僕のことについて、インタビューしていただきました - インタビュアーMarieさん

ついに3ヶ月かけて準備してきた個展を明日に迎えていますが、今回は僕のことについてのインタビュー記事をシェアさせていただきます。僕の人となりが少しでも伝わると嬉しいです。

インタビュアーを担当してくださったのは、僕がコーチングを通して出会ったMarieさん。

[Marieさんのプロフィール]
医薬品開発ベンチャーで人事広報を担当。
業務の傍ら、従業員や顧客の生い立ちや人生の転機を聞くことに面白みを感じ、インタビュアーとしても活動を始める。
趣味は地元盛岡の魅力発信や、カリグラフィー、サインペイント。岩手県盛岡市出身。
Instagram: https://www.instagram.com/m_otas/

インタビュー記事

Marie: 失礼ながら、Hirokiさんについて事前に調べたり、Noteを読んだり全くしてないです(笑) もう私の興味関心のみで、今日はインタビューをさせていただきますね。ではまずは出身地からお願いします。

Hiroki: 親の仕事の関係で生まれはアメリカのバージニア。ワシントン州の近くなんですけど、2歳前に日本に帰ってきてからは横浜の青葉台に住んで、その後はずっと相模原に住んでいました。

生まれた街 - Fairfax virginia

Marie: そうなのですね。 なんだかツッコミどころが色々あって、ちょっと待ってくださいね。ご両親のご職業は聞いても大丈夫ですか。

Hiroki: 父親はいわゆる大企業の電機メーカー系。 母親は専業主婦です。

Marie: 海外駐在中に海外でHirokiさんをご出産されたのですね!海外での子育てとか、親になった今、いろいろ聞いてみたいですよね。

Hiroki: 確かに詳しくは聞いてないですけど、初めての子供を海外で産むなんて、しかも言語もわからないですからね。でも産むときピースして産んでるんですよ、母親。結構楽しそうな感じで写真に残っていて。その環境を楽しめてるなぁと。

Marie: 当時は情報量も今と比べ物にならないじゃないですか。たくましいお母さまですね。その後、日本に戻ってこられて。相模原はご実家があったから?

Hiroki: 両親は両方とも生まれは静岡なんです。父親が東京に勤務していたので、郊外で近くに公園があるところがいいなと思ったみたいで、目の前が淵野辺公園って球場のあるでっかい公園で。それで相模原にしたみたいです。

Marie: 都会じゃないとこに惹かれたんですかね。

Hiroki: そう、 大きな公園とかあるとかいいねとは言ってたようです。3歳ぐらいから大学卒業まで相模原にいました。大学卒業と同時に東京に引っ越して一人暮らししました。

Marie: そして今の山梨県甲府市ですね。そこの決断もなかなかユニークだなと。

Hiroki: 東京での暮らしはすごい楽しかったんですよ。でも僕の中でずっと、おじいちゃんとかになったら絶対田舎に住もうと思ったんです。 畑でもやりながら余生を過ごそうみたいな。それを決めてたんですけど、コロナになってどこでも働けるじゃんってなって。 あれ今チャンスじゃんって思ったんですよ。 しかも当時付き合ってた今の奥さんがもともと山梨出身で、なんか山梨帰りたいって言ってて。

Marie: 奥さんの実家が山梨にあったのも、大きな一歩が踏み出しやすかった感じなのですね。

Hiroki: そうなんですよ。 あれ、帰りたい人は横にいるみたいな。しかもコロナのおかげで東京の仕事がどこでもできるようになったっていう。これめっちゃチャンスだなと思って、結婚する前に同棲をするタイミングで引っ越しました。

Marie: 結構思い切ったらもうやっちゃうタイプですか?昔から。

Hiroki: そうですね。 即決するし、 変化することに全然躊躇はなくて。東京出て一人暮らしして、友達とルームシェアしたいなって思って。それでルームシェアできそうな人を探したんです。最終的にタイミングがあって、幼稚園の頃からの幼なじみの親友と住むことになりました。ちょうど彼も引っ越したいみたいに言ってて、じゃあ一緒に住むみたいな。僕がたまたま物件見学行って、もうここだと思ったら即決して、彼の確認をきちんと取らずにもうここで決めるよ!みたいな感じで決めました。(笑)

Marie: 早い!

Hiroki: 絶対ここがいいから!!って言って。結果彼も大満足なんですよ。 めちゃくちゃいいね!っていう。

Marie: よかった。 よかった。 よかった。

Hiroki: その後、河口湖に住んだ時も、その行った日にマンション購入を決めました。

Marie: え!

