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【Day35(22/2/7】心理的安全性について③(リモート環境だからこその注意点)

ここ二日に渡って心理的安全性について書き進めてきました。最後はリモート環境だからこその難しさや必要な配慮について書いていきます。リモートワークが市民権を得た20年代においては、率直な発言を交わせる環境や活気あふれる革新的な組織作りについて考える際に、リモート環境の特殊性を必ず考慮しなければなりません。

これまでの記事はこちらから。

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●リモート環境での会議が難しい三つの理由

これまでの記事でも書きましたが前職にて生まれて初めてリモートワークというものを経験しました。前職はいわゆるフルリモートでした。現職はいわゆるミックス型です。

どちらの会社でも「リモートでの会議は難しいなあ」という感想を持ちました。一対一の会議であればいつもとほぼ変わらない感覚なのですが、複数人数になると急に難易度が上がるというか、違和感を覚えるというか、やりにくく、心細くなります。

おそらく全く気にしない人もいるのだと思いますが、そういう方でも会議の生産性の低さとか、手応えのなさについては共感いただけることがあるのではないでしょうか。

なぜなのでしょうか。思いつくままに書いてみます。

まず一つ目は同じ場にいるという感覚の希薄さ(分断されている感覚)による心細さや自分事感の欠如。一緒にいるようでいないような感覚であったり、同じ時間と同じ場所を共有しているようで、なんとなく遠くにいるような感覚。こうした感覚が単純に過ごしにくさや、やりにくさを生み出しているのではないでしょうか。

次に反応のわかりづらさ。ちょっとしたため息とか、うなづきとか、表情の変化とかがわかりにくい。ミュートにする人がいたり、カメラがオフになったり、画面以外のところ見ていたりと、様々な原因によって不安が創出されやすいのではないか。画面を見て話そうとすると、カメラ目線ではいられなくなって、逆もまた然りというのがリモート会議の一つの特徴な気がします。

あとは通信環境に起因するタイムラグが生じてやりづらいというのもあると思います。スムーズでなく、もやもやする感覚です。

●リモート環境での会議をより良い場にするために必要なこと

このように書いていくと、ある程度はリモート会議のグランドルールの制定と浸透を行うことで解決できそうな気がしてきます。例えば、会議中は絶対にミュートにしないとか、カメラオフ禁止とか、意識的に組織として環境を作り上げていくことでどうにかできそうなことがあるように思います。

あとは参加する個々人の配慮であるとか気遣いによって変えられることも多いはずです。いつも以上に大きめに相槌を打つとか、表情を明るくするとか、ガヤを入れるとか相手や状況に合わせてできることはたくさんあるのではないでしょうか。こう考えると、20年代においてはますますEQが必要され、重要視されてくるような気がします。

まとめます。

同じ会議だからといって、なんの工夫も配慮もなく、これまで通りに進めようとすると何かしらの歪みが生まれ、問題が生じてきてしまうので、意識的にルールを設計することが重要であると考えます。そして、こうしたちょっとした工夫や努力や配慮によって、リモート環境においても会議や打ち合わせの雰囲気は良くなり、参加するメンバーの心理的安全性が創出され、率直に意見や考えを表現できる環境を作り出すことができるのではないでしょうか。

●場づくりや会議への個人的な想い

これまで3日に渡り、心理的安全性について考えてきました。あくまで私の経験に基づく内容であったため、理論に基づくような主張を行うことができませんでした。今後へ向けた宿題です。今後理論を学びつつ思考を深めていくと当時に、実践の場に適応していき、またその結果を踏まえて発信をしていきます。

最後に少しだけ個人的な思いを。場づくりやファシリテーション、ダイアローグといったものに以前から興味があり、かつその可能性を信じています。問いかけの仕方や、環境の作り方次第で、とある人から生み出されたり発信されることは無限に広げられると考えています。人が集まって、正しい方法で、適切な環境で対話なり議論を行えば、思いもよらないアイデアや考えをいくらでも作り出すことができると信じています。

率直に意見を言い合って、何か新しいアイデアや考えを生み出せたり、気づきや学びがあるような会議はとても満足感が強く、心にその充実感が残り続けます。そういう心に残る会議の場を少しでも多く作り出していきたい。そして、議論や対話から生まれる思いもよらない発見や気づきによって、世の中がもっと豊かになり、おもしろくなっていってほしいと心から思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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