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ロシア人への考察Ⅰ

「ロシアは考えたってわからない。普通のスケールで測ることはできない。
 そこには何か特別な気質がある、ロシアは信じることだけができる。」
by チュッチェフ

先月、サハリン(樺太)を旅した訳だが、その振り返りをする前に、4年前にシベリア鉄道を使ってロシアを横断した時の自分の思いをまとめた文章を掲載したいと思う。

【ロシア人への考察】

ロシアを旅行した人のブログや、巷でのロシア人についてのイメージ・評判は、芳しくない。「おそロシア」と紹介されることもあったりする。自分が買った独露・露独辞書の“Höflichkeit“の項でも、ロシアのサービスについて辛口コメントがあり、失笑したぐらいだった。事実、店では彼らに笑顔もサービス精神なく、「失礼だ、愛想がない」と受け取る外国人が多いのではないかと思う。しかし、二週間あまりのロシア横断旅行を終えて、今心に残るのは、観光もさることながら、心優しいロシア人たちとの関わり合いなのであった。

彼らはみな、総じて優しかった。自分が道に迷ったら、メトロで迷ったら、たとえ英語が喋れずとも、身振り手振りでも全力で助けてくれた。文字通り全力で、タブレットのアプリを使ったり、google翻訳を使ったり、なんとか力になろうという気が伝わってくるのだ。確かに、そこに笑顔はない。あっても稀だ。しかし笑顔を見せずとも、親切心が感じ取れた。

Ⅱへ続く

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