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すぐに役に立たないことは、長い目で役に立つ(前編) ~僕らが学校に行く理由~

東京工業大学リベラルアーツセンターの教授も務められていた池上彰氏が書いた
「おとなの教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか?」 序章
の要約になります。
(ちなみに、現在2巻も発売されていますw)

学校で勉強をしていて、「将来これが何の役に立つのだろう」と思ったことが誰しもあると思います。
今回は、そんな疑問に対する1つの視点を与える内容となります。


A リベラルアーツとは何か

リベラルアーツ
人を自由にする学問のこと。
「人はどこから来て、どこへ行くのか」という問い掛けから生まれた。
リベラル(liberal)は自由、アーツ(arts)は技術・学問・芸術を意味する。
ギリシア・ローマ時代に源流を持ち、ヨーロッパの大学で学問の基本とみなされ、①文法②修辞学③論理学④算術⑤幾何学⑥天文学⑦音楽の7科目を指していた。


このような教養を身につけておけば、人は様々な偏見、あるいは束縛から逃れ、自由な発想や思考を展開していけるようになる。そういった学問になります。

本書では、上に挙げた7つ科目に対して、池上彰氏が現代の7科目として
①宗教②宇宙③人類の旅路④人間と病気⑤経済学⑥歴史⑦日本の日本人
をテーマにして、取り挙げています。

個人的には、リベラルアーツは、数学や化学といった自然科学系の学問よりも、哲学・文学 ・歴史といった人文科学系の学問にあてはめられることが多いと思います。


B すぐに役に立つことはすぐに役にたたなくなる

ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの世界の有名大学では、日本の大学と違っていきなり専門的なことを学ぶのではなく、4年間かけてリベラルアーツを学ぶそうです。(マサチューセッツ工科大学は科学系の大学なのに、音楽の授業がありピアノを学ぶそうです。)
その後、医者を目指す人はメディカルスクール、弁護士や裁判官になりたい人はロースクールに行くなど、専門的なことは大学院で学ぶそうです。

4年間もリベラルアーツを学ぶのは、

最先端のことを教えても、世の中の進歩は早いのでだいたい4年で陳腐化してしまう。そうすると勉強しなおさなければいけない。社会に出て新しいものが出てきても、それを吸収し、あるいは自ら新しいものをつくりだしてく、そういったスキルを大学では教えるべきである

という考えからきているそうです。

すぐに役に立つことはすぐに役にたたなくなる
逆に、すぐに役に立たないことは、実は長い目で見ると役に立つ

本当の教養は、すぐに役には立たないかもしれないけれど、長い人生を生きて行くうえで自分を支える基盤となりうる、と筆者は述べています。

今回は以上になります。
後編では、本書とは違いますが、他の2冊の本の教養やリベラルアーツについて書かれた部分を抜き出して、教養やリベラルアーツを学ぶ意味について書いていきたいと思います!

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