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ベスト8出揃う!2024甲子園ここまでの学び ~続~

④ 審判のストライクゾーンが今世紀始まって以来ちゃんとしている
 ですが(笑)
 本当に!下手したら各県大会よりボール1個半くらい狭いんじゃないですか?ストライクゾーンに対する考え方って打者目線と投手目線でもちろん違って、どう向き合うかも答えがないです。狭くなった理由の一つが2部制とかクーリングタイムとかで時間をあまり気にする必要がなくなったのと、低反発バットに変わってさすがに察して空気を読んだのでしょう。前のストライクゾーン&低反発でやったらノーノ―が2.3試合くらいでてもおかしくないです。そのくらい好投手&広いストライクゾーンでやられたら打者はたまったもんじゃないです。
 ストライクゾーンのさわりの話をすると、昨年指導していたオーストラリアは審判のレベルが高くないのでストライクゾーンがめちゃ広いんですよ。それで投げてて無双していた投手が今年日本の独立に挑戦しているのですが、statusを見ると四死球が圧倒的に多くて苦労しているようです。いうてもアメリカでも中南米でも日本ほどストライクゾーンの際で勝負とか出し入れとかしないのですが(笑)ゾーン関係ないやん、て。WBC決勝のときの翔平くんと中村さんの会話を聞いたら分かりますよね。『真ん中にドンと構えてください適当にいきます』的なニュアンスの会話だったらしいのですが、もともとそういう投手ってのもありますけど向こうではだいたいみんなそうなので。だからゾーンのストレートで空振り、ファールがとれないと話にならないのです。
 逆に打者は狭い方が自分のバッティングを崩す危険性が減る(余計な球を追いかける必要がないので)が、型で綺麗に打ちに行き過ぎて持っている身体能力や伸びしろに蓋をしている気がしますね。これは中南米の選手達を教えててすごく感じたこと。だし、僕が高校野球時代にエンドラン多用していたのもそこで、作戦という部分もあるし、打つことの身体能力を出したかったから。型も大事だけど、くそボールに自然に飛びついちゃうみたいなバッティングでも良いと思ってます、特に中学生、高校生くらいまでは。だから育成年代は広くても文句言うなよっていうスタンスで指導してました。
 でもまあこのくらいのストライクゾーン、良いことだと思います。

⑤ 低反発バットとの向き合い方
 これですね。今大会というか先2.3年はこの話題なのでしょうが、これに対する僕なりの視点は⒈投手楽スンナ⒉打者早くみんな木製バットで打ちな(早く格安で性能の良い木製バットを製造、販売する個人メーカーが出て来て!大手メーカーには期待できないから)
 投手は変化球投げすぎ、低めに集めて内野ゴロとか都市対抗だけで十分だから、おっさんみたいな投球で抑える投手を見ると悲しくなります。18歳らしい若々しい投球を心がけましょう!シンプルで良いです。その子の将来のために。

 打者は技術とフィジカルどっちも足りないだけ。本来の姿が目に見えて分かったという認識で良いのかなと。だから重要なのは指導者の方で、『ライナーを打つとか低く強いライナーを』は良い表現だと思いますが『フライは伸びないのでゴロを打つ』みたいな表現はヤバい。甲子園の解説の来るレベルの指導者もそんなことを言っていたので、それを聞いてマネする若い指導者が出てこないか不安です。実況も煽るように『ここはバントですかね?』みたいにお決まりワードを使いたがる。せっかくこの10年で《無死1塁はバント》の決まり文句が死語になりつあったのに、、、くそー。
 無死1塁から打たせてゲッツー、無死1.2塁から打たせて点入らず。で昭和の指導者や県の重鎮のおじいちゃん達、野球を知らない学校上層部やOB会連中にくそミソに叩かれながら、スタイルを貫いて結果を出した平成後期の名指導者の方々の努力が、、、。
 時代を変える、こじ開けるのがここまで大変だったのに、あっさり舞い戻った感で意気消沈している僕ですが、今度は違った文脈で時代を進めていきたいですね。


Hiroki Iijima

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