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利息

実質金利=名目(市場)金利ー期待インフレ率


72のプリンシプルでも話したけど、複利は、「人類最大の発明」ってアインシュタイン博士が言っているんだ。でも、その複利計算ができない日本人がほとんどで、計算ができても運用するのが下手な人がほとんどなんだよ。#僕もその一人。

だから、僕が学んだ利息のことを伝えるね。

利息には、預金利息というもらえる利息と、ローン金利という支払う利息の2種類がる。

僕の家にも必要最小限のお金は銀行に預けて利息をもらっているんだ。同様に君が住んでいる家も僕が毎月ローンの支払いをしているよ。なぜ、銀行にお金を預けるだけなのに銀行は、それを増やしてくれると思う?優しいから?自動で増える?考えてみよう。

預金利息

預金利息のお金は、何かと交換しているから支払われるんだよ。

僕たちが、銀行にお金を預けると、そのお金が必ず帰ってくる保証は無いんだ。実際ギリシャ危機の時には預けたお金(自分のお金)が引き出せなくなったんだよ。つまり、銀行に預けることはリスクがあるって事。

銀行は、僕らから預かったお金を誰か(個人または企業、国)に貸すことによって利息を徴収し、その利息の中から少しだけ僕らに預金利息として返してくれているんだ。

僕ら→銀行→個人、企業、国(→貸す)

僕ら←銀行←個人、企業、国(←利息)

その貸し借りが上手くいっていれば良いんだけど、国や、企業が返済できなくなったとしたら、僕らの預けたお金が無くなってしまうんだよ。

僕ら❌←銀行❌←個人、企業、国(←利息)

つまり、銀行にお金を貸してあげているから、そのリスクの代償として預金金利をもらっているんだ。預けるじゃ無くて貸してるんだね。

この事は、よく言われている事だし、分かりやすいよね。実は、ここからが本題なんだ。


実質金利=名目(市場)金利ー期待インフレ率


このnoteで知って欲しいのは、ここからだよ。僕らが、預金するときに背負っているリスクはこれだけじゃ無いんだ。

インフレリスク

お金は、ものの交換に使われるもので、お金の価値が下がる(ものの価値が上がる)事をインフレーションと言ったよね。預金で預けた100万円が、10年後も100万円の価値があるか保証は無いよね?つまり、10年後今よりインフレが進んでいたら、100万円預けたのに預金金利がついても価値が目減りしてしまう可能性があるんだよ。

今は昔、戦後直後の日本1945年、米一俵(60kg)の値段は60円だった。それが、翌年インフレで210円、さらにその翌年700円になり、1950年には2064円にまで上がった事があるんだ。5年でお米の価値が約34倍になったんだ。逆にいうと、お金の価値が1/34になったという事。

お米と交換するために100万円を貯金していたら5年後には、3万円程度の価値になってしまっていた事になる。これがインフレリスクだよ。このインフレを数値化したものが『インフレ率』というんだけど、インフレ率は経済状況で変化するんだけど、通常は数パーセントのインフレ率の国がほとんどなんだ。つまり、毎年少しずつ物価(物の価値)は上がっていくものなんだよ。

ただ、今の日本ではインフレ率がこの5年間で1%を超えた事はない。むしろ新型コロナの影響で、マイナスになりそうだよ。アメリカだと2%くらいなんだけどね。


ローン利息

銀行がお金を僕らに貸すときに背負っているリスクは何だろう?それが利息の正体だ。それは

僕らが返済できなくなるかもしれないリスク+銀行の利益

僕らが借りたお金を返し切れる保証も無いよね。そのリスクを銀行は背負っているんだよ。そして、窓口や手続きをする銀行員の人の給料などをローン利息として支払うんだ。だから、お金を返してくれそうな人は銀行が背負うリスクは少なるなるから、ローン利息は比較的低くなるよね。対して、仕事が安定していなかったりすると、返済不能リスクが高いからローン利息が比較的高くなるんだね。


実質金利

インフレ率が高いときに預金をすると価値が下がることはこの記事でわかったよね。100万円を5%の金利(年利)で銀行に預けて、その間のインフレ率も5%だったら、100万円は1年後に105万円になるけれど、インフレのせいで物の価値も5%上がってしまうんだ。1年前は100万円で買えていたものが、105万円になるから、貯金をして5万円増えても、実質的にお金が増えた事にはならないんだね。

このときの金利5%を名目金利そこからインフレ率を引いたものを実質金利というんだ。

名目金利(5%)ーインフレ率(5%)= 実質金利(0%)

これは、僕の中で大発見!しっかりと理解しようね。


実質金利 = 名目金利 ー 期待インフレ率

預金した方がいいとき

名目金利が5%、インフレ率が2%のときは、100万円は105万円になり、100万円で買えていたものは102万円で買える事になるね。3万円得する事になるよね。

名目金利(5%)ーインフレ率(5%)= 実質金利(0%)


これにより、次のことがわかる。

名目金利>インフレ率 ↔︎ 実質金利>0

名目金利がインフレ率よりも高いときは、預金をしたほうがお得になる!

この法則を知っている企業や個人は、お金を預金に回すからこのときは、大きな買い物(家を買う、自動車を買うなど)買わない方がいいし、実際に買わなくなるんだ。だから、君が大きな買い物をするときは、この法則に当てはめてね。


預金しない方がいいとき

次は、名目金利が2%、インフレ率が5%の場合を考えよう。

名目金利(2%)ーインフレ率(5%)= 実質金利(ー3%)

実質金利が低い状態になるね。

名目金利<インフレ率 ↔︎ 実質金利<0

インフレ率が名目金利より高いときは、預金をしていると損をする事になるね。つまり、今あるお金は、今使った方がお得になるってこと。

現在の日本は、超低金利だからネット銀行でも0.2%が最高で、ゆうちょ銀行に関しては0.001%なんだ。僕らが家を購入したのは2018年でインフレ率0.98%だっから、

名目金利(0.001%)ーインフレ率(0.98%)= 実質金利(-0.979%)

つまり、今あるお金は今使うときだったんだね。#書きながら安心してる。


デフレリターン

インフレリスクに対して、デフレリターンも存在するんだ。金利が0.01%でインフレ率がー5%の場合

名目金利(0.01%)ーインフレ率(ー5%)= 実質金利(4.99%)

この場合、金利は低いけど、預金しておいた方がいいよね。名目金利は0%よりも下がる事はないんだ。だから、インフレ率<0のときは、預金しておいた方がお得になる。


正しい知識を知り、冷静に判断する

今の日本は、名目金利がほぼゼロ。インフレ率を少しづつ上げようとしているんだ。だから、基本的に今あるお金は今使った方がいいってこと。ただ、COVIT-19の影響で2020年と2021年はデフレになりそう。世界経済の影響を受けるから、人生に絶対!ってことも、基準もないんだね。理解しておくことで、どんなリスクがあるのかを知り、冷静に判断できるようになるから、正しい知識は持っておこう。

我が家の場合は、デフレになっているから預金しておいた方がいい状況になったんだけど、

名目金利(0.001%)ーインフレ率(-0.06%)=実質金利(0.059%)

だから、これくらいのリスクなら、今後インフレ率は上がる(上げるように政策する)だろうし、35年MAXローンだから、35年で考えれば問題ないよね。みたいに焦らなくていい。


僕が書いていることは、経済のほんの一部に過ぎない。だから、常に正しい知識を正確に知ること。そして、リスク管理をして決定できるようにしてほしい。君ならきっと理解できるし、大切な人を守るためにも努力するだろう。僕も頑張るから、君も頑張って。


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