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寄り添える演奏とは

アンサンブル(合奏)において一番重要である「寄り添う」という事について私見を述べてみたいと思います


世の中自分と同じ人は一人もいない

これは音楽に限らずですが、人は一人では生きていけません だから集団の中で生きていく訳ですが、人間は一人一人顔かたち、背格好から誰一人として同じ人がいないように自分と全く同じ考えを持つ人はいないわけです

その中でどうやって共存していくか、それはお互いを尊重し認め合うということです それが難しいが故に人種差別や戦争が今だ無くならない訳ですが。。

しかし、こと音楽に関しては ともすれば国境を越え音で会話が出来る素晴らしいツールです 人間が誕生して他の動物とは決定的に違うとても素晴らしい行動だと思います 

自分の役割

異なる楽器の人達で一つの音楽を創っていく その為には自分の演奏する楽器がしっかり演奏出来なければならないのはもちろんなのですが、「アンサンブル(合奏)する上で音楽における自分の役割を知る」ということがとても重要です

ドラムの場合はただでさえ音が大きい上に音階がありません ただの雑音にしかならない可能性もあるが故にドラマーは自分の役割を考える必要があります

曲は小説と同じで 序章(イントロ)本題(A,Bメロ、サビ等)終章(アウトロ)と分かれていて一つの作品となっているわけですが、それぞれにそれぞれが一番引き立つ演者がいて、その演者を引き立たせる必要があります

その中で一番重要なのが「タイムキープ」「ダイナミクス」です 

音量、音圧のコントロールでその演者の引き立たせる ボーカルが歌っているところは歌が一番引き立つように、ギターやピアノ、管楽器等が引き立つところは彼らを引き立たせる音量、音圧を提供しなければなりません 

ドラムは「伴奏楽器」であるからです  

リズムとダイナミクスはドラムがどの楽器よりも一番幅を出すことが出来ます

このことは以前の僕の記事も合わせてお読みください

もちろん、ドラムにも一番スポットライトが当たる場面があります ドラムソロであったり そこでは自分が一番の花形なので思いっきり演奏するべきです 

が、ドラムは楽曲中の8割が伴奏の演奏です(音楽によって割合は多少前後します)

ですので伴奏の為の技術を磨いていくことが一番重要なんです これはギター、キーボード、ベース等も一緒です

でもさぁ・・

でもどうしても派手なソロやフィルインに目がいってしまいますよね インスタやX等での超絶な動画に評価がたくさん付きますし よくわかります

僕も大好きですし、そればかり追求していた時期がありました 

でも需要と供給という観点からいくと需要の部分に当てはまらないんですよね 

だって演者はアンサンブル(合奏)が上手いドラマーを欲しているわけですから

ドラムソロをやっている時は周りの演者もニコニコしながら見ていたりしますが、自分と一緒にやっている場面ではないから正直どうでもいいんですよね 「おおーすげー!」とサーカスのようにしか見ていません

だからそこばかり練習に費やしても肝心な伴奏部分が下手だとダメなんです  あくまでソロはおまけ、オプションです


同じリズムパターンであなたは何種類の演奏が出来ますか?

え?どういう意味ですか?という言葉が少なからず聞こえてきそうです

ドラムセットのハイハット、スネア、バスドラムという中核を担う部分でそれぞれの音量、タッチ、音色音質、タイミングの組み合わせを考えていくとほぼ無限の組み合わせが出来るのです 

全て同じではありませんが、こちらの動画を参照してみてください それぞれ異なる音楽、環境での自分なりの演奏です

「スティックコントロールは技を披露するだけのものではない」


まとめ

それぞれの演者の立ち位置を考慮し、自分がその曲を最高にする為にどうするべきかを判断する それが寄り添うことであり、それを一番考えないといけないのがドラムという楽器だと思っています

それを瞬時に受け取り、キャッチボールのように対応するという感覚は常に人と演奏しないと鈍ってしまいます その為にも「セッション」に積極的に参加しています 

でも一番の理由は「楽しいから!」なんですけどねw

私がホストドラマーとして参加しているイベント

■阿佐ヶ谷天 ブルースセッション 毎月第一木曜日
阿佐ヶ谷天オフィシャルサイト (asagaya-ten.com)

■小岩Back In Time ブルースセッション 毎月第四木曜日
Live Cafe BACK IN TIME@Tokyo (bqrecords.net)

都内だけではありますが、もし機会がありましたら是非ご参加ください 見学だけでもOKです!


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