Hiroki: もともと物件を見にいく前は、一軒家がいいな、古い家を買うのがいいかな、とかいろいろ話してたんですけど、結局古すぎてローン組めなかったりとか色々あって。そして地元の不動産に電話したんですよ。ほとんどが当日の電話では土日だと対応できないって言ったんですけど、たまたま1社だけ連絡がついて。そしたら昭和のヤクザみたいなパンチパーマのおっちゃん出てきたのですが、この人がめちゃくちゃ優しくて。なんかいいマンションあるよって紹介いただいたところがすごい良くて。奥さんは今本当にこれで決めちゃっていいの? みたいな感じだったのですが、でも絶対ここだと思って、そのままサインしました。結果30分後に別の契約が入ったとのことで、ギリギリセーフで物件を抑えることができました。

河口湖の即決した物件

Marie: 見えたんですかね。 そこでの生活が。

Hiroki: そうですね。そういう引っ越しとか、基本的に大きな決断はすぐに決めることができますね。小さいところでも言うとレストラン入るとメニューをバーって見て、悩まないで、だいたい5秒以内に決めるって決めてますね。

Marie: それで言うと、奥様もパーっと5秒以内で?笑

Hiroki: 別にそこは普通に、、、(笑) でも付き合って2ヶ月ぐらい結婚することは決めました。

Marie: やっぱり比較的早いですね。 いろんな女性の中からパッと決めて。 将来が見えたんでしょうか、この人だっていう方が。

Hiroki: そうですね。前から存在は知ってるぐらいだったんですけど、実際に会った時は、いろんな関係性もあって、全然興味なかったんです。でもあるタイミングでランニングイベントに一緒にみんなで出ることになって、そこでちゃんと初めて話した時に、この子面白いなって思って。その後何回かみんなでランニングで会ったり。 でもちょっとしたきっかけで二人で遊びに行くことになって。そこからですね。

Marie: 急展開でしたね。その後4ヶ月でプロポーズとは。人生すべて、もうトントントンと進めていく感じなのでしょうか。どうしようって、心配になることはないんですか?転職された時も含めて。

Hiroki: それはあまりないですね。

Marie: 私自身は、決断に悩むことは結構あるんですよね。いろいろ理想あげて、こうなったら絶対楽しい、これもいい、あれもいいって思うんですけど、ふと、待てよ。でもな、今はこれやんなきゃいけないしな。とかなんか色んな壁が前にくるんですよ。そうすると進めないということがよくあるんですよね。

Hiroki: 僕のスタンスとしては、起きてないことはまず悩まない。なぜなら起きてないから。そしてずっと未来は見てますね。こんなことあったら面白いなって、ずっと妄想はしてるけど、起きてないことには悩まない。

Marie: 悪い方の妄想はしないですか?

Hiroki: あまりしないですね。不安とか緊張はありますけど、最悪なケースを想像することは、敢えてやることはありますけど、意図的にやんないと見えないですかね。例えば、ベンチャーに転職する時に、最悪ここ潰れたらどうするかなってことも考えましたけれど、今のスキル持ってたらどこでも転職できんじゃんとか考えますね。
あとは実は今、10月1日に映像作品の個展を開催することに挑戦してるんですけど、それは失敗したらどうしようかとか思っても、最悪キャンセルすりゃいいなとか、一瞬考えますけどね(笑)とにかく挑戦することが大切だなって思って開き直ってやっています。

Marie: なるほど。今ちらっと出てきた個展についても、ちょっとつついていいですか?何の個展ですか?

Hiroki: 音楽と映像のオーディオビジュアルっていう、僕が作った音と映像を流す個展を原宿でやります。

個展についてはこちら:https://note.com/aesthetics_18/n/nbc20c5ebf538

Marie: それはどこからやってみようっていう気持ちが湧いてきたんですか。

Hiroki: それはやっぱりコーチングが大きくて。 趣味の領域で今までやったことないし、別に誰の役に立つわけじゃないけど、とにかくやってみたい。 純粋にやってみたいことをやることで、1個ゴールを作ったって感じですね。

僕自身フェスに行ったり、特定のジャンルの音楽が好きだったりで、そういうものを作れたらかっこいいなって憧れがずっとあって。 1回ちょっと手を出したんですけど、難しすぎてすぐ諦めて。でもまた挑戦したいなと思って。でも音楽作るだけだと全然気持ちが乗らなかったんですけど、聴覚だけじゃなくて、視覚も入った方がいけるかもしれないみたいな。自分が作りたい音と映像の世界観。 仕事もそうだし、僕がこんなような世界を作りたいっていうのが、それを言葉で言うのは簡単だけど、言葉じゃなくてその非言語的な映像と音で世界を表現するってことがやりたくて。 そのツールとして音と映像を使うだけなんですよね。

