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幸せを構成する4つの因子

今日のおすすめの一冊は、前野隆司氏の『幸せな職場の経営学』(小学館)です。その中から、「社員の幸福感が高い会社は生産性も高い」という題でブログを書きました。

前野氏は、幸せを構成する4つの因子があると言います。ブログでは詳しく書けなかったので、こちらに抜粋してご紹介します。

1.「やってみよう!」因子(自己実現と成長の因子)。自分は、自分なりのコンピテンス(能力・強み)を活かせているか、社会の役に立っているか、目標に向かって努力・勉強しているかなど、自分が成長し続けていることを実感することで、幸せを感じることができるという因子です。いくつになっても夢や目標、やりがいを持ち、それを実現させるために、学習・成長しようとしていることが、人間の幸せに寄与するということです。「やらされ感」や「やりたくない」などと感じている状態ではなく、自分の強みを活かして、イキイキ・ワクワクと働いている人は幸せだと言えます。
2.「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)。誰かを喜ばせたり、親切にしたりすること、逆に自分が愛情を受けていると感じる、親切にされるなど、他者とのつながりによって幸せを感じることができるという因子です。人を喜ばせることや、愛情、感謝、親切に関連していて、他者に向かう幸せだと言えます。職場や働き方で言うと、社内外の人間関係が良好で、助け合いと感謝に満ち溢れてている職場は幸せだと言えます。
3.「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)。常にポジティブで楽観的であること。自分や他人を否定するのではなく、受容することは、幸せであり続けるために大変重要な要素です。自己肯定感が高ければ、困難が起こったとしても「大丈夫、何とかなる」と、前向きに捉えることができます。他の因子が多少不足していても、「まあいいか」と気楽に捉えられ、気持ちをすぐに切り替えることができますから、この第3因子は幸せのために必要不可欠な因子と言えるでしょう。リスクをとって新しいことにチャレンジすることが推奨されている職場は幸せと言えるでしょう。
4.「ありのままに!」因子(独立と自分らしさの因子)。他の誰でもなく、「自分らしく過ごせているか」を表す因子です。心理学などの専門用語ではオーセンティシティ(本来感)とも呼ばれています。自分と他者を比べることなく、周囲を過度に気にせず、ありのままの自分を受け入れ、自分らしい人生を送ることが、確かな幸せへとつながるのです。他者と比較することなく、自分のペースを保つことが、幸せでいる上で重要になるのです。他者との調和を考えながら、自分らしさも大事にするバランス感覚が大切です。

前野氏は、どういった状態が幸せと言えるのかという幸せの心的特性の全体像を明らかにするために、29項目87個の質問を作成し、日本人1500人に対して、インターネットでアンケートを行ったそうです。そのアンケートの結果を因子分析したところ、この4つの因子が導きだされたといいます。

まさに、これは、立命館アジア太平洋大学(APU)の学長の出口治明氏の提唱する、『今まで日本を支えてきた、長時間労働を前提にした「メシ・風呂・寝る」という生活を続けていては、新しいアイデアは生まれず、日本経済は立ちゆかない。いろいろな人に会い、たくさん本を読み、面白いところへ行き、そこから学びを得るという「人・本・旅」の生活に切り替えることが大切だ』という話とも合致します。

いくつになっても好奇心を忘れず、「人・本・旅」の生活に切りかえ、「幸せ」な生き方を目指せたら最高です。

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