【プチワーク・解説】好きなキャッチコピーと、それがいいと思った理由を分析してみた
毎週水曜日に、LINE公式アカウントで
「価値を言葉にする」プチワークをやっています。
私がお題を出して、皆さんが
それに回答。
月曜日に、回答の中から
いくつかをピックアップして
解説記事を書いています。
先週のお題は、
——プチワーク ———
👌自分が見つけた
「好きなキャッチコピー」と
それを選んだ理由を教えてください。
今、掲載されている広告の中で
「好きなキャッチコピー」
を見つけよう。
……………………………
ネット上でも、
駅や電車内のポスターでも
映画の予告でも、
雑誌でも
インスタやYouTubeの広告でも
OK。
条件は、
「今」掲載されていることです。
たとえば、私が最近気になったコピー
たとえば、私は、
今日、セブンイレブンで見つけた
栄養の効率は、時間で変わる。
というコピー。
「朝・昼・夜それぞれの時間で選ぶ
おいしい栄養を提案するブランド」
をコンセプトにした
「サイクルミー」という機能性食品ブランドの
コピーです。
セブンイレブン内の
什器に書いてあって、
なんだろう？と
パッと目を引きました。
メインのコピーは
時間で選ぶ、おいしい栄養。
というフレーズのようですが、
それよりも
栄養の効率は、時間で変わる。
の方が、「発見」があっていいなと思いました。
私が思う「いいコピー」は、
なんとなくエモいコピーとか、
なんとなくいいことを言っている風
ではなくて、
「発見がある」もの。
あなたは、
どんなコピーがいいコピーだと思いますか？
今、実際に使われている
コピーと、
それを選んだ理由を教えてください。
「行きづらいけど、生きやすい」山形県遊佐町
まずは、Iさんが送ってくださったコピー。
…………………………………………………
今、娘が
地域留学している
山形県の遊佐町に
旅行に来ています。
遊佐町のキャッチコピーが
大好きでたまたま
昨日、写メ撮りました。
【行きづらいけど、
生きやすい】
本当に行きづらい。
飛行機とバスと
電車を乗り継いで
8時間かかります。
生きやすいって
何だろう。
何が生きやすいん
だろう。
それを体感してみたく
なります。
1度訪れたら
目に映る全てが
雄大でちっさいことは
もういっかと思える。
大阪から
この遊佐町で
3年間生きると
決めた娘を
送り出すために来た
町の施設にこのポスターが
ありました。
めっちゃ遠い。
なんでまた。心配や不安。
色んな感情がぐちゃぐちゃに混ざり合う中で見た
このキャッチコピーの
ポスター。
思わず、そっかぁ。
わかった。となりました。
4月からずっと
このポスターを
もう一度写真に撮りたい！
と思って今回念願叶って
撮れました。
私が好きな
キャッチコピーは
何度も脳裏に
よぎってきて
何度も口に出して
しまうこと。
そのキャッチコピーを
つぶやくと
根拠のない希望が
ストンと落ちてくること。
なるほどなって
にやりとしてしまう
ような納得感があること。
です。
・････━━【さわらぎの解説】━━━････・
「行きづらい」と「生きやすい」
・不便なことを逆手にとっている
・「行き」と「生きる」 似た発音の言葉を並べる
という、コピーライター的には
テクニックが見えて嬉しくなるようなコピーです。
が！それだけじゃなくて、
今の時代をしっかり反映しているところが素敵。
都会での、競争
資本主義社会での他者との比較
などに疲れ、
コロナで自分を見つめる時間を持った人が、
「生きやすいってなんだろう」
「自分にとっての、生きやすさとは？」
と考えることが増えた
ような時代背景を、しっかり捉えていますね。
Iさんが書いてくれたように、
ふと立ち止まって、
「自分はどうだろう」と考えたくなるコピーです。
そして、不要なものを入れず、
遊佐町を象徴するような写真１本で勝負しているところもいいですね。
読みにくい町名だから、ふりがなをふり、
なんと検索して欲しいかも明確です。
「いい未来は探せる」indeed
お次は、女性のHさんが送ってくださったコピー。
…………………………………………………
いい未来は探せる
indeed
人は「もの」「物質」「機能」が欲しくて買い物をしたりサービスを利用するわけじゃない。
その商品やサービスによって自分の「気持ち」が軽くなったり明るくなったりしたいからなんだ。
と思った。
ダメな自分でもOK
不安でもOK
それでも大丈夫だよと
ホッとできるコピーが好きなんだと思いました。
・････━━【さわらぎの解説】━━━････・
indeedの最新CMで使われているコピーですね。
これは、一つの商品サービスというよりも、
indeedという企業のブランドメッセージ。
いろいろ、言いたいことはいっぱいあるけど、
これだけ短いフレーズに
想いを込められると、やっぱり強い。
たった８文字の中に、
未来への希望、
ブランドへの頼り甲斐のある感じ
が感じられる
勢いのあるコピーです。
１つの商品やサービスのコピーではなく、
「ブランド全体」のコピーを作りたい時は、
こういう「抽象度高め」だけど
イメージが広がるコピーが理想です。
近鉄電車のCMのコピー
お次は、男性のHさんが送ってくださったコピー。
…………………………………………………
「笑顔はつづくよ伊勢志摩へ」
通勤電車の中で見た近鉄電車のCMです！
旅先に向かう前の列車の中。
わくわく感を持って大好きな家族や仲間達とワイワイがやがやと全開に。笑顔がいっぱいの車内！！
そんな楽しいイメージを持てたコピーでした。とても印象的でした。
・････━━【さわらぎの解説】━━━････・
私も以前（２０１７年ごろまで）
近鉄電車の伊勢志摩の広告の仕事をしていたので、
懐かしい〜と思いながら読みました。
コピーとしては、ド直球。
こういう、ド直球で
楽しさを伝えるコピーは、
「どこに掲載するか」で生きてくるのかも、と思います。
「通勤電車の中で見た」というのがポイント。
毎日、会社と家の往復の中で、
「あー、電車に乗って、どっか遠くに行きたいなぁ」
「このまま、いつもの駅で降りず、乗り換えたら、どこに行けるんだろう」
みたいな気持ちになりそうです。
他にもたくさん送っていただきましたが、
「なぜ。このコピーがいいか」が明確なものを
選ばせていただきました。
さてさて、
言葉で仕事をつくる塾「コトシゴ」では、
ちょうど今月、８月に
「キャッチコピーの作り方」をやります。
私の講座は、
「みんなである一つの商品についてのコピーを考えてみよう」
みたいなことではなくて、
自分で作った「自分の商品やサービス」に
自分だけのキャッチコピーを、その場で作る
というもの。
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