だから音楽を作りたいって目的にすると難しかったんですけど、自分が作りたい世界を映像と音で表現するってやると、何か不思議でできちゃうんです。

Marie: 目的が自分自身のためってところがいいですね。 自分の作品を人に聞いてもらって、皆さんに元気を与えたいとかこう思ってほしいとか、このメッセージを受け取ってほしいとかじゃないんですね。

Hiroki: じゃないですね。でも結果として僕が作った世界観を見せるので、それによって会話が生まれると思うので、僕はそれを話したいし、こういう思いとか。 そこで映像からなんらか受け取って欲しいものはあるんですけど、あくまで二次的な要素で、単純に僕が思ってるものをただ作りたいだけですね。

Marie: 確かに楽しんで作ってる人の物って見てると、こっちもその世界に引き込まれるというか。

Hiroki: そうだと思いますね。でもマジでできんのかなってずっとビビってんですけどね。今僕の中で映像作品って意味では、まだ1ミリもできてないです。(インタビュー時は開催2週間前)

Marie: テーマは決まっているのですか?

Hiroki: 自然と人間の関係性の再構築っていうことが一つのテーマで。 その中で水っていう物質に焦点を当てた作品です。

Marie: 水ですか。水だけがヒントでいろんな想像が膨らみますけど、正解は原宿に行かないとわからない。Hirokiさんは趣味のゴールも設定して、次々と突き進んでいくのですね。

Hiroki: そうですね。失敗しても失うものはないし。

Marie: 悩むタイプの私からすると、とてもまぶしく見えます。私失敗をするのが、怖いのですかね。でも失敗して何を失うのかって話ですよね。

Hiroki: 起きていないことに悩んでるのも無駄な感じがします。人間の脳みそって、そのフォーカスしてるところに寄っていくんですよ。 例えば子供が自転車こいでいて、ボールが転がってきて、あーって言ったらボールの方に行くんですよ。避けなきゃと思っているのに、ボールに集中するとボールに行っちゃう。それと同じで、失敗しているところをずっと想像してるとそっちに近寄っていくんですよね。

Marie: それは怖いですね。どうしよう、どうしようってそっちばかりに気をとられて、結局エネルギーも時間も奪われてしまう。

Hiroki: だから最初に成功してるところをイメージして、プレイするだけなんです。だから上手くいっている時のイメージをどれだけずっともてるかということなんです。

Marie: なんだかインタビューしていて、コーチングっぽくなってきましたね。今度はHirokiさんの成功体験聞いてみてもいいですか。

Hiroki: 成功体験。どれ喋っていいかわかんないですね。この国で生きてるって事自体がラッキーで。今ちょっと国としてはいろいろと弱いけど。

Marie: 成功はもう今。

Hiroki: 生まれた瞬間から成功していると思います。何億分の1の確率で生まれているので。

Marie: 今ここに存在してることですね。

Hiroki: そうですね。ただあえてあれ成功体験だったなっていうのはいくつかあって。 一つはNIKEに入れたことですね。サッカーずっとやっていて、NIKEが一番好きなブランドだったんですよ。

Marie: 相当な倍率だったんじゃないですか?

Hiroki: 大学4年生の1月にNIKEの新卒採用始まったんですよ。みんなが内定決まっている時期に。その年と、その翌年だけ。ちょっと裏の事情を話すと、新卒採ろうってプロジェクトが立ち上がって、本当は2017卒を採用しようと思ったんですけど、なんかもうプログラムできたからとりあえずやるかって感じで2016年に始めたらしいです。

Marie:その時、まだ他に内定は決まってなかったんですね。

Hiroki: 僕は半年遅らせて、10月に卒業しました。一度少しだけやりましたが、正規ルートで就活する気がなくて、ずっとインターンしてたので、そのままインターン先に行くかなーとか、なんか面白いベンチャーあったら入ろっかなーみたいな。そんな時にNIKEの募集が出てきて。

Marie: 引き寄せましたね。

Hiroki: 本当にそう思ったんですよ。 インターンの帰り道、Facebook広告で NIKEが出てきて。 しかもマーケティング職。俺のためにあるじゃんって本気で思いました。採用プログラムが3週間のインターンで、その後に最終プレゼンして5人決まるみたいな形式でした。まず1回だけ面接してインターンに入る。インターンに入ってからは3週間一緒に普通に働いて、与えられた課題を最後にプレゼンして、評価されて終わるって感じなんです。けど僕、実はその当時大学休学して、とある企業のインターンにフルコミットしてたんです。当時の上司に、今NIKE受けていて、3週間のインターンが決まったので行っていいですか?って言ったら3日だけあげるって言われて。3日だけ!?もっと行かせてよって思ったんですけどね。

