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Pinduoduo(PDD):FY20211Q決算|業績は好調ながら株価は続落

今回は2021年5月26日に発表された爆速で成長するソーシャルEC大手のPinduoduo(PDD)のFY211Q決算の解説をしたいと思います。

なおPDDのビジネスについてお知りになりたい方は以下の記事をまずはご欄ください。

#爆速で成長するPinduoduo (PDD)

1. FY2021 1Qのハイライト

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以下決算説明会の内容に沿って1Q決算のハイライトを箇条書きでまとめています。

・年間アクティブユーザーは前四半期から3,540万人増加して8億2380万人となり、初の8億人突破

・MAUも前年同期比で49%増加して7億2,460万人

・売上高は前年同期と比べて239%増加しRMB22.2Bil(約3,800億円)と市場予想RMB19.7Bil(3,400億円)を上回る

・純損失は前年同期比と比べて2.9Bil(2,700億円)に縮小したものの、ユーザーの購入転換を図るための割引など販売およびマーケティング費用が前年同期比78%増の12.9Bil(約2200億円)に拡大

・昨年8月からはじめたMerchandise Salesからの売上高を除いても161%増加となるRMB17Bilに着地

・出品者の増加も追い風にMarketing Servicesの売上高が前年同期比と比べて157%増加して14.1Bil(約2400億円)となり今四半期の増収に大きく寄与

・食物由来の代替肉の人体への影響についてシンガポールの研究機関との共同研究を開始

・生鮮食品ECを強化していくにあたり、独自の配送システムの構築を目指す

・農業分野におけるC2Mの導入支援を継続

2. FY2021 1Qの実績

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売上高は前年同期と比べて239%増加しRMB22.2Bil(約3,800億円)と市場予想RMB19.7Bil(3,400億円)を上回り、Merchandise Sales(仕入販売)を除く売上高もRMB17Bil(前年同期比+161%)と引き続き堅調に成長をしています。

またTransaction Services売上高もGMVの増加やDuoDuo Groceryに関連するフルフィルメント関連が伸長し前年同期と比べてRMB2.9Bil(約500億円)、昨年8月に始めたMerchadise Salesも既存の出品者が扱いにくい生鮮食品を中心にユーザー需要をとらえてRMB5.1(約870億円)となっています。

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一方でコストではMerchandise Salesが仕入販売であるため他の売上と比べて原価を計上していることから前年同期比と比べて原価がRMB10.7Bil(約1,800)に増加しています。

また広告宣伝費は新規ユーザー獲得や既存ユーザーの購入転換を図るため継続して投資していていることからRMB12.9Bil(約2,200億円)と依然として高止まりしている状態となっています。

3. FY2021 2Qの見通し

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PDDはFY2021 2Qの見通しを公表していないため、上記はアナリスト予想となりますが、2Qの予想売上高の平均はUS$4.6Bil(約5,000億円)、前年同期比141%の増収を期待されています。

4. 株価暴落、なぜPDDは下がり続けるのか?

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しかしながらこれだけ業績好調なPDDですが、株価は全くさえません。FY1Qがアナリスト予想を上回る結果となったにも関わらず、決算発表後の株価はUS$119.66と前日から3.16%の下落をしています。

前回の3月17日の決算発表時に創業者 Colin Huang(黄崢)氏が会長退任を発表して以降、好業績とは裏腹に投資家は同社に対する見方が慎重になっているようです。

また中国の規制当局が国内企業の独占行為に対する締め付けを強化しており、昨年はアリババ・グループが対象となったように他のテック大手に対しても監督も強める可能性があることから、買われにくいという側面もあるようです。

5. 最後に

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