『ひみつの放課後』7.25
高校を卒業するまでに、ラブホテルにいってみたい、と、ミナは言う。授業のプール終わり、私とミナはいつも一つずつ、更衣室で秘密を打ち明けあうことにしている。今が十七歳だから、あと一年と少し。もう彼氏をつくって、準備のできたミナは、いたずらっ子のように歯を見せて笑う。
「わかったら、サチにおしえてあげる」
わかる、なんて、そんな言い方。まだ男の人に、女っぽく触ったことのない私には、ミナの表情がまるで水槽の熱帯魚みたいに、熱っぽく見えた。クラスメイトの彼氏の顔もよく知っているから