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マルチステージの時代

今日のおすすめの一冊は、リンダ・グラットン氏の『16歳からのライフシフト』(東洋経済新報社)です。ブログもの同書と同じ「16歳からのライフシフト」として書きました。

本書の中に「マルチステージの時代」という興味深い文章がありました。

1945年~1950生まれ世代は幸運にも一つの企業に長く勤め続けることができた。その息子や娘たちの世代、2000年前後生まれの世代は、何度も仕事や職場を変えなければならないだろう。


私たちが勤める企業のあり方も変わる。小回りの利く敏捷な小企業が登場し、図体の大きくて動きの鈍い大企業は滅んでいくかもしれない。その兆候もある。テクノロジーの進歩により、組織を介さなくても働き手たちが直接連携しやすくなった。

小規模な企業には、 大企業が発揮しづらい柔軟性がある。大企業が消えてなくなることはないが、大企業の周囲に多くの中小企業や新興企業が集まる形態が増えるだろう。いわゆるビジネスのエコシステム(生態系、相互依存関係)が形成される。

成長はしばしば少数精鋭の人材を擁する小規模企業群から生まれる。こうしたエコシステムがますます花開き、多くの利益を生む。ビジネスのエコシステムの台頭は、雇用の機会を多様化させる。多数の雇用を創出するだけでなく、専門性の高い職や柔軟な働き方が生まれる。

100年以上生きる若者世代の人生では、こうしたエコシステムの柔軟性を生かして、組織に厳しく縛られることなく働くことができる。エコシステムは、働き手に収入源をもたらすだけでなく、仕事と私生活をブレンドした生き方を後押ししてくれる。

個人的に大好きな仕事に就き、同じ趣味や志をもった小規模なチームで柔軟に働けるようになる。「ワーク(仕事)」と「ライフ(私生活)」が一体化する夢のような世界が実現するかもしれない。

◆人生が相対的に短かった時代は、「教育→仕事→引退」の3つのステージの生き方でよかった。しかし、人生が100年を超える時代には仕事のステージを長くする他はない。

若い世代は、3ステージではなく「マルチ(複数の)ステージ」の人生が必要となる。生涯に4つか5つのステージを持つということだ。

たとえば、「金銭面重視の働くステージ」「仕事と家庭のバランスを取るステージ」「仕事をしながら社会貢献するステージ」「仕事をしながら趣味に軸足をおいたステージ」等々、ほかには、「仕事→再教育→仕事」「仕事→子育て→仕事」という仕事と仕事の間に学びなおしや子育て、地域活動などが入ることもある。

今後は、ますます働き方が多様化して、マルチステージの時代になる。

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