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海外の演劇学校の選び方

気づいたら、高校の時から何かと米英あたりの演劇学校を調べてて、最近は仏の情報も入ってきているので、一度まとめることにしました☆

これから海外の大学や大学院で演劇を学びたいと思っている人へ。

海外演劇学校の種類

■BA / BFA:学士号

いわゆる4年制大学。大学によっては、ダブルメジャー(2つの分野を主専攻する)やマイナー(副専攻)ができるところもあるので、演劇だけに絞らない人も多い。

■MA / MFA:博士号

いわゆる大学院。アメリカだと2~3年、イギリスだと1~2年が平均的。大学で演劇専攻してなくても、大学院から演劇に特化することも可能。

■Conservatory:養成学校

学位はもらえないけど、演劇の専門学校で、良い先生やツテが揃っているところも。大学の代わりでも、大学の前後でも行けるから、色々な年齢・学歴背景を持った人が集まる。

評判の良い海外演劇学校

これはググればある程度出てくる情報でもあるのでサラッと。

これまでの個人的なリサーチ、知り合いの教授・友達の話による「ここ行けたら強い(倍率も高い)」学校です。

■アメリカ
・Julliard
・NYU
・David Geffen School of Drama at Yale(旧Yale Drama School)
・University of California San Diego
・Brown Trinity Repertory Company

■イギリス
・LAMDA
・RADA
・Royal Central School of Speech and Drama
・Guildhall School of Music and Drama
・Mountview

■フランス
・Cours Florent Classe Libre

学費無料の海外演劇学校

①David Geffen School of Drama at Yale
旧Yale Drama School。由緒正しいこの学校は、太っ腹な寄付者、David Geffenのおかげで、今年から学費が無料に…!

BachelorsもMastersも3年間のみっちりコースなので、これから真剣にトレーニングを積みたい人にはぴったりかと。

②Brown Trinity Repertory Company
アイビーリーグであるブラウン大学と、トニー賞受賞歴のあるTrinity Repertory Company合同のConservatory。同じく3年間のトレーニングで授業料は完全無料。

私もブラウン交換留学中にここの教授から指導を受けたのですが、ここは屈指の演劇学校だと自信をもって言えます。
Nicole KidmanやJennifer Hudsonを初め、数々のハリウッド俳優のボイスコーチを務める人が教えてたり。

③Cours Florent Classe Libre(フランス語必須)
私が今通っている学校、Cours Florentには、選抜クラス「Classe Libre」があります。

倍率はかなり高いですが、フランスの有名俳優を数多く輩出しているコースで、卒業後に仕事を得られる可能性は高いそう。そして2年間のトレーニングは完全無料。

35歳まで応募可能なので、私もまだ頑張れる…(汗)

海外演劇学校に使える奨学金

Chevening Scholarship
イギリス内の大学院1年間のみだけど、授業料から生活費まで込々で払ってくれる。
最低2年社会人として働いてないと行けなかったり、コース終了後に母国に2年間帰国しないといけないルールもあって、制限も厳しい。でも演劇学校でフルで出してくれる奨学金は少ないので必見。

新進芸術家海外研修制度
文化庁の主催する奨学金で、1~3年間の芸術系海外研修コースを授業料から生活費まで込々で払ってくれる。
印象としては、大学や大学院というより、既にプロとしての経歴がある人が、さらなる成長のために「大人留学」する場合が適していそう。

海外演劇学校を選ぶ際のポイント

①中長期的なキャリアの拠点になることを忘れずに
演劇学校に通う一つの大きなメリットは、学校を通してたくさんのコネクションを得て、願わくば卒業後に事務所(エージェント)に入所できることです。一緒にトレーニングをやり遂げて信頼できるクラスメートは、卒業後も一緒にプロジェクトを立てたり、劇団を立ち上げたり、色々と挑戦し合える仲間にもなります。

だからこそ、学校のある国は、その後の演劇活動の拠点になる場所。むしろ、学校に通うだけですぐに帰国するのでは、高いお金をかけて得たことの50%は無駄になってしまうと言っても過言ではないはず。

中長期的に住んでもいいかなと思う国を選ぶこと。パートナーがいる場合は、パートナーにとっても現実的に数年は居残れる場所であることは要チェックです。

②「教える」選択肢も残しておきたい場合
卒業後、もちろん役者の仕事を見つけるのが理想かもしれませんが、現実的な話、演技を教える側に辿り着く演劇人も少なくありません。

もし、第二の人生プランとして、演技指導をする側にも興味がある場合は、BA/BFA/MAだけでなく、MFAを狙うのが一番です。

演技の実技分野にはPhDがないので(セオリー/歴史系ならありますが)、MFAが最高学位となります。だからこそ、演劇の教授ポジションにはMFAが求められることが多いですし、MFAを取っていれば、いつでも教えるのに十分な資格があるとみなされます。

逆に、役者一本に割り切るのであれば、BAなりMFAなり、学位の種類はあまり重要にはなりません。一番重要なのは演技の実力なので、素晴らしい先生に出会える学校。そして最終的にどこかしらの事務所(エージェント)に入所できることが重要になってきます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上、また思いついたら随時更新していきたいと思います☆

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