Marie: そんな途中でいきなり抜けられたら困りますもんね。

Hiroki: それでNIKEのインターンに3日間だけ行って、受かったんですよ。

Marie: え!全部行かなくても3日間で結果を出してきたんですね!他の人たちは3週間みんなで集まりながらプレゼンの準備してた中で。

Hiroki: 結局、最終プレゼンが大事だったんですよ。ついてくださったNIKEのメンターが本気でプレゼンサポートしてくれて。11人ぐらいが最終選考に残って、11人にそれぞれメンターがつくんです。僕のメンターにもプレゼンを何度もブラッシュアップしてもらって。そのメンターの力を借りられたのはラッキーだったし、僕の中で成功体験でしたね!本当に嬉しかったです。

Marie: もう聞いていて清々しいストーリーですね。絵に描いたような成功な道でというか!NIKEの採用の仕方も面白いと思いました。メンターつけてくれるのは手厚いですね。

Hiroki: 手厚いし、結局 一緒に働いてないとわかんないじゃないですか。入社したら本当にプレゼンだらけだし。そういうスキルを見てたんだなと。

Marie: 傍で見てくれていたメンターからの評価、嬉しいですね。

Hiroki: メンターが本当助けてくれたと思います。実は当時コミットしていたインターンでは、車のマーケティングだったんですよ。そこで上司から学んでいることをそのままプレゼンに活かしたんですよ。だから僕がやったというより、上司がやってることをうまく活用させていただきました。

Marie: NIKEは何年いたんですか?

Hiroki: 5年弱です。

Marie: 思ったより短い! そして来ました、ごみのベンチャーに!この転職、一番のきっかけは何だったのでしょう。

Hiroki: やっぱりこれもコーチングです。2020年にゴール設定の概念を学んで、自分のゴールをNIKEで働いている時に作りました。「ごみという概念をなくす」っていうゴールを。そこからごみをなくすためのサービスを作りたいなと思い、 最初はオランダに良いサービスがあったので、それを日本に持ってこようと動いてたんですけど、その時ちょうどコーチングを受けました。とにかくごみのことわかんないし、何したらいいのかわからない・・・そんな時に、コーチから、ごみをなくすという旗を立てたなら、どんどん人を巻き込むために、いろんな人に話しに行ったらいいよ。全部自分1人でやる必要はないよ。とプッシュをしてもらって、とにかくやりたいコンセプトを人に話まくりました。 50人以上話ししてたときに、めちゃくちゃごみに詳しい方に出会いました。

Marie: めちゃくちゃごみに詳しい方!?

Hiroki: それが今の会社の代表なんですけど、彼と話した時に、僕が考えていた構想を彼は15年前からやってますって言われて。それまではどんな人もそれ面白い構想だねって感じだったんですけど、初めてもうずっとやってますって人に出会いました。そしたら、オランダのサービスを持ってくるよりも、日本で一緒に作った方が早いなと思って、その方のスタートアップにジョインしたんです。

Marie: 運命の出会いというか、急展開ですね。 少し話を戻すと、「ごみをなくしたい」というゴールは、NIKE時代に設定をしたんですね。それはご自身のキャリア目標としてですか。

Hiroki: キャリアというか、仕事のゴールですね。大学時代からすごく大事にしている6人の仲間がいて。キャンピングカーで西日本1周したりする仲間なんですけど、学生時代から彼らと会うと、いつもみんなで内省し合うんですよね。 コーチングじゃないけど、焚き火を囲みながら、これからどんなことをやっていきたいかとかをお互いシェアするんですよ。自分たちは何に価値を感じてるのかとか、その人たちと話した時に、いろいろ考えた中で僕は「循環」に美しさを感じていることに気が付きました。

Marie: 循環に、美しさですか。

Hiroki: なぜか、物事が循環してる時って美しいなって思ったんですよ。でもそれは実は学生時代から頭にあったんです。循環って無駄がないんですよね。いろんなものが循環して、綺麗に回っているんですよ。

Marie: いろんな循環がありますよね。汚い水が綺麗な水になったり、命の循環があったり。

Hiroki: 本当にその通りで。ちょうどコロナが流行って、仕事のプロジェクト を一旦止めなきゃいけなくなって、仕事が落ち着いたとき、自分は何やりたいのかなって思い始めて、やるなら自然に対して何かできることがいいなと思いました。じゃあ自然って循環してるけど、人間社会の循環は滞ってることに気づき、何を変えたら自然社会の循環に近づくのかなって考えたときに、ごみが滞りだと気づきました。

Marie: そのあたりを考えていた時期、転職までのスピード感はどれぐらいですか?

