するにしても、無理に難しい表現を使う人よりも、簡単に表現する人の方が賢く見えますよね。

他にも、認知しやすくさせる方法として、以下の2つも紹介されています!

B 文字を強調させる

以下の2つの文章を比べてみてください。

コロンブスは1454年に生まれた。
「コロンブスは1454年に生まれた。」

どちらも間違いですが(生まれたのは1451年)、実験によると、最初の文の方が黒字が強調されているため正しいと受け取られやすいそうです。

みなさんも、強く伝えたい言葉やフレーズがある時に、文字を大きくしたりフォントを変えるといったことをしていると思います。
悪用してはいけませんが、文字に特徴を持たせることによって、認知しやすくし、間違ったことを刷り込みやすくすることもできてしまいます。

C 印刷物のコントラストをはっきりさせる

印刷したものを人に見せたりする場合は、高級紙を使うことにより活字と背景のコントラストをはっきりさせることにより、認知しやすくする。
また、緑・黄・水色といった中間色よりも、赤や青といった明るい色を使い、相手の目にとまりやすくし認知度を上げる。

D まとめ

人は、誰もが認知しやすいものを求めるシステム1の印象に従って生活しています。(例えば、自分が好きなものや、好きな人から言われた言葉は記憶に残りやすいなど)
そして、その印象がどこから来るのか知らないことが多い、という認識の仕組みが、上で述べた手法を成り立たせています。

今回の内容は以上になります。

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