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とんでもない美人の母から産まれた普通の子の普通じゃない半生 4

~だいすきなおばあちゃん~


父は国家公務員だった。
私が産まれたころの母は専業主婦。
祖母(母の実母)と同居。
兄が一人。

これだけ見ると何の問題もなく平穏な家庭に見える。

が。
父はギャンブル癖があった。
給料日には帰宅せず雀荘に直行。
休みの日にはパチンコ三昧。

母は生活のために仕事を始めた。

とても美しい母であったので
ご縁があり喫茶店の雇われオーナーをすることになった。

叔母も時々手伝っていた。
叔母は母とうり二つ。叔母も大変な美人であった。

あの喫茶店のママさんは美人だ。
そんなうわさが広がったのかどうかは定かではないが、喫茶店はなかなかの繁盛ぶりであった。

このころ初めて
店を閉めていて帰りが遅くなりそうだから友達の家に泊まってくるね。
と、母外泊。

以後少しずつ母も帰宅しない日が増えていった。

私は小学生だった。
兄と私の面倒を見てくれていたのは祖母。

学校から帰宅しキッチンで夕食の支度をする祖母の近くで遊びながらその日一日の出来事を報告するのが日課だった。

祖母はとてもやさしかった。大好きだった。

ご飯を作り身の回りの世話をしてくれた。
弁当も祖母が作ってくれていた。

きっとほかの人が母親に対して思うような感情を私は祖母に対して抱いていた。

大好きだった祖母は私が社会人になって亡くなった。
心にぽっかり穴が開いた。

祖母にも言えなかった、私に起こったさまざまな出来事。

いつかまた会えたら全部聞いてほしいそして頑張ったねと抱きしめてほしい。だいすきなおばあちゃん。


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