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とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 7

~両親の離婚~

もともと両親、とくに実父はあまり家に帰ってこない人だった。

私が中学生になったころ、美しかった母は喫茶店の雇われオーナーとなり、そのうち母も帰ってこない日が増えていった。

祖母がいたので寂しくはなかった。
そう思い込んでいただけかもしれない。

小さなころから、両親に溺愛されて育ったという記憶は一切ない。

その分祖母が優しかった。


幼心に
「なぜ離婚しないのだろう」とずっと思っていた。


あるとき両親が離婚した。

とうとう離婚した。

両親のどちらも、私に直接離婚を伝えてくれなかった。

普通に考えたら
離婚を決心したらまずわが子に伝えるだろうと思っていた。

私の両親はそうではなかった。


高校生になり。
修学旅行の持ち物に

保険証のコピー

と記載されていたので。

コンビニに行きコピーしようと大事なものが入れてあった引き出しを開け保険証を探して手にした。

何気なく開いて(当時は紙の保険証だった)見てみると


母の名前が線で消されて何か書き加えられていた。
離婚のため除籍、とかそういった感じのことだったように思う。

固まる私。


え、、、、、、
離婚してたんだ、、、、、、

子供に言わないものなの???


しばらくして思い切ってまずは祖母に聞いてみた。
離婚してたんだね、保険証みて知ったよ、と。


しばし無言の祖母。
そして
「〇〇ちゃん知らなかったの?」と一言。



大人になって美しかった母に聞いたことがある。

私は親が離婚したことを保険証見て知った、なぜ言ってくれなかったのか?と。


母は少し困ったような顔をしそして微笑みながら

まだ子供だったからわからないだろうと思って言わなかった。

といった。



高校生が、親の離婚を分からないと思っていたのだろうか。

幼くて離婚が理解できない(と母が思っていた)子供を放置し帰ってこなかった母。

そのことについては
「〇〇ちゃんはしっかりしてるから安心」と。


私の母はとても美しかった。
しかし人の気持ちがわからない人だった。


わたしは、母の都合で子ども扱いされたり大人扱いされたりしていた。

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