見出し画像

Webと出会って20年…僕に影響を与えたWebサイトを紹介します。+ 昔話と未来のWebの話を。

この記事はコミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会(略してノンプロ研)」のアドベントカレンダー20日目になります。

去年も参加させて頂いたのですが、今年はネタが無くどうしようかな…と思っていたところで、気づいたことがあります。なんと自分でWebサイトを作り始めてから20周年でした。というかWebサイトって、もう20年以上存在しているんですね。

僕がWebの仕事を始めてからの話はこの記事にも書いているので、もし興味がある方は読んでみてください。

というわけで今回のアドベントカレンダーは、20年の間で「僕に大きな影響を与えたWebサイト」を紹介するのと、少しだけ昔話と未来の話もします。というより半分以上が昔話です。

20年前:インターネットの世界に飛び込んだ日とパソコンの話

Webサイト紹介の前に、少し昔話をさせてください。

グラフィックやクリエイター系の専門学校に通っていたこともあり、初めて買ったパソコンがMacでした。

余談ですが、一度Appleを離れたスティーブ・ジョブズが復帰し、透明な初代iMacを世に出した時期にあたります。今では考えられないことですが、この少し前にAppleは倒産寸前に陥り彼が立て直しを図っていました。そしてMicrosoftも競合支援の一環?として、Mac版Internet Explorerを数年の間だけ開発 / 提供していました。ビル・ゲイツがライバルのジョブズに助け舟を出すなんて、なかなか熱い話ではないですか。
そして来月に約20年の時を経て、再びMicrosoftのブラウザがmacOSにやってきます。 


なおデザインチームの中心メンバーとしてiMacのデザインを手掛けたのが、先日退社したジョナサン・アイブです。この時代からAppleのプロダクトデザインをずっと担っていたんですね。


だいぶ話が逸れました…


買った機種は流行りのiMac...ではなく、PowerMacG3 MT266というデスクトップ型のMacでした。巨大な骨太マシンです。
この機種が凄かったのが、標準で映像取り込み機能がついていた点です。VHSのビデオテープから、映画の名シーンなどを取り込んで遊んでいました。ハードディスクは大容量6GB、メモリは増設して32MB、ビデオメモリも増設し4MBという、なかなかの高スペックマシンでした。

なお、当時は今と違ってインターネットに接続するのが容易ではなく、接続に様々な問題が出ました。

別売の「モデム」という機器を買わなければ接続できない
・雑誌などの参考書籍を買っても、Macユーザーは希少種なので、Windowsの解説ばかりでさっぱり分からない。
・友人に教えてもらい、やっと接続方法が分かったと思ったら、家の電話線が特殊で繋げない…昔はよく分からない端子が特殊な電話回線があった(父にお願いして、モジュラージャックへの変換工事をしてもらいました)

接続成功するのに冗談抜きで半年ぐらいかかりました(笑)

さらに驚くことに、今と違って電話用とインターネット用で回線が分離しておらず電話回線をそのまま使用するので、インターネットに接続している間は通話扱いになります(笑)通話料はもちろんかかりますし、外部から電話を着信するとネット中は話し中になります。家が自営業をやっていたので、もちろん使用NGです。電話料金もとんでもないことになりますね。

この問題を解決するのがNTTが提供する「テレホーダイ」というサービスです。23時から翌日の8時まで、定額で電話し放題になります。数年後には一般に普及し始めますが、当時はまだオタクでギークな連中の集まり感が強かったインターネットは、こんな感じで夜中にマウスをカチカチやっている影響も大きかったと思います。(いや本当に)

というより、この記事を書いていて一番驚いたのが、テレホーダイがまだサービスとして存続していることです。

初めてWebサイトを作った日

ネットで遊んでいるうちにとあるサイトに出会い(後述)、自分でWebサイトを作ってみたいと考える様になりました。専門学校で多少HTMLやWebの仕組みをかじったので、前提知識もあったのでまずはやってることに。

当時はWindowsの方がアプリケーションが充実していたこともあり、Macは引き続き動画・グラフィック目的で使用するとして、WindowsPCを新たに購入しました。買ったのはVAIOの薄い505シリーズのノート(機種名忘れた)です。
VAIOは今はビジネス用PCを作るメーカーですが、実は当時ソニーが開発・販売しており、大ヒットしていたPCブランドになります。

