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僕が感じたトーナメントとリーグ戦の違い


2019年1月、僕はプロを目指すのを諦めました。公立高校のベンチ外から大学は準硬式野球、社会人クラブチームを経て独立リーグでプレーしました。その後は海外に飛び、いくつかのアマチュアリーグを経た後、2018年にドミニカのプロサマーリーグでプレーし、コロンビアのウィンターリーグに挑戦するも、届かず最後は終わりました。
プロを目指して走り続けた20年間の野球人生、今でも週末は楽しく真剣に、社会人クラブチームでプレーしています。今回は、色んなところでプレーしてきた自分が感じたリーグ戦とトーナメント戦の違いについて書いていきたいと思います。


1 トーナメントについて

日本では主流となっている対戦形式で、小学生から高校生までほとんどの大会で採用されています。そしてトーナメントの見所はなんといっても「一発勝負」ですよね。


泣いても笑ってもその1試合で決まってしまうところが、良くも悪くも選手にとっても観客にとっても醍醐味になります。選手目線で考えるトーナメントの難しさはその1球でゲームが大きく左右されるため、プレッシャーがよりかかりやすい環境で行うことです。

僕自身が思ったのは、試合の中でリーグ戦の時より、より勝敗を意識しながら全体の流れを考えてプレーしなければいけない点です。さらに対戦相手のデータがリーグ戦の時よりも圧倒的に少ないため、短い時間でいかに早く相手に対してアジャストしていかなければいけない点です。

では、この2点に対してどのように僕自身が対応しているかというと、これは野球をよく勉強し、冷静に試合展開を見ながらプレーすることと(第3の視点でゲームを見る)、相手の観察と自分の経験と引き出しの数で対応しています。とはいえ、週末のみの活動という中でのアジャストは非常に難しく、昨年は特に苦戦しました。


2 リーグ戦について

一方リーグ戦では決まった相手との対戦が多くなるため攻略された状態で常に相手が攻めてくる難しさがあります。つまり何か弱点が相手に見つかると、こちら側が攻略するまで相手はそこを攻め続けてきます。

例えば、苦手なコースや球種が相手にわかってしまった場合は、バッテリーはそのボールを克服するまで徹底してそのコース、あるいは球種で攻めてきます。また、盗塁がある選手は警戒されやすくなり、より成功が難しくなったりするケースもあります。

この点はデータ量の少ないトーナメントではあまりないことだと思いますので、リーグ戦の難しさだと思いました。なので高い技術と適応力で常に課題を克服していくことが大切であり、また試合数が多いため、体のメンテナンスにも気を使う必要がありました。

休む日や野手でもノースローの日を作ったりと「休むことの大切さ」を知りました。とはいえ、リーグ戦では勝敗に関係なく次の試合があるため、思い切ってトライすることや失敗を恐れずにプレーできるという利点もありました。

その積み重ねを経て、自信をつけることもできましたし、いろんなことを経験することができました。なので独立リーグに行くまでの自分とその後の自分では「失敗」に対しての考え方が大きく変わりました。


3 走塁の影響力

双方を経験して僕自身が思ったことは先ほども書いた通り、データ量が少ない分、短い時間で相手を攻略する必要があります。しかし、相手のレベルが高ければ高いほど、攻略は難しくなります。

そこで大切になってくるのが走塁です。野球というスポーツはヒットの数が得点の数と比例するスポーツではありません。二桁安打を打っても2〜3点しか撮れない時もあれば、少ないヒットで大量点に結びつけることができます。では少ないヒットやチャンスで得点に結びつけていくためには、どうすればいいのか?


それが走塁の技術を上げることです。盗塁や、エンドランの機動力はもちろん、一番難しくなるのが、打球判断です。この打球判断のミスが時に致命的になってしまうことは、よくある話です。

ではどのように打球判断を身につけていけばいいのか、ここが知りたいところだと思いますが、これはフリーバッティングの練習の中に走塁練習を入れることで身に付きます。

バッティングや守備と同じように走塁も反復しながら覚えていく必要があります。そのためフリーの打球を判断するようにしていけば、自ずと回数も増えていき、体で覚えていけます。

最後に

よく走塁ミスして怒られている選手たちを見かけますが、この走塁ミスは普段からやっておかないとできないし、とても難しいです。

選手はこういった意識を高く持って練習すること、指導者は選手がミスをしないように導いていくことを強く持っていけば、もっと喜べる試合も増えていくのではないでしょうか。


僕は人よりも不器用でしたし、たくさん失敗もしてきました。結果も出なかった時もたくさんありました。それでも繰り返し、反復したおかげでレベルアップすることができました。僕にできたからこそ、皆さんならもっとできると思います。これからも一緒に頑張っていきましょう!!

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