#12 バンドボーカル【a frankenlouie ふくたく】
【第12回目ゲスト】
ふくたく
大阪寝屋川発ロックバンド
a frankenlouieのボーカル
会社員のかたわら、
"心震わせるグッドミュージック"を武器に
関西を中心に全国各地のライブハウス等で
年間50本以上のLIVE活動を行う。
▪️SNS
Instagram
TikTok
【H…Hiromi / F…ふくたく】
▪️H.自己紹介をお願いします!
F.大阪の寝屋川というところを拠点に活動している、『a frankenlouie(フランケンルイ)』というバンドのボーカルをしています。ステージネームはふくたくです。よろしくお願いします!
ふくたくは大学の時のあだ名なんです。
▪️H.そうなんですね!寝屋川は地元ですか?
F.いや、地元ではないんです。a frankenlouieは2つ目のバンドなんですけど、大学1回生のときに、中学から大学まで一貫して通っていた学校の同級生がバンドを結成していて、僕が途中から加入しました。そのリーダーの子が寝屋川近くのスタジオで練習していて、ライブハウスを紹介してもらって、寝屋川のライブハウスに頻繁に出演するようになりました。基本的に寝屋川で練習をしていましたね。
細かい話なのですが、最初、スタジオは楠葉にありました。楠葉で練習をして、ライブハウスにも紹介してもらって、そこで活動していました。
ただそのライブハウスが潰れてしまって、『寝屋川VINTAGE』というライブハウスに移りました。
▪️H.そうなんですね!地元はどこですか?
F.奈良県です。
当時は奈良から楠葉まで通っていました。
▪️H.なるほど。音楽を始めたのはいつからですか?
F.高校2年生の学園祭でコピーバンドを組んだのがきっかけです。それまではずっとテニス部に所属していました。テニスの王子様の不ニくんが好きで(笑)
▪️H.そうだったんですね!
テニスはけっこうしっかり練習されていたんですか?
F.そうですね。学校のテニス部が強くて、中学から京都の学校に通っていましたが、レギュラーメンバーにはなれませんでした。その時に友達とカラオケに行ったとき、「歌がうまい!」と言われ、遊びで学園祭でボーカルをやることになりました。学園祭でバンドを組んで、大学に入ってからもバンド活動を続けて。中学からの同級生がやっていたバンドのボーカルとして途中加入しました。
▪️H.今のバンドメンバーは?
F.今のバンドは2つ目で、メンバーは4人です。
僕はボーカルで、ギター、ベース、ドラムの構成です。最初は5人でしたが、メンバーの入れ替わりが激しかったです。
■H.そうなんですね!バンド名の『a frankenlouie』って名前って珍しいですよね!
名前の由来はなんですか?
F.『a frankenlouieと』いう名前は、脱退した初期メンバーがつけてくれました。"フランクと(and)ルイ"というアメリカで実在した最長寿のヤヌス猫(二顔体の猫の総称)がいるんですけど、二顔体 ≒2面性と捉えて、サラリーマンの顔とバンドマン顔、「日常」と「ステージ」の2面性やギャップを持って活躍していきたいという意味が込められています。
▪️H.意味が込められているんですね!
普段の仕事は何をしているんですか?
F.インフラの会社で働いています。大学卒業後からずっと働いてて、仕事とバンド活動を両立しています。
▪️H.バンドは結成されて、長いんですか。
F.コロナちょっと前からくらいなので、6年目です。
▪️H.その時期だったんですね。
コロナの影響はどうでしたか?
F.コロナで活動が一時中断しましたが、YouTubeで動画を上げて、活動を再開しました。YouTubeは、作り溜めてた曲のミュージックビデオを撮ったり、ポケモンの替え歌の動画を作ってちょっとバズったりしましたね。世間的にライブができるようになって、1年越しでライブ活動を復帰しました。
▪️H.工夫されていたんですね。
a frankenlouieの音楽の特徴はなんですか?
F.グッドミュージックを目指していて、キャッチーで親しみやすいメロディーラインに歌詞とメロディをつけています。明るい歌詞を書きたいですね。
▪️H.どういう風に歌詞のアイデアって出てくるんですか?
