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【Day39(22/2/11】30代のキャリアチェンジの作法

転職支援の仕事をしていると人それぞれ千差万別のキャリアについての相談に耳を傾けることになります。したがって、様々なケースが頭の中に蓄積されていくわけですが、それらの転職のパターンは大まかに三つに分けてみます。

①同じ仕事をそのまま継続し年収UPを狙うパターン(転社同職)
②全く違う仕事を別の会社でチャレンジするパターン(転社転職)
③同じ仕事は継続しつつも、新しい会社に移ることで新しいスキルセットを取りに行くパターン(ハイブリッド型)

これらの三つのどれが良いのかは一概には言えず、年齢や置かれている環境によっても変わってきます。例えば、20代前半であればいくらでもやり直しがきくので、②のパターンに果敢に挑戦してもよいのですが、30代になってきて結婚したり子供を育て始めると、②の選択肢を取るのはあまり現実的とは言えないですし、キャリア戦略的にもスマートではないように思えます。

年齢を重ねてきて40代、50代になってくると、自分自身の成長という観点よりも、得てきたものをいかに周囲に還元するか、そして報酬をしっかり受け取るかという観点の重要性が高まってくるので①のパターンをとる意味が見い出せますが、20代のうちからこの道を進むとVUCA時代の現代においては少し可能性を絞りすぎで、結果的にリスクになることが想定されます。

このように見てくると、30代というのはとても絶妙な位置づけにあり、かつ結婚、子育て、親の介護などの大きなライフイベントが少しずつ発生する変化の激しい時期に思えてきます。マネジメントの立場についている人も多いでしょうし、一方で新卒以来一社に務めあげてきた人であればその会社での自身のキャリアも少し見え始めてくるタイミングなので、どのように身を振るのか非常に悩ましいタイミングであるはずです。

このような状況や環境を想定したうえで、30代のキャリア戦略おいては、上記③のパターンをお勧めします。リスクとリターンのバランスが良く、精神衛生上も健全である意志選択になります。

20代を通じて身に着けてきた専門性や強みが一つか二つくらいはあるはずなので、それを活かしつつも、社会情勢やトレンドに合わせて新しいスキルや経験を取りに行き、以降のキャリアの幅を広げていきます自分自身の積み重ねてきた経験とのシナジーを生み出せるように意識するとよりよいキャリア選択になると思われます。

例えば私であれば、20代は人材サービス領域、特に人材紹介のスキルを身に着けるとともに、法人営業の経験を積み重ねてきました。しかし、人材紹介についてはテクノロジーの発展に伴い、マーケット構造が徐々に変化してきており将来的には多くのエージェントが淘汰されると考えています。(むしろエージェントがいなくてもキャリア選択ができる社会を創りたい。一部の実績があり、優秀で、思いがあるエージェント以外はたいし淘汰された方が良いと思ってます)。法人営業の経験はビルローラー、エリアローラー、鬼架電含めて諸々やっていたのでどこでも生きていける自信はあるものの、マネジメントやイネーブルメントの経験は浅いのでまだまだいくらでも伸びしろはある状況です。

このような考えがあったので、次にキャリアチェンジするのであれば、転職先には上の挙げた経験で貢献していきつつ、以下の経験を取りに行こうと決めていました。

A:マネジメント
B:IT領域(プロダクト開発)
C:組織作り・仕組みづくり
※活かす経験:法人営業・人材紹介スキル

上のことを念頭に、現職に転職しました。現職はAIを活用したプロダクト開発を行っているのですが、目下のところ採用・転職支援のプロダクト開発がメインであり、まずはそれを自分たちで使いつつプロダクトの更なる改善を図っている状況であるため、人材紹介の経験を活かしつつ、プロダクト開発の経験を活かすことができ、そしてこれまでのノウハウを踏まえて寄りよい仕組みや組織にしていくための提案も積極的にできています。

貢献できている感と挑戦している感のバランスがちょうど半々くらいだと適度な緊張感もあり、自尊心も一定程度保てるので精神衛生上ちょうどよいように感じています。私の例はあくまで一例ですが、参考になりましたら幸いです。

経験を活かしつつも、新しいチャレンジをし、一定程度気持ちにゆとりを持ったうえでライフステージの変化にも対応していく。これが30代のキャリア戦略の一つの方向性なのではないかなと思います。


最後まで読んでくださり誠にありがとうございます。

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