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ペップトークと言霊

今日のおすすめの一冊は、岩崎由純氏の『心に響くコミュニケーション ペップトーク』(中央経済社)です。ブログも「ペップトークとは」と題して書きました。
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元気の缶詰ペップトーク」(中央経済社)の中にこんな話がありました。

「言葉を変えると、考え方や行動にも影響を与え、状況や結果にも変化をもたらすことができる」と、たくさんの事例をご紹介しながら、ペップトークの講演会で熱く語った後のことです。「僕は、言葉の力を信じます。実は、信じて実践しています。というか、信じ続けたいのです」と、講演会の終了後、若い男性に声をかけられました。
あまりに真剣な眼差しに「何かあったのですか?」と尋ねました。実は、6年ばかり前に、突然病院から電話があり、病院に駆けつけました。1歳になったばかりの息子さんが、少し具合が悪くて病院に来たら、医師から「世界にも例の少ない難病にかかっていることが判明しました。適切な処置を行わなければ余命3日間です」と言われました。
「今朝まで普通に遊んでいたのに、なぜ?」「泣いている我が子に、たくさんの管は何のために付けられているのか?」3日しかない命であれば、病院のベッドで機械につながれているより、子どもと一緒に人生で最高の思い出を作りたい。いや、それ以上に、医者に治せなくても自分が治してみせる…。
そんな思いで無理やり子どもを病室から連れ出し、「お前は大丈夫!」「お前は元気!」「お父さんが付いているからな。明日も一緒に遊ぼうな」と言い続けたそうです。「それで、今はどうなったんですか?」聞き難い質問でしたが勇気をもって尋ねたら、「7歳になりました。小学校にも通っています」笑顔で答えてくださいました。
「今も毎晩、どんなに遅く帰宅しても、息子と娘の部屋に行き、頭をなでながら声をかけています。お前は大丈夫だ、お前は、元気だと…」そのお子さんは、今でも病院で検査を受けると白血球などの数値に異常が見られるそうですが、お父さんは、こうおっしゃっていました。「先生、自分は信じたいんです。言葉の力を。だから自分が生きている限り、子どもたちのことは自分が護ります。言葉の力で!」
「ペップトーク」の起源は、スポーツの現場において、監督や指導者が競技前に選手を励まそうとして行う「短い激励のメッセージ」です。それを自分自身を励ますために行うのが、「セルフペップトーク」です。自己啓発やメンタルコンディショニングの世界では、「アファメーション」とも呼ばれています。セルフペップトークは、自分自身の潜在意識に成功のイメージを刷り込むことが大きな目的で、「自己実現予言」「肯定的自己宣言」という意味で使われています。(心に響くコミュニケーション ペップトーク)より

子どもの潜在意識に到達するような、言葉をかけ続ける「ペップトーク」が、病気まで直してしまう…。日本では古来より、言葉には不思議な霊力が宿っていると言い、それを「言霊(ことだま)」と言います。「言霊の幸(さきわ)ふ国」と、万葉集にもありますが、言葉の力によって、幸福がもたらされる国ということです。

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