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ペーパーレス化を進めてはどうか・・・ただそのために再生可能エネルギーが必要では

気候変動、カーボンニュートラルに貢献するために、企業としてはどのようなことがあるのか。
カーボンニュートラルに直接的に関わろうとすると、電力関連、食品関連や製造関連の企業での取組みが重要に見えます。しかし日本の産業構造においては、今は第三次産業が67%もあります。第三次産業とは小売業から人や物資を運ぶ運送業、さらに日本では電力事業も第三次産業に入ってしまうようですが、ITなども第三次産業です。

総務省統計局(https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2005/sokuhou/03.htm)

自分たちの企業はIT企業ですが、コロナ禍を経て自分たちの会社が取り組んでいることと、それがカーボンニュートラルにどのような貢献をしているのかをちょっと調べてみました。


1)今取り組んでいること

カーボンニュートラルにつながっているかな、と思われる今の取組をちょっと整理してみました。

■リモートワーク
コロナ禍ですぐに導入したのがリモートワークです。そしてリモートワークによって社員はほとんどを在宅で過ごし、めったに一箇所に全員で集まるとうことがありません。そのために移動をする必要もなくなりましたので、先日にアップしたように、温室効果ガスの削減につながります。

■ペーパーレス化
次にそもそも会議がすべてオンライン会議になることで、すべて資料をTeamsやZoomで共有化するようになりました。これによってそもそも資料を印刷して見てもらうということがなくなりました。また顧客先に説明に行くという際にも、従来は人数分、すべての資料を印刷する、ということをしていましたが、それもなくなりました。きっとこの対応だけでも確か
 ある顧客で月4回の週次会議があると年間では
  20枚/人×10人×4回/月×12=9600枚
という感じで、年間1万枚にもなります。これが複数社になると2-3万枚を年間で消費していたのだと思います。
さらに最近は見積書や請求書の発行などもできるだけデジタルで行うようにもしています。これにより郵送もする必要がなくなります。

■オフィスのコンパクト化
そもそも全員が集まる必要もなくなったことから、オフィススペースも大きくする必要もなくなりました。オフィススペースが狭ければ狭いほど、空調や照明の電力消費を抑えらるようなので、結果としてはこれも取組みの一つになっているのかなと思います。

2)ペーパーレス化による効果

ペーパーレス化は温室効果ガスを減らすのか。直感的には、紙の生産、プリンタでの印刷、そしてシュレッダリング、さらにはその紙の焼却というライフサイクルを考えると、非常に効果があるように思えます。
調べてみると、その疑問を応えるようなサイトがちょうどありました。

書かれている内容を要約すると、
・日本は紙消費が世界トップクラス(6位となっていましたが、2021年は7位のようです)
https://www.jpa.gr.jp/states/global-view/index.html#topic03
・20人規模の企業想定であれば、A4用紙1万枚をペーパーレス化すると13.6kgのCO2削減になる。(ただここには焼却によるCO2排出量しか計算されていないように見えたので、紙を生産するプロセス、印刷プロセス、シュレッダリングなども含めるともっと効果が大きいのではないか。ただそこまで計算しているサイトが見つからず)
・電子機器を多く導入した場合はCO2排出量が増える可能性がある。(計算結果を見ると、ペーパーレス化で13.1kg/月、A4用紙10000枚を使うと13.6kgということで微減という考察ですが、前述の生産プロセス等を踏まえるともっと大きいか)
・だから電力消費を抑えてペーパーレス化を進めることが重要(適切な電子機器の導入によって電力消費を抑えることができる)
というような感じです。

3)やるべきこと・・・やはり再生可能エネルギー

リモートワークは移動がなくなることでの効果が明確ですが、ペーパーレス化についてまとめているサイトでは、大きな効果がある、とまでは整理されていませんでした。
しかしこれは再生可能エネルギーを使った場合のことを考慮していないためと思われます。太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを活用すれば、実施的なCO2は削減できますので、やはり月に13.6kgのCO2を削減できることになります。これが企業数分になれば、企業の大小はあるとしても2021年6月時点の全国の企業数は367万4000社、民間事業所数は507万8000カ所とあるので、日本の労働者人口が約6000万人程度とすれば、事業所あたりの人数では12人程度。
20人前提で13.6kg/月のCO2削減とすれば、12人はその割合分減らして、
 13.6kg×12/20=8.6kg-CO2/事業所・月
の削減が可能です。よって全事業所であれば
 8.6×507.8万kg=4,367.08万kg-CO2/月
 → 52,404.96万kg-CO2/年 → 約5億kg-CO2
の削減になります。
再生可能エネルギー化され、そしてペーパーレス化をするだけでも結構なインパクトがあるのだと思いました。

先日に収賄容疑で国会議員と、風力発電企業のことがニュースになっていました。しかしやはり再生可能エネルギーが広まらないと、身近なペーパーレスの取り組みも効果が薄いのだなと思うと、もっと本気で国も取り組んでもらいたいです。
収賄のようなことでなく、もっと競争が働くようすれば、きっとより広まるのだと信じています。


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