F.僕の場合はフィクションが苦手で、最近そういう曲も少しは書いているんですけど、今持ってる曲のほとんどは自分の転換期のタイミングのものですね。
例えば、今、大阪市内に住んでいるんですけど、 大阪市内に出てきたタイミングで心機一転、頑張ろう!みたいな気持ちを書いたりとか。
▪️H.そうなんですね。ふくたくさんのバンド人生にとっての転換期はなんですか?
F.コロナがあけて一昨年初めて、CDを新しくリリースしたタイミングでツアーをしました。いろんなライブハウスを回ったんですけど、けっこう各地でボコボコにやられてしまって。人も全然集まらないし、各地にもカッコいいバンドがいっぱいいて。期待に添えないライブをして、ライブハウスの店長さんにきつく言われることもありました。
2年前は僕がフロントマンとして自信がなかった時期で、そこを突かれていました。
その後、たくさんライブをして、強くなっては帰ってきたことですね。それが1つ目の転換期です。
もう2つ目は、去年に一昨年以上の本数のライブを周りました。仕事をしながら、週に1,2回のライブがありました。それに、仕事終わりにギターの子と毎週水曜日に路上ライブをスタートしました。路上ライブも初めてでしたが、毎週欠かさずやろうと決めて。そこで精神的に鍛え上げられて昨年くらいからフロントマンとして自信を持つことができて、周りからもボーカルとして評価してもらうことも増えました。
▪️H.なるほど。元々自信がないところから、路上ライブを通して自信をつけられたと思うんですけど、路上ライブって勇気いるじゃないですか。みんなが自分たちのことを知って聞きに来てくれてるわけではないし、通りすぎる人もいるし。その中で続けられたのはなぜですか?
F.一昨年の悔しかった経験からですね。でも、やってるうちに感覚が麻痺していってるのか、自信がついていってるのか、多分どちらもだと思うんですけど、すごい平気になってくるんですよね。普通のライブハウスのライブって聞きたくて来てる人ばっかりなんで余裕じゃないですか。去年、頑張ってよかったなと思います。
▪️H.なるほど。ふくたくさんがライブで歌う時に意識していることはありますか?
F.お客さん一人一人に語りかけるように歌うことを意識しています。
自分もサラリーマンをやりながらなので、普段 ストレス溜まるようなこともたくさんある中でライブハウスこそが自分らしく在れる場所です。
ライブ1公演の為に金を稼いだり、時間を作ったりして遊びにきてくれるお客さんの気持ちが良くわかる分、a frankenlouieのライブを体感して、一緒に"生きててよかった"という感覚を共有したいです。
■ H.学生の時はバンド組んでる人も多いとおもうんですけど、そこから社会人になってやり続ける人って減ると思っていて。バンドを続けたいって思ったのはなぜですか?諦めなかったというか。
F.1個目のバンドが結構悔しい形で、終わっちゃって。メンバーが県外に就職したり、会社が忙しかったりで脱退が続いて、それを補填する形でサポートメンバー入れながら回してたんですね。
そうするとライブすることが目的になっていて、それ以上の"もっとこうなりたい"っていう考える余裕もなく、ダラダラ続いちゃっていました。
そこで区切りをつけてもう1回頑張ろう!っていう気持ちで、自分がやりたい音楽の形として今のバンドを組みました。
▪️H.じゃあ、メンバーはけっこう変わったんですか?
F.ベースの子だけがずっと前のバンドから一緒に相方としてやってきてて。今メンバー4人なんですけど、1年半ぐらい前にやっと全員揃ったんです。それまではもう本当にサポートメンバー入れながらやっていました。
▪️H.なるほど。ライブを見ていて集客ってめっちゃ大事というか、聞いてくれる人が、前提で必要になってくると思うんですけど、そういうところで意識されてることとってありますか?
