見出し画像

自分の市場価値を上げる

今日のおすすめの一冊は、『人生100年時代の稼ぎ方』(アチーブメント出版)です。その中から、勝間和代氏の「情報収集のアンテナを立てる」という題でブログを書きました。

本書の中に、久保明彦氏の「自分の市場価値を上げる」という興味深い一文がありました。

会社の名前を出さず、自分の名前とスキルだけで、どれだけ世の中に通用するか? そう考えたことはあるでしょうか。 全てのレッテルと所属を外したときに勝負できる。それが、「個人ブランド」です。
大手の企業に勤めている人は、この「個人ブランド」を確立することをつい忘れてしまい、定年退職をしたとき、自分が白紙になったようで途方に暮れる――というケ ースが多いようです。
終身雇用の慣行がある日本の企業はジェネラリストを好みます。それに合わせているだけでは、これらからは生き残れません。会社が倒産する可能性も否定できません。再就職に有利なのも、やはり「個人ブランド」で勝負できるスペシャリストであることは確実です。
実際に、ジェネラリストの場合、大手有名企業で部長クラスまでになっても、定年退職後、他から声が掛からない人がたくさんいるのが現状です。それまで勤めていた会社で生き残ることがプライオリティになっていたため、自分個人の市場価値を意識してこなかったことが原因でしょう。
大手なら退職金もたくさんもらえるのかもしれ ませんが、人生100年時代には、定年退職後も他から声が掛かる方が、生存戦略と しては有利であることは言うまでもありません。
外資系で給料を決める基準は、性別でも年齢でもなく、市場価値です。だから社員 一人一人が、自分の市場価値を高め、個人ブランドを確立させようとする意識が育ち ます。そうでなければ給料を上げる交渉ができないからです。成績が悪ければ、「はい、お疲れさま」で首にされます。
「だったら、やはり日本企業の方がいい」と安全志向の人は考えるかもしれませんが、 終身雇用が神話化している以上、どこで働くにも、退職のリスクはついてくるものです。 実際に、日本を代表する大企業、トヨタ自動車の豊田章男社長は、2019年5月 の会見で「終身雇用の継続は難しい」と発言しました。さらに、同時期に、経団連の 中西宏明会長も「終身雇用は限界にきている」と発言しています。
終身雇用の終焉だけでなく、わたしたちは、今後AIやロボットに代替される職業が増えるというリスクも背負っています。それが何か、予想はついても、本当のところは誰にも分かりません。分からないから何もしないのではなく、今の状態は10年も続かないという意識を持って、生き残るための戦略を持っておくことが重要です。
そのために、決められた時間働けば給料がもらえるという幻想を捨て、自分のブランド価値はどうつくるか、それをどこで高く売るか、誰に高く買ってもらうかといった戦略を考えなくてはいけません。
自分にはこれしかできない、または、自分はもう年だから、と思わずに、自分の市場価値を上げる努力を始めましょう。もし、資格取得や留学などの自己投資は20~30 代の若いうちにするもので、40~50代やそれ以上になってするのは遅い、あるいは無駄などと考えていたら、考え直すべきでしょう。
こうして幾つになっても自分の選択の幅を広げる努力をすることで、 人生100年時代を満喫できるのだと思います。 なかなか行動に移せないとしたら、それは変化を恐れているだけでなく、実は情報収集のアンテナを立てていなくて、より良く生き抜く道を模索していないせいでしょう。
誰でも、今以上に好条件のところを見つけられたら、そっちに移る準備を始めるのが自然ですから。 超高齢社会で少子化が進んでいる以上、労働力は少なくなる一方です。2050年 には、約6000万人の人手不足に陥るという推計データがあるほど深刻で、有効求人倍率はバブル期並みの高水準です。
こうした状況から、今後さらに、定年退職後の人材にも需要は増えていくことが見込めます。自分の市場価値を上げておけば、「選ばれる人材」で居続けることも可能なのです。

「ブランド人になれ」というトムピーターズの本があります。個人事業主のように行動しよう、というものです。個人事業主は、自分の市場価値を上げることが即、会社の業績につながります。

今までは、ブランド人といえば、マスコミに出るようなタレントや歌手、俳優、政治家、作家などばかりでした。しかし、現在は、自分のブランドを上げていくということ、すなわち、自分の市場価値を上げることは、誰にとっても必要なタスクとなってきました。

副業や複業、フリーランス、転職、起業、等々が頻繁に起こるこれからの時代、誰もが、個人事業主的な生き方が求められているからです。

人生100年時代を迎え、自分の市場価値を上げることは、生涯現役でいるための必須条件です。いくつになっても、常に、自分をアップデートすることが求められています。

今日のブログはこちらから☞人の心に灯をともす

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?