Pinduoduo(PDD):FY2021 3Q決算|爆速成長ならずに株価は暴落?
中国の巨大テック株の決算発表が続く中で、今回は2021年11月26日に発表された爆速で成長するソーシャルEC大手の拼多多(読み方:Pinduoduo ピンドォドォ)の2021年度 第3四半期(7-9月)決算の解説をしたいと思います。
また最近Youtubeを始めました笑。同じ趣旨でPDDの2021年第3四半期(7-9月)の決算について配信をしているので、こちらも是非ご欄ください!
0.拼多多(PDD)とは?
2015年9月に設立され、わずか3年で中国3位のEコマース企業にまで登り詰めた爆速成長中の中国テック企業です。
共同購入による激安Eコマースを武器に、これまで爆速で成長してきたマーケットプレイス型のEコマースで、昨年より生鮮食品EC分野に注力しています。
PDDについて詳しく知りたい方は以下の記事をご欄ください。
1.2021年度 第3四半期(7-9月)業績ハイライト
PDDの2021年度 第3四半期(7-9月)の売上高は前年同期比(YoY)+51%のRMB23.0b(約3,900億円)、営業利益はRMB2,139m(約360億円)と2四半期連続の黒字となりましたが、売上高成長は前四半期と比べて減速。
前四半期と比べると約6%の減収となっています。
続いてセグメント別の売上高です。
【Online marketing services and others:全体の83%】
出店者からの広告掲載料などで構成される当セグメントの売上高はYoYで44%増加となるRMB17,946m(約3,200億円)
【Transaction services:全体の16%】
販売手数料からの売上高はYoYで164%増加となるRM3,477m(約625億円)
【Merchandise sales:全体の0.3%】
昨年の8月に立ち上げた生鮮食品EC(直販型)からの売上高はRMB82m(約15億円)と大幅に減少。
生鮮食品ECを立ち上げるにあたって、初期段階では農家の出品者がおらず、十分な品ぞろえを確保する為に、PDDが直接仕入れて販売していたが、足元では十分な出品者がいるため直販は縮小しているとのこと
2.決算のハイライト
直近12ヶ月のアクティブ購入者数はYoYで19%増加となる8.67億人、月間の平均アクティブユーザー数(MAU)もYoYで15%増加となる7.41億人となり、前四半期のガイダンス通り、増加は緩やかなペースとなりました。
既に一定数のユーザーを獲得していることをふまえると、過去5年のように巨額の広告宣伝費を投下し、新規ユーザーを獲得していく戦略から、今後は長期にわたる堅実な成長の基盤を築くために、研究開発への投資を強化していく方針に転換
前四半期決算に続き、2四半期連続で営業黒字となったものの、今後の事業展開を見据えて、上記のように研究開発費を増やす方針のため、継続的に黒字化を目指しているわけではないとのことです。
3.市場の反応
NY時間の寄り付き前に発表された3Q決算を受けて株価は約15%下落
市場予想を下回る決算内容であったことに加えて、11月26日は感謝祭明けの短縮取引のため、市場参加者が少なかったことやオミクロン変異株による世界的な景気減速懸念を発端とするパニック売りの煽りを受けた可能性も否定できないため、まだ断定はできませんが、この結果を素直に解釈すると、投資家はPDDに対して”爆速”成長を求めており、”高成長”では物足りないといったところでしょうか・・・
4.最後に
最後まで読んでいただいてありがとうございます。この記事を気に入ってくれたら”スキ”ボタンを押して頂ければと嬉しいです^ ^
またこれからもGAFAMをはじめとする米国や中国の高成長テック銘柄を取り上げて記事にしてますので、これを機に是非フォローをお願いしますm(_ _)m
【過去のPDD決算記事】
FY2021 第1四半期(1-3月):業績は好調ながら株価は続落
FY2021 第2四半期(4-6月):創業以来初となる黒字浮上
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