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ほめることの技化(わざか)

今日のおすすめの一冊は、齋藤孝氏の『上手にほめる技術』(角川新書)です。その中から『「ほめること」がますます必要な時代』という題でブログを書きました。

本書の中に「ほめることの技化(わざか)」という心に響く文章がありました。

私の教え子で、教師になった学生はたくさんいます。中学校で教えている若い教師もいます。彼が習字の時間に「このハネは素晴らしい! みんなも見習うように」と、不良と呼ばれている生徒を二度ほめたところ、この生徒は「本格的に書道を習いたい」と言いだしたそうです。 そういう変化や成長を導くことができるのが、ほめ言葉です。 

実をいうと私は、かつてはかなり攻撃的な言葉を使う人間でした。相手の論理的な穴を徹底的につくことを芸のように思い、言い負かすことを趣味のようにしていた時期もあったのです。

それによって失った友達もいました。後年、そんな自分がバカだったと思い知らされました。それからは、人の感情を害することは極力口にしないと決めて、「いかに人をほめればいいか」を考えるようになったのです。

人それぞれに感情があることを十分に意識したうえで、人をほめることを技にしていく。「ほめることの技化(わざか)」です。そこに目覚めてからは、人間関係がずいぶんうまくいくようになりました。

意識や観察力だけでなく、「語彙力」も大切です。基本的なほめ言葉を身につけておけば、とっさのときにもすぐに言葉が出てくるようになります。

たとえばだれかの手料理を食べたときに、いつも「おいしい」とだけ言うのではなく、「どうおいしいのか」と、味を表現するようにします。そのバリエーションが豊かになればなるほど、いいわけです。すぐに使えるほめ言葉を、できるだけ多く身につけましょう。

齋藤氏は、ほめる態勢から入ることを徹底するために「いいですねぇ」「すごいですねぇ」といった言葉を枕詞にしてしまう意識が必要だという。

「いつもオシャレですけど、今日のスーツもいいですねえ」「最近の活躍ぶりはすごいですね」といった感じだ。そして、挨拶のあとにポジティブな言葉をかけるのを忘れないことが必要だという。

ほめることを技にしていくことが必要だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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