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【Day56(22/2/28】株主構成から考えるCxOキャリア分析③- スローガン株式会社-

CxOを目指されている方への転職支援の仕事をしていると、CxOになるためのキャリアステップや、どのくらいの待遇になるのかについて質問をいただくことが良くあります。

これらのトピックスは確かに情報の非対称性が生まれやすく、またあまり情報が出回らないので調べられる限りで調べてみようと思うに至りました。

上場した企業であれば情報は公開されていますし、そこからある程度の情報は集めることができるかなとの考えに基づき、直近上場した企業の中から自分が興味を持てた会社に絞って調べて情報をまとめて参ります。今回はスローガン株式会社について調べてみます。

私の古巣ですが、あくまで公開情報だけに基づいて筆を進めていきます。

●会社概要

まずはHPを参照して概要についてまとめます。同社は、新産業ビルダーとして新産業・イノベーションを支えるキャリア、メディア、SaaSなどの事業を展開しています。

人の可能性を引き出し 才能を最適に配置することで 新産業を創出し続ける。

をミッションに掲げています。2021年11月25日に東証マザーズに上場されました。

●株主構成

※所有株式情報はJPXの新規上場会社情報に記載されている各種データを引用したものになります。リンクは記事の終わりに貼っております。URLを貼っていない情報については、すべて会社HPからの引用になります。

所有株式が1%以上の方について調べていきます。

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伊藤 豊氏:東京大学文学部行動文化学科卒業後、2000年に日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。システムエンジニアの経験の後、関連会社での新規事業企画・プロダクトマネジャーを経て、本社でのマーケティング業務に従事。2005年末にスローガン株式会社を設立、代表取締役に就任。

織田 一彰氏:名古屋大学博士課程からアンダーセン・コンサルティング(現・アクセンチュア)にて戦略コンサルタントとして日本と米国で活動。帰国後独立し、シリアルアントレプレナーとなり多くの上場・M&Aを経験。Goodfind立ち上げ後は、アジアのトップビジネスパーソン1万人以上を教え、現在はアジアのトップ校やスタートアップイベント等で講演・講義多数。

仁平 理斗氏:早稲田大学国際教養学部在学中の2008年より創業期のスローガン株式会社にインターンとして約1年半在籍、事業責任者を務めたのち、2010年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。DeNAとNTTドコモの合弁会社でのUGC事業立ち上げ、DeNA Seoulでの韓国事業立ち上げを経て、ゲーム事業部にて複数のゲームタイトルをプロデュース。2016年12月、スローガン株式会社に復帰。

北川 裕憲氏:明治大学経営学部在学中の2008年よりインターンとしてスローガン株式会社に参画し、約3年半にわたり創業期の財務・経理を中心とした経営管理業務に従事。早稲田大学大学院会計研究科修了後の2011年、新創監査法人に入所し、上場企業監査やIPOコンサルティングなどの業務に従事。2015年7月、スローガン株式会社に復帰し、2016年よりCFOに就任。公認会計士。

●まとめ

同社の場合、新卒採用にかなり以前から積極的ということもあり、外部労働市場に依存していない人員構成になっているのが特徴かなと思いました。株主構成にもそれが反映されているように感じます。

個人的に一番印象に残るのは、北川氏と仁平氏のキャリアです。学生時にがっつりとインターンとして関わり、一度監査法人に入所したうえで復帰しCFOに着任し、上場を経験されています。

同じように仁平氏も学生時代にインターンとして1.5年のかかわりがあったうえでDeNA社に入社し、2016年に復帰し現在はCOOを務められています。

このお二人のように学生時代にインターンという形で深く接点を創り、その後就業経験を他社で積んだうえで、復帰して会社の上場を支えていくというのは、今はまだ珍しいように感じますが、今後こういう事例がどんどん増えていくのではないかなと思います。

学生側から見ても、企業側から見てもインターン制度を有効活用することで、キャリア形成や、才能の確保につなげられるという可能性を垣間見たキャリア事例でした。

●新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)

https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/nlsgeu000005w915-att/11Slogan-1s.pdf

●上場時決算短信

https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/nlsgeu000005w915-att/11Slogan.pdf

本稿は以上になります。最後まで読んでくださりありがとうございます。



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