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6月議会の一般質問(その2)。「第一中学校の校庭などの現状と求められる改善」について。

 名取市議会議員のさいひろみです。

 6月議会の一般質問の報告(概要)その2です。

 2つ目は、第一中学校の外の施設・設備を話題にしました。親御さんから相談・情報を寄せていただいたためです。

 第一中学校の敷地東側に県道が10月頃に開通し、クルマの往来が増えるけど、今の防球ネットの高さが間に合うのか、というところから始まって・・・、

○バックネットが古くて手入れされていない。
○バックネットに衝突対策がされていない。
○テニスコートは、雨が降ると浸水して使えない(=部活ができない)。
○テニスコート周辺の防球ネットが無いところがある。(水路にボールが落ちたことあり)

 ・・・というものです。

 第一中学校の位置は、下の地図の通りです。敷地東側の小山1丁目との間に走る道路が広く拡幅されるものです。
 そして、敷地のすぐ南側には、水路の「館腰承水路」が走っています。(後段のテニスコートの防球ネットに関係)

 まずは東側に設置されている防球ネットと防砂ネットについてです。

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 現在、写真のような防球ネットが建っていて、ネットの下部には防砂ネット(緑色・高さ約2m位)が設置されています。
 これらネットの向こう側(写真の中央の住宅との間)に、県道が走ります。

◇ 質問と答弁(概要)

1)間もなく学校沿いに県道愛島名取線が開通するが、防球ネットの高さや防砂ネットなど、通行車両や周辺への問題・課題は無いのか。

答弁:現在工事中の県道愛島名取線は、学校敷地の北東側で接するように計画されている。
 学校敷地の周囲には、一般的に校庭からボールが近隣に飛び出すのを防ぐため、防球ネットを設置するが、防球ネットの高さの基準はなく、各球技に対して住宅や道路など周囲の状況を考慮し計画されている。
 第一中学校では、敷地境界に近い場所で行う部活動の野球を想定し、学校敷地の東側に高さ約8mの防球ネットが設置してある。
 県道に最も近い箇所は、野球で使うホームベースから約40mあり、その間には防球ネット、公道、民地がある。
 また、県道が直接学校敷地と接するのは、校舎東側の駐車場で、ホームベースから距離にして約100mある。ここまでボールが飛ぶことは、通常ないと想定している。
 従って、現時点では既存の防球ネットで十分な安全を満たしている
 次に、防砂ネットは、これまで設置していたものが、老朽化で破れたため、学校より修繕の依頼があり、昨年度に新しいものを設置した。
 しかし、春先の強風時などに高く舞い上がった細かい砂が、周囲に飛散することがあるので、対策は今後調査研究していく。

 以下、再質問です。

Q:通常は問題ないとの答弁だが、実際にその野球に関わっている方からお話を伺ってきた。
 また、県道工事の説明会では、地域の方より「サッカーボールが飛んだことがある」という話も出された。そして地域では、お茶のみ話にもなっているとも聞いており、かなり心配されている。
 何もしない、何も対策を取らないという話であっても、仮にボールが飛んでしまい、車に当たってしまった場合は、どのような対応を取るのか。

A:先ほど現状で、基本的にはボールの飛び出しとかは防げるものと答弁したが、もちろん100%、ボールが飛び出すことはないとは言い切れない
 市内の他の中学校の防球ネットも第一中学校とほぼ同じ7m ~9.5mぐらいの高さで設置している。
 ボールが飛び出さないように十分注意して、教育活動、部活動も含めて行うことは当然だが、万が一ボールが飛び出して、何らかの事故につながる事態が生じた場合には、その状況に応じて丁寧に対応したい。

Q:今の中学生には、少年野球をやっていた方もしくは地域のクラブチームとかあった中で、部活でも野球をやってる方がいるようだ。
 バックネットが設置された時よりも、飛ぶ高さとか威力が増しているところがある。
 基本的には飛ばない、100%ないと言っているが、子供の打力を考慮して、もう少しネットの高さを考えるということはないのか。

A:確かに指摘のように、児童生徒の体力・体位は昔に比べると向上している
 また、指摘あったように小学校の頃から野球・サッカーなどをやっている子供たちの中には、打力・キック力がかなりある児童生徒がいるというのは想像できる。
 先ほど答弁したように、基本的には現状で対応できるが、第一中学校だけではなく他の市内中学校義務教育学校も含めて、ボールが外に飛び出す、もちろん事故があってはならないことである。
 そういう事態が多数生じる場合には、全体的に他の中学校義務教育学校も含めて、防球ネットの高さの見直しも必要になってくる。

Q:仮に100%とは言い切れないとの答弁だった。部活中にボールが飛んで行き、車に直撃した、事故があった場合は、どのような対応を取るのか。

A:そのボールによって、今まで教育委員会に報告を受けたり、そういったケースは記憶にはない。ただし、私(=教育長)が名取市内に限らず勤めていた学校で、校庭からボールが民家の方に飛んでいったことはあった。
 車の事故とは、また別になるが、例えば民家のガラスが割れたなどの場合には、当然に弁償することが生じてくる。そのことが原因で何らかの事故が発生した場合には、責任も生じる

