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国民一人ひとりの脱炭素活動を活性化するには

国民一人ひとりの努力で可能な、カーボンニュートラル達成への貢献として、どのような活動があるのか。ちょっと今日はそんなことを考えてみました。
ちょうどここ10年は仕事が忙しいということもあり、車を手放してしまったのですが車を持っているときはちょっと近くのスーパーに行くにも車を使っていました。車を使ったときの温室効果ガスはどの程度なのか?そんなことをちょっと調べてみると、国土交通省が輸送量あたりの二酸化炭素の排出量を出しています。

国土交通省ホームページ(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000007.html

1)移動方法を変えることで削減できる二酸化炭素量

最近は家から近くの大きな神社まで、電車と徒歩で出かけることが多いのですが、調べてみると最寄りの駅から神社近くの駅までは約5km。自家用乗用車(132g-CO2/人km)と鉄道(25g-CO2/人km)ということなので、その差分である107g-CO2/人kmに5kmという距離を掛けると、僕一人分の1回の移動だと535g分のCO2を削減できるということになります。
仮に1万人の人がこのような自家用車から鉄道利用に変えるようにすれば、5350000g-CO2 → 5350kg-CO2 → 5.35t-CO2、100万人がこの活動をすれば535t-CO2が削減できるということです。自転車での移動に変えるだけでも、その排出削減量はさらに抑えることができます。

2)日本における二酸化炭素排出量の目標

そもそも日本での二酸化炭素削減量の目標はどのくらいなのか。外務省のホームページには、日本の排出削減目標も書かれていました。その削減量は、2013年度に比較して、26%減少させること。その量は、約10億4,200万t-CO2とのことです。

日本のINDCは、2015年7月に地球温暖化対策推進本部において「日本の約束草案(PDF)」として決定し国連に提出しました。「国内の排出削減・吸収量の確保により、2030年度に2013年度比-26.0%(2005年度比-25.4%)の水準(約10億4,200万t-CO2)にすること」

外務省ホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ch/page1w_000121.html)

途方もない数字ではありますが、これは努力を積み重ねるしかなく、先程のような自家用車から鉄道利用に変更する、といった努力を毎日100万人が入れ替わりながらでも年365日努力するだけでも、535t-CO2×365日で195,275t-CO2の削減になります。
目標には全然届かないのですが、例えば車通勤をやめてリモートワークにすれば毎日10kmの道のりを往復で車通勤していたのであれば、1回リモートワークにするだけでも
 132×20g-CO2 → 1640g-CO2
の削減が可能です。これが週に3日はリモートワークになるだけでも、年間で見れば
 1640g-CO2×3日×52週=255,840g-CO2=255,84kg-CO2
の削減が可能となります。

あまりにも大きな二酸化炭素削減量の目標について、産業として色々な取組をする一方で、国民一人ひとりが二酸化炭素排出量を減らす努力をしないといけないのではないか。やはり上記のような具体的な数字が見える化されることで、その効果を実感できるのではないか、と思います。

3)単位ごとに競争させるとかできないか

最近僕は歩けば歩くほど歩数ポイントが溜まって、景品応募ができたり、キャラクターがGETできるようなアプリに少しはまっています。このアプリの面白いのは、チームに加わるとそのチーム間での順位の争いや、チーム内での争いができるというものです。これは競争意識や協力意識を向上させる仕組みをうまく使っています。
個人一人ひとりの二酸化炭素削減量を、移動変更によるCO2削減量などで自動的に測定できる仕組みをつくることができれば、例えば住んでいる市町村ごととか、企業ごとの削減量で税金控除などの金銭的インセンティブなどに結びつけるなどのことができないものか。


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