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【御堂筋完全歩道化】ハイブランドの前にテント!?とことんセンスの悪い話です

側道閉鎖の社会実験現場はハイブランド立ち並ぶ地域

御堂筋の完全歩道化の社会実験が側道を歩道化することで現在行われていますが、各種ハイブランドが立ち並ぶ前に、古着屋の露店やキッチンカー、アートオブジェといったことを実施しておりますが、
ここでやることがブランドイメージと合致しているのかというと疑問に思えます。

LOUIS VUITTON前
HERMES、GUCCI前
HERMES、GUCCI前


テント横のものは電源?


電源みたいです。置きっぱなしなんですね…


MARC JACOBS&スタバ前



別にキッチンカーも古着屋も否定するものではないのですが、それぞれのの場所でイメージってあると思うのです。
ハイブランド立ち並ぶ位置というと、各ブランドはその景観込みでその立地を選んでいるわけですから、そのあたりも考慮する必要があるのではないでしょうか。

イチョウ並木が立ち並び、ビルの高さ規制で揃えられ、立派な大阪のメインストリートとして整備されてきた御堂筋。だからこそそこへ路面店を出す意義があるのであろうと思います。
「店舗内から見える景色」もまた、無形的な価値であるはずです。今回の企画、そこまで考えた計画であったのか。


それぞれの店舗へのアクセスはどうするのだろう?

心斎橋から難波の御堂筋の側道が廃止されると、各店舗へのアクセスに問題が出ます。
それぞれの搬入はどうするのでしょうか?
ビジネス環境として悪化といえるのではないでしょうか。来客にも影響が大きいでしょう。

GUCCI、HERMES、OMEGA、FENDI、LOUIS VUITTONどのハイブランド、さらにはホテル日航大阪、大丸心斎橋、Apple Store、ナイキなどいろいろな店舗が立ち並びます。
チョット覗いてサッと買うから側道で待ってて!ということは無理になります。タクシーでのアクセスも無理になります。

また障害者の方々の車道からのアクセスも不便になります。ご老人で車で近くまで来たいという需要にも応えられません。

心斎橋大丸のホームページを見ると、今回の側道閉鎖の社会実験により混雑するため、公共交通機関を使うよう薦めています。
https://www.daimaru.co.jp/shinsaibashi/access.html

ホテル日航大阪も、通常ならホテル前に車で入る話が、側道閉鎖により回り道の案内をしております。既に悪影響は出ているのです。
予定されている完全歩道化では車で来ることすらできなくなります。商売あがったりではないのでしょうか?
https://www.hno.co.jp/other/info.html#info-h-2210


ホテル日航大阪は関空直結のリムジンバスによる送迎もしていますが、これも不可能になります。
https://www.hno.co.jp/other/access.html


これでは他のホテルが客を奪うことになるでしょう。ホテル日航大阪を潰したいのでしょうか?

あまりにも周辺でビジネスしてきているそれぞれへの配慮の無い、現実味の無い計画に思えます。

ハイブランドとコラボとか考えなかったのか?

歩道化の社会実験というのならば、ハイブランドとのコラボなど考える余地があるのではないでしょうか?
とことんセンスの無い、思い付きのような社会実験で、大変残念です。

つまりここの立地がどういった場所か?という部分への関心が薄いのでしょう。
そんな雑な感覚で御堂筋を触っても、決していいものにはならないと思います。

かつて昭和の偉大な市長である関一市長は、御堂筋を作るにあたり、ビルの高さ規制で高さを揃え、イチョウ並木で景観を大切にしました。それが「都市格」というものです。
そのあたりの感覚が維新政治には欠けているのではないでしょうか。

ハイブランドが立ち並ぶ地域なのですから、それに見合った「都市計画」を考えるセンスが求められます。
なお「都市計画」という言葉を、日本になかった語なので海外から概念を輸入するにあたり作った人物は、まさに関一市長でした。


関一市長の偉業を見た後に、今の大阪を見たとき、行政というもののあまりの劣化に悲しくなりますね。

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