 ここまでが防球ネットと防砂ネットでした。
 スッキリした回答にはなりませんでしたが、ある程度の方向(飛んでいったときの対応)は見えたのではないかと考えています。 

 次に、バックネットの老朽化、安全性などについてです。
 バックネット上部は、錆びて色も変わってますし、下部のコンクリートブロック部分も長年に渡って雨風にさらされて劣化しています。

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2)野球などに使用するバックネットの下部がコンクリートブロック造りで、競技での激突時を考慮されておらず、また劣化が進んでいるので更新すべき。

答弁:第一中学校の野球用のバックネットは、下部がコンクリートブロックで、上部が金網の構造になっている。
 バックネットの老朽化による風化や錆が見られるが、現時点で倒壊の恐れがないため、安全点検を十分に行い、劣化箇所は必要に応じ修繕で対応する。
 また、第一中学校のバックネットの構造は、他の中学校と同様に一般的な構造であり、生徒には衝突時の危険性について今後も指導し、安全管理を徹底したい。

 以下、再質問です。

Q:下増田、ゆりが丘、増田グランドには衝撃吸収のマットが付いているが、修繕プラスαで設置できないのか

A:バックネットに衝撃吸収のを施すことも可能だがが、他の中学校でもほぼ同じようなコンクリート構造になっている。
 小中学校のバックネットに衝撃吸収を付けるのは、一般的には多くの学校で行われていない
 例えば、中学校の野球の部活で、バックネット下のコンクリ部分に接触が考えられるのは、キャッチャーがファールフライを取りに行くような場合が考えられるが、その場合には事前に十分指導した上で使用するようにしたい。
 現時点でバックネットそのものの老朽化は、安全上問題ないものと確認している。
 しかし、今後5年10年経てば更に劣化が進むのも当然考えられるので、修繕についてはキチンと安全点検しながら、時期が来たら大規模な修繕なり、改修なりの措置も必要である。

 劣化については改修を考えているとのことで、色の塗り直しやどんな工程になるのかを様子を見ていきます。

 また、市内の数カ所の学校には、衝撃吸収マットの付いたバックネットがあります。(下の写真は下増田小学校)

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 こういったマットが設置されていれば、安全に競技ができると思いますが、まだまだ一般的ではないとの答弁でした。
 今後の改修などで設置されるように、取り組んでいきたいところです。

 続いてテニスコートの浸水です。まとまった雨が降ると、下の写真のように大きな水たまりができてしまい、使うことができなくなっています。
 全部で3面ありますが、水たまりの大小が違うのと、コート自体がズブズブ&ドロドロになります。

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 また、敷地の境界(上の写真の樹木が並んでいる辺り)には防球ネットがあるのですが、これも劣化が進んでいるのと、長さが足りないのです。
 ネットの手前には側溝があるのですが、枯れ葉などが詰まっていて、これが浸水の一因にもなっています。

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3)敷地南側のテニスコートは雨が降ると浸水し、一定期間部活などができなくなる。また、防球ネットも整備不良箇所がある。早急に改善すべき。

答弁:第一中学校のテニスコートは、校庭の最も南側にある。
 テニスコートの雨水対策は、これまでも平成27年度に排水マスの設置や、U字溝の土砂上げなど軽微な修繕を実施してきたが、地形的に学校敷地内で一番低い箇所であり、テニスコート以外の雨水も集まる構造になっている。
 今後は、現在の構造物を利用して、砂などの堆積物の除去や清掃をこまめに行うなど、学校と協力し、雨水排水に支障のないように維持管理に務める
 また、防球ネットの整備不良個所は、学校と調整し対応する。

 以下、再質問です。

Q:土盛りして、テニスコートを高くするような考えはないのか。

A:テニスコートの雨水については、これまでも何度か学校からも要望が出ているし、議員からの指摘もある。
 平成27年度に排水桝の設置、U字溝の土砂上げなどを行ったが、過日、私(=教育長)も見てきたが、U字溝にかなり砂や土が詰まっていて、排水の役割を十分に果たしていない状況にある。
 そういったところを、きちんと教育委員会も学校と相談して、土砂上げをまめに行うという対応を今後取っていきたい。
 現時点では、コート全体を土盛りをし、上げることまでの検討はしていない。

 詰まっている側溝などを清掃するとの答弁で、根本的な対策の土盛りについては、残念ながら考えていないとのことでした。
 答弁にもあるように、テニスコートは敷地内で一番低いので、側溝清掃でどのくらい改善するのか気になっています。清掃後の確認をしていきたいです。

◇まとめ

 学校の施設というと校舎などの建物のことを考えますが、要望もあって、今回は外の施設に目を向けました。
 現地での調査で、初めて知ることも多くて、早く気づいていればと感じました。
 今後は、外の設備・施設にもしっかりと目を向けていきたいです。
 また、補修や清掃についても、教育委員会から情報をもらって継続的に確認していきます。

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