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なぜ雑談が必要なのか


今日のおすすめの一冊は、内藤誼人氏の『雑談の達人』(大和書房)です。ブログの題名も「雑談の達人」としました。

本書の中に「なぜ雑談が必要なのか」という興味深い話がありました。

雑談力というのは、きわめて重要な能力である。なぜかというと、雑談がうまくできないと、人間関係そのものがうまくいかなくなるからだ。
私たちが「ストレスを感じる原因」について調べた研究は数多いが、たいていトップにあがってくるのが、「人間関係」である。だいたいストレスの原因の6割から7割が人間関係で、健康、金銭などのストレスは、それに比べると、ずいぶん低い。
仕事がストレスの原因とされていても、その中身をよく調べてみると、仕事そのものや、仕事量ではなく、「職場の人間関係がキツイ」というような、人間関係がらみであることが多い。私たちの日常生活は、人間関係によって成り立っている。食事をしたり、趣味にあてる時間よりも、はるかに長い時間を、人間関係に費やしているのである。
シカゴ大学のダン・マックアダムスは、50人の学生にポケベルをつねに持たせて、朝9時から夜3時までのどこかで、不定期に鳴らしてみた。そして、そのときにしていることを記録させてみた。
すると、ポケベルを鳴らした時間はまちまちだったのに、男性の26.3%、女性の32.9%は、「だれかと会話している」と答えたという。どんな時間帯であれ、私たちは人とおしゃべりしている可能性が、ものすごく高いのである。
雑談ができないと、人間関係が苦しくなる。 そういう人ほど、不毛な人生を歩むことになる。 英語など話せなくたって、コンピュータの知識がなくたって、生きていくことはできる。仕事ができなくたって、少しくらい頭が悪くたって、大丈夫だ。 しかし、雑談ができなければ、人は生きていけない。
おそらく、多くの方は、 「雑談力? そんなもの、何か役に立つの?」 くらいの気持ちでいらっしゃるのではないかと思う。 しかし、雑談力というのは、人付き合いにおいて非常に重要なスキルなのであって、「役に立たない」どころか、人生を歩む上での“必須スキル”でさえあるのである。 そういう意識を持って、ぜひ雑談力を身につけてほしい。

多くの人は、雑談というと自分が雑談のネタを持っていなければならない、と思っています。もちろんネタはあった方がいいですが、本当は、相手の話を聞くという傾聴の姿勢があるだけで雑談は続くものです。

傾聴といっても、ただあいづちを打って、ニコニコしながら聞いていればいいのではありません。名インタビュアーと言われている「徹子の部屋」の黒柳徹子さんは、インタビューする相手が本を出しているなら、必ず事前にそれを読み、相手が作家だったら最低3冊は読むそうです。

また、インタビューする相手に事前に打ち合わせしてきたディレクターとのミーティングは9時間かかることもあるといいます。つまり、相手のことを徹底的に調べることによって、的確な質問をすることができるんですね。そして、大事なことは好奇心です。相手の話をもっと聞きたい、もっと知りたい、という限りない好奇心があればこそ、素敵な会話のキャッチボールになるのだと思うのです。

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