美人から産まれた普通の子

地元で評判の美人だった母。娘の私はごく普通。 忘れたいこと忘れたくないこと。 振り返れ…

美人から産まれた普通の子

地元で評判の美人だった母。娘の私はごく普通。 忘れたいこと忘れたくないこと。 振り返れば普通じゃなかった毎日。 幼き日の気持ちが昇華されるよう願いを込めて。

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とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 母の写真

年末なので。 幼き日の母と私の写真を公開します。

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    • とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 7

      ~両親の離婚~ もともと両親、とくに実父はあまり家に帰ってこない人だった。 私が中学生になったころ、美しかった母は喫茶店の雇われオーナーとなり、そのうち母も帰ってこない日が増えていった。 祖母がいたので寂しくはなかった。 そう思い込んでいただけかもしれない。 小さなころから、両親に溺愛されて育ったという記憶は一切ない。 その分祖母が優しかった。 幼心に 「なぜ離婚しないのだろう」とずっと思っていた。 あるとき両親が離婚した。 とうとう離婚した。 両親のどちら

      • とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 6

        ~封印していた記憶~ ※この文章には、性被害について書かれた箇所があります。注意して読み進めてください※ わたしは、両親ともに現在疎遠になっている。 実両親は私が高校生の時に離婚をし、今それぞれ別の家庭を持っており多分幸せに暮らしているに違いない。 実父は遠方に住んでいるのでもう20年近く音信不通の状態。 実母は再婚しても近くにいるので、3年ほど前までは頻繁に実家に足を運んでいた。 が、今は疎遠。正月に帰省することもなくなった。 思い出したくない過去を思い出し、い

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          ~幼き日の記憶~ 大晦日ですね。 筑前煮や里芋の煮つけを作りながら思い出す。 我が家では、祖母が正月のあらゆる準備をしていた。 こじんまりとしたおせち、お雑煮、お屠蘇、親せきが泊まるための寝具の用意、お年玉。 正月だけではなく 私の記憶にあるのは忙しく動き回る祖母の姿。 美人だった母は年末年始に何をしていたんだろうな。私の記憶には残っていない。

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          とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 4

          ~だいすきなおばあちゃん~ 父は国家公務員だった。 私が産まれたころの母は専業主婦。 祖母(母の実母)と同居。 兄が一人。 これだけ見ると何の問題もなく平穏な家庭に見える。 が。 父はギャンブル癖があった。 給料日には帰宅せず雀荘に直行。 休みの日にはパチンコ三昧。 母は生活のために仕事を始めた。 とても美しい母であったので ご縁があり喫茶店の雇われオーナーをすることになった。 叔母も時々手伝っていた。 叔母は母とうり二つ。叔母も大変な美人であった。 あの喫茶店

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          とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 3

          ~呪いの言葉~  何度も繰り返し書くと嘘っぽく聞こえてしまうが、若き日の母は本当に美人だった。 街を歩けば 店に入れば 何かをすれば誰もが振り返る。 自慢の母だった。 みんなが母の美貌を褒める。 母の見た目を褒めちぎる。 美人の母から産まれた普通の娘であるわたし。 母を褒められると悪い気はしない。 しかし。 中には呪いの言葉として私の胸に突き刺さったものもある。 わーお母さん美人だねー。 あら、娘さんは似てないね。お父さん似かな。 もう少し大きくなった

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          ~幼き日の記憶~ 「あれ、私の家ってみんなの家とはちょっと違うのかな?うちって変なのかな?」  と最初に思ったのは確か小学1年生か2年生だったころ。 ある日の授業。作文だ。 ハキハキ明るい担任の先生がニコニコしながら 「今日はみんなの家族、お父さんお母さんについて作文をしてみましょう。」 「みんなのお父さんお母さんは何をしている人ですか?何時頃仕事に行って何時頃帰ってきますか?毎日どんな事を話していますか?まずはお父さんお母さんの日常について何でもいいので書いてみまし

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          とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生

          ~母のこと~ わたしの母は、地元で評判の美人でした。 本当に美しかった。 しかし。 苦労人だった。 男を見る目がなかった。 わがままだった。 でも 苦労して育ててくれた。 母がすべてを忘れてしまう前に。 わたしが母の人生とわたしの半生を書き残すことにした。

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