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『TIGER & BUNNY 2 THE COMIC 1』感想

『TIGER & BUNNY 2 THE COMIC 1』作:吉田恵里香 画:上田宏 企画・原作・制作:BN Pictures 集英社 2022/9/17読了


『TIGER & BUNNY 2 THE COMIC 1』作:吉田恵里香 画:上田宏 企画・原作・制作:BN Pictures/集英社(表紙画像は版元ドットコム様より)

第2期についての情報がまだほとんど出ていなかったときのお話である第0話と、第2期に出て来た新たなヒーローのMr.ブラックをフォーカスしたお話。
アニメのお話とリンクしていないわけではないけど、完全オリジナルストーリー。

第0話が掲載された当時はファンでとても盛り上がりました。まさにワイルドタイガーとバーナビーのバディのこういうところが好きなんだっていうエピソード。
タイガーもバーナビーも互いに影響を受け合い、今ではそれをごく当たり前のことと考えているんだなって見ているこちらにまで伝わってくる感じです。

そう考えると、2期からの新しいヒーローたちはまだ互いを掴みかね、バディの距離を測りかねている感じがして初々しいです。バディなんてどうでもいいし受け入れるつもりなんて毛頭ないし、というのが態度に出ているヒーローもいますが、それもまたタイガーとバーナビーが通ってきた道でもあるので、ある意味安心して見ていられます。

アニメ本編では、2期は1期をなぞるようなストーリーがたくさんあります。
1期ではタイガーとバーナビーがぶつかっていましたが、同じように新人バディがぶつかっていたりとか。
バーナビーが心を閉ざしていた頃と同じように、ヒーイズトーマスが誰にも心を開かないとか。
そういういくつかの1期をなぞっている部分は、このCOMICのシリーズでも踏襲しています。アニメの脚本家さんがお話を作っているので、新しい話でありながらそのあたりのブレがないのがとてもいい。

そうそう。この本のほぼほぼ最後の方で、バニーが虎徹さんに向かって笑っているシーンがめちゃくちゃ好きでした。
1期のツンツンしたバニーでは考えられないような笑顔なんですけど、2期ではそういう笑顔もたくさん見られるんですよね。出て来てすぐの頃のバーナビーは、万能感あふれる思い上がった新人という雰囲気をまとっていました。単にそれだけではなくいろいろなものを背負っていたということも後にわかりますが、幼少期の頃のあれこれのために精神的に幼い部分があったり、感情の表し方を知らなかったりしたのは事実。
でも2期では彼の人間的な部分の成長も描かれていて、このバーナビーの笑顔もそのひとつなのかな、と。

このシリーズはまだ続いているので、2巻が出るのが楽しみです。
ていうか、出てください。

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