「米・水・杜氏」より「物語」　酒のパラダイムシフト(2)

日本酒のブランドマーケティングにおいて、「米・水・杜氏」という技術的な側面を強調することは日本国内の消費者には有効かもしれませんが、海外市場ではストーリーに焦点を当てる方が効果的です。

海外の消費者は、特に日本文化やその背景に対して興味を持つことが多く、製品自体の技術的な特徴よりも、その製品が持つ歴史、地域性、人々の情熱や哲学に心を動かされることが多いです。

例えば、ある酒蔵が地域社会とどのように結びついているのか、どのような歴史や家族の伝統があるのか、あるいは自然との共生や持続可能な生産方法への取り組みなど、物語性のある要素がブランド価値を高める要因になります。

さらに、日本酒に限らず、どのように消費されるべきか、どのような場面で飲まれることが想定されているのか、といったライフスタイル提案も効果的です。

こうしたストーリーテリングの要素を取り入れることで、他の日本酒ブランドとの差別化が図れ、より強いブランドアイデンティティを確立することができるでしょう。

日本酒のマーケティング戦略において、「米・水・杜氏」の要素を補完する形で、ブランドの背景にある魅力的なストーリーを伝えることが重要です。ストーリーテリングの詳細については、 ToyodaSake@gmail.com まで。

Photo courtesy of The Gray Report