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感動するEC消費を作り続ける

ECを仕事にして10年以上がたち、日常の買い物の8割をウェブで行っている。新しいサービスが始まれば積極的に試してみる、を続けていたら家の中はECで購入したものばかりになった。

GAFAという言葉が定着してほころびも見えだし、新しい次のGAFAポジションが囁かれるようになってはきたが、私たちのようなEC店舗は、情報収集をおこたらず、必要以上に振り回されず、正しい情報を取捨選択して周りの店舗より少し早めに舵をきっていくことが必要になのだろう。

AIやテクノロジーが取り糺される中で、プラットフォーム対応やGoogle対策にばかり目が行きがちだが、いまのEC運営を見ていると、大切なことを忘れているような気がしてしまう。

買い物をするのは、人間だ。

どんなにテクノロジーが進化してAIがバックオフィス業務全般を仕切るようになろうと、何かに必要を感じて、または心が動いてポチッとするのは人間の意思だ。(人間の意思すら操作されているAI陰謀論はたくさんあるけれど...)

人間は賢いし、感情の生き物だ。

進化した世界の便利さはうまく取り入れていくが、買い物に感動を味わいたい気持ちは100年前も、100年後も変わらないはずだ。

テンプレ化した巨大プラットフォームに、世界中のECショップがのみ込まれてしまうのは少し違うし、完全にそうはならないと思っている。


我が家のお米はいつも、楽天の「お米のたわら屋」さんというショップで買っている。リピート理由は美味しからはもちろんなのだけど、サービスの良さを感じたから。

数年前、5分づき米が好きなので好みの精米が選べるお店を探していた。米びつが底をつく寸前。買い忘れていた自分が悪いのだが、今日中に出荷してくれるお店をやっと見つけ注文しようとしたが当日出荷は12時までの注意書きが。現在時刻は12時半。だめもとで電話をしてみると、とても明るく感じのいい声で「大丈夫ですよ、わざわざお電話ありがとうござます!」と言ってくださった。この一度の感動体験が忘れられず、我が家のお米はここにしよう!と決めたのだ。

AIではこの感動は味わえない。これが人間の良さだよな、これが買い物の感動体験だよな、と。数年たったいまも買い続けているし、こうやってnoteに書くほど感動した。

こういう体験を、ひとつでも多く作りたい。これは人間にしかできないことだ。

買い物体験は日々変化しユーザーから求められることも変化する。けど、”人間は感動によって動く”ことは、人間である以上変わらないのだから、「感動するEC消費を作り続ける」ことをミッションに掲げていきたい。


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