F.僕らもライブの数が多いので、全部のライブに満遍なく人がいる訳ではなくて。大体、誰かの主催しているイベントなので、そういう時は、主催の人が頑張ってくれて、他はみんな力を合わせて呼ぶ感じです。
同じように自分たちも四半期に1回ぐらいは主催を打つんですけど、1MANライブはまだしたことがなくて、先週は4MANライブをやったんですよね。好きなバンドさんを呼んでやったんですけど、その時は結果100人来てくれました。
▪️H.それ凄くないですか。
F.一般的にはね、ドーム2万人とかあるんですけど、でも100人呼ぶのも結構大変でした。
なので、100人呼ぶためにいろんなこと考えました。前売り券を用意して、それまでのライブで手売りをして、特典つきますよとか。そういうのつけてると、応援してくれてる人が、「主催だから 絶対行ってあげよう」みたいなことで来てくれますね。工夫で言うと 今はそんな感じで、もっと上手くやりたいなとは思います。
あとはライブハウスに顔を出しまくって、チラシを配って地道なことをしています。
特にインディーズバンドは山ほどいるので、現場まで来ようっていうのは、メンバーの人柄の部分に触れて「応援してあげよう」ってなると思うので。僕はそういうところは大事にしたいなと思っています。
▪️H.音楽活動してる上で、
「こういうことを手伝ってもらいたい!」とか、「こういう人を求めてます!」とかあります?
F.広報面がアイデアが乏しいので、
SNSの部分ですね。例えばアイドルだったら、プロデューサーが敏腕だったら、売れることがあるじゃないですか。そういうところで力を貸してくれる人とかもいれば。今はライブハウスの人やバンド友達に意見をもらっていますね。1人でできることも時間も限られているので。
▪️H.なるほど。音楽作りは全部オリジナルでやられているんですか?
F.曲はオリジナルでやっているんですけど音楽作りで言うと、力を貸してくれてる子が1人います。
ステージで演奏しているメンバー4人とはまた別で、音楽的な知識を貸してくれる仲間がいて編曲や仮レコーディングとか。作業部屋があるので、そこで集まってやっています。楽曲のクオリティに関しては、大阪のインディーズの中では自信あるんですけど、それはその子の力があって、今のクオリティでやれています。
きっかけ1つでバズるところを見ているので、SNSの戦略を教えてくれる人がいたら嬉しいなとは常々思っています。
▪️H.たしかに。ふくたくさんが音楽する上で影響を受けた人や本って何かありますか?
F.影響を受けた漫画で言ったら、『BECK』っていう漫画があって、完全にバンドの漫画なんですけど、高校生で何の取り柄もいじめられっ子が、実は歌の才能があって。その子が不良の高校生のバンドマンに染められて、最終的にもう海外の大きいフェスまで行くっていう話で、夢があります。
ライブハウスの汚い打ち上げとかも全部漫画にあるんですよ。そういうのを見て、バンド活動いいなって漠然と高校生の時に憧れ始めました。
楽曲で言ったら、大阪の寝屋川に『Self-Portrait』っていう先輩のバンドがいて、
枚方で野外フェスを毎年開催してるようなすごいバンドなんですけど。そのバンドが、『寝屋川VINTAGE』っていう、ホームのライブハウスで構えてやっています。Self-Portraitもボーカルが1人ピンボーカルでいて、グッドメロディーで熱い歌詞を歌うみたいなバンドです。今は一緒によくややらせてもらっています。
▪️H.いいですね!それに、ご両親も音楽関係の方なんですか?
F.専業主婦とサラリーマンなんですけど、父親は音楽は好きで。僕はあまり触ったことないですが、楽器はいっぱい家にあります。
▪️H.音楽を聴くタイミングはたくさんあったんですね。それに漫画もお好きなんですね。
F.漫画大好きですね。大学の時ぐらいまでたくさん買っていましたね。いろんなジャンル買っていて、スポコンも好きで、友情と汗みたいな感じの 話が好きです。
H.いいですね!私も好きです。今、それに近いことをされていますもんね。
F.そうですね。中高の時テニス部だったんですけど、あんまり青春をしてるって感覚がなくて。全然楽しくなかったんです。
テニスって個人競技じゃないですか。野球だったらレギュラー外でもみんなでワンチームだみたいなのあると思うんですけど、そういうのがなくて。音楽始めてから、みんなで1つのものを作っていてて。今だったら、ツアーを周ることで遅れてきた青春じゃないですけど、楽しんでいます。今もいい年してそういうことをやっています。
H.勇気になると思います。 本当はやりたかったけど諦めた人って少なからずいると思っていて。音楽や何か発信することもそうですし。続けてくれる人がいると「もう1回やってみよう!」っていうきっかけになるなって思いました。
F.目指せる像として頑張りたいなと思います。
▪️H.将来的な目標はありますか?
