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朝餐(2021.11.03)

朝食の皿を下げる
その瞬間
静けさに満たされたわたしに
傾く夜が
紛れもなくあった
ここに時は満ちているけれど
星灯りで地面を辿れば
残骸だけが
息づく国がある
始まりの息
終わりの声
細くつらなるひと続きの
それは架空の国
皿の上で
音を立てるナイフ
切り開きかみ砕き
すべてを飲み込んだわたしの
朝に訪れた静けさ
もう二度とはないなら
永劫と呼べ
舌によみがえる夜を
どうにか越えていくのだ

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