僕のWebサイトは、ホームページビルダーというアプリケーションを使って作りました。サーバにアップロードを行いブラウザで見れた時は、「このサイトで世界中に情報発信ができるんだ!」と感動しました。

僕が影響を受けたWebサイト

ここからは僕が影響を受けたWebサイトを紹介して行きます。

全てはこの出会いから始まった『戦国浪漫』

http://www.m-network.com/sengoku/

画像1

インターネットに接続し僕が一番初めに調べたのが、好きだった歴史の情報…特に戦国時代の情報を調べて辿り着いたサイトです。当時は学研などの書籍レベルの知識しかなかった僕は、創作ではなく史料による確かな考察を元に、歴史研究家が書かれた膨大な情報に衝撃を受けました。僕がWebサイトを自分で作ってみようと思ったきっかけが、この「戦国浪漫」に出会ったためです。

勇気を出して、運営していた歴史サイトとの相互リンクをお願いしたら、快く貼っていただけました。

デザインの影響を受けた『21Web Spyder』

http://www.project-ir.com/web/

画像2

歴史サイトを運営してしばらくしてから、Web制作についてたまたま検索をした時に辿り着いたサイトです。
このサイトでCSSという存在を知ったのがきっかけで、ホームページビルダーの使用を卒業しHTMLとCSSを自分で書いてWebサイトを作ることにしました。

当時ではデザインも先進的で、印象に残っているサイトです。

Webを仕事にしようと思ったきっかけ『勤めていたPCショップのWebサイト」

PCショップで働いていた時に、自社のWebサイトから売上が立つことに驚かされ、それまでは創作の一環程度だったWebサイトを、ビジネスで効果的なツールとして意識するようになりました。

僕が「Webの仕事をしてみたい」と考えるきっかけとなったサイトです。

好きな世界観の海外クリエイターサイト『2Advanced Studio』

Web業界に来て初めての会社で、同僚と話題にした海外クリエイターのサイトです。当時は雑誌に載るぐらい有名だったので、知っている人も多いかと思います。

僕が好きなSFやポストアポカリプス風な世界観を、グラフィックとFlashで表現していて、非常にインパクトが大きかったです。(ビジネスツールとしてのWebサイトを意識したのにアートかよ、というツッコミは置いておいてください)

おそらく現在は無くなっているみたいですね。Internet Archiveにはまだありましたが、フルFlashサイトだったので最近の環境では見れませんでした…

このサイトがきっかけで、海外のサイトもよく見るようになりました。

Webでの人と情報の繋がりを広げてくれた『Twitter』

https://twitter.com/

画像3

Web業界で働き始めたと言っても、今と違ってほとんど業界内での横繋がりは無く、会社の中の世界で留まっていました。そんな中、アメリカからTwitterがやってきました。2008年のことです。

僕は2010年ごろから本格的に利用を始めて、同じWebの仕事をしている人々との出会いや、多くの情報・知見を得る機会をTwitterからもらいました。

未来のWebの話

過去のWebサイトの話をしたところで、少しだけ未来のWebサイトの話をしたいと思います。

先日AppleのクックCEOが日経新聞の取材でこんなこと話されていました。

AppleのクックCEO「ARが次のプラットフォーム」

注目する分野として、現実の光景にデジタル情報を重ねて示す拡張現実(AR)を挙げ、「次のコンピュータープラットフォームになる」と述べた。

次のコンピュータープラットフォームはARと名言しています。この辺りは、Appleだけではなく他社も同様の考えで、AR / MRにプラットフォームが移行して行くだろうと僕も考えています。

画像4

スマートフォンという、非常に表現領域が限られたデバイスが主戦場の現在を「Webデザイン冬の時代」と呼ぶ人もいます。もちろん限られた条件において、最大限の体験をデザインすることがデザイナーの仕事とも言えますが、特に過去のWeb2.0時代の多種多様なグラフィック表現、PCモニターという広い表示領域が主戦場の時代を経験していると、冬の時代というのも理解はできます。

AR / MRによって、理論上はPC・スマートフォンから表示領域の制約が取り払われ、UIや映像表現も2Dから3Dへと移行し、パラダイムシフトが起こることが予想できます。 (もちろん紙の延長として2Dは残るはずですが)

未来の…しかもそう遠くない未来のWebがどうなっていくのか?今から楽しみです。

この記事が参加している募集

はじめてのインターネット

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?