F.始めた時からメジャーデビューしたいとか目標が最初からあった訳ではなくて。少しずつ熱を帯びていっている感じです。少しずつ頑張って手を伸ばしてなんとか届けそうなところの夢が、年々見えてきた感じですね。
今で言うと、さっき言った先輩のバンドのSelf-Portraitが去年BIGCATで1MANライブをしていたので、近年中に僕らも絶対やりたいなと思っていて。1つずつクリアしていきたいと思います。
▪️H.いいですね。休みの日は音楽以外のことは何をされているんですか?
F.飲み歩いてばかりですね(笑)ライブ前からも飲んでるんですけど。対バン、ブッキングとかいろんなことをやるので、お酒を飲みながら見てると最高にライブ楽しめるので。もちろんステージに立てる状態までですけど。バンドをやっているか、仕事しているか、お酒飲んでいるかですね。
▪️H.いいですね。それにライブって人前に立つじゃないですか。結構そのままのテンションで行くタイプですか。それとも変わりますか?
F.変わりますね。普段働いてる時はすごい抑えていて、仕事してる時は極力目立ちたくないんですけど。それは本当の自分じゃないというか。全部解放するのがステージなので、多分印象は変わりますね。ステージから降りてきてからの印象が変わったって、よく物販で喋っていたら言われますね。
▪️H.ステージの上を見てみたいですね(笑)今後は今のまま両立していくのか、もっと音楽の幅をこう、割合的にはどんな感じですか?
F.両立はずっとしていきたいと思っていて。仕事をして、そこの土台があるからこそ、それ以外の時間思い切って精神的にも安定して 音楽できてると思うので。そのスタンスは全然変えるつもりはなくて。取れる時間は変わらないと思うので、そこの密度みたいなとことかうまくやりながらいい曲も作っていきたいです。
▪️H.なるほど。それに、ファンの方はどんな人が多いんですか?
F.いろんな人がいるんですけど
TikTokで好きなバンドを見つけてライブハウスに行くみたいな若い子たちはあまり多くなくて、
男女関係なく年齢層は幅広くて音楽が本当に好きでっていう人が多くて。僕らの人柄を知って、応援してくれている人が最近増えてきた感じがします。
■H.ふくたくさんの人柄の部分で、ファンの人もついてきてる部分もあると思うんですけど、どういうところを見られていると思いますか?
F.完璧じゃないところですかね(笑)
物も失くしますし。先週も自分たちの主催イベントの打ち上げの後に、酔い潰れて外で寝てしまっていて、鞄がなくなってるので(笑)後で確認したAirPodsの位置情報が川の中になっていたので、もう完全に盗まれてますよね(笑)そういうところですかね!
生き方が不器用な人間の方が、共感できる部分ってあると思うんです!
▪️H.なるほど。最後に同じように仕事をしながら夢を追いかけたかったけど、諦めたり、一歩踏み出せなかったりする人に何を伝えますか?
F.人生は一度きりなので、飛び込んでみることですね。やってみると世界が広がったり、友達も増えたり、価値観も変わります。
全然1個に絞る必要ないですし、まずはやってみることかなと!
▪️H.ありがとうございます!
それに、次のライブとかは決まっているんですか?
F.大体1週間に1回ぐらいはライブがあります。
あとは、8月10日に主催のイベントがあります。4MANライブなんですけど、いつも大阪ばかりで企画していたんですけど、初めて神戸で、 『神戸KINGS X』っていうところで、そのお店の移転3周年のイベントを企画します。
H.次の企画も楽しみですね!
今日はたくさんのお話を聞かせていただいて
ありがとうございました!
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