Hiroki: 次やることを決めたのは3ヶ月ぐらいで、そこから動いて今のスタートアップに出会った感じです。合計で半年ぐらいだったと思います。

Marie: 昔からごみに興味があったとかではないんですね。

Hiroki: あまりは興味なかったですね。けど、大学時代にアメリカ西海岸のポートランドにいて、そこでは昔からサステナビリティを考えられた都市設計がされていて。そこでの経験はすごい気持ちが良くて、印象に残っています。実際に大学でもサステナビリティ関連のことを少しだけ学んでいました。留学してから知ったのですが、NIKEの本社もポートランドにあったりして。

Marie: Hirokiさんが特に好きな「循環」ってありますか?

Hiroki: 特にないですけど、今個展のためにつくっている映像作品が、「水の循環」がテーマなんです。何もかも循環してるんですけど、分かりやすいところは水。生命もそうだし。特に好きな循環っていうのはないかもしれないですね。

Marie: 全てが循環なんですね。 今、私の目の前にあるこのティッシュもいずごみになって、、、土になって、、、

Hiroki: それはまず燃やされてCO2になりますね。木がCO2を吸収して、それがまたティッシュになりますよね。かなり簡略化しましたけれど。

Marie: この水筒もお願いします。

Hiroki: ステンレスは基本的に不燃ごみとして回収されて、粉々に砕いてからまたステンレスとして再利用されることが多いですかね。

Marie: 恥ずかしながら、ごみを出したその先の事ってあんまり考えたことなかったです。ごみ袋に入れてごみステーションに置いて終わりでしたが、今の話を聞いて、とても考えるきっかけになりました。これからごみステーションに行くたびに、きっと循環って言葉がまとわりついてくると思います。

Hiroki: そうなんです、すごく面白いんですよ。例えばプラスチックもたくさん種類があって。基本は石油由来なのですが、バイオマスプラスチックとして、トウモロコシなどの植物から作ったものなどもあって。ものによってはリサイクルできたりできなかったりと色々あるのですが、資源循環は本当に面白いです。

Marie: そのごみをなくすっていうのがHirokiさんのゴールなんですね。

Hiroki: そうですね、ごみという概念をなくすってことを置いてます。結局、自分自身がそれに向かって挑戦してるのが好きなんです。 社会のためとも思ってますけど、 視点を変えたら、別に社会のためでもなかったりするというか。自分がもし地球だとしたら、46~7億年の人生を過ごしたわけですが、人類が存在するのはほんの数百万年なので本当一瞬じゃないですか。となると地球側からするとどっちもいいですよね。結局人類が存続するっていう観点でいうと、ごみをなくすの大事だなって思っていて。 ごみが増えていって資源を使いすぎたら、どっかでつけまわってきますから。大変だけどそのためにやってるっていう感じはありますね。 そういう意味では社会のためが大きいのかな。でもどっちかって言うと、やっぱり娘とか、その先の子たちが、快適にここで暮らせるだろうかという気持ちはありますね。

Marie: そうですね。 地球からしたら私たちの人生は一瞬だけども、 私たちからしたら、 地球にはわからない長さがありますからね。

Hiroki: なので結構自分のためでもあるし、人類がどうやって存続できるかみたいなこともあるし。でもそんなことは、どうでもいいなって思うところもあるし。

Marie: ゴール自体は日々更新されますか?

Hiroki: 更新します。たどり着く未来が一瞬でも具体的になってきたらたら、更新した方がいいですね。 ただごみをなくすってのは達成が難しいし、達成してる時ってどうなってるかよくわかんないけど、達成してる自分が想像できるゴールがいいですね。例えばごみがない世界って今、想像つかないですけれど、ごみをなくした自分がいるって事は想像できるんですよ。

Marie: ごみの排出量が0になりました、っていうデータとかではなく、自分自身の感覚なんですね。

Hiroki: そのときに当たり前のように、どういう人たちと喋っていて、こういう状態でいるみたいな。ゴールまでかなり遠いんで、僕もこんなことを言いながらまだまだ曖昧なところがたくさんあるんですけど。でもゴールを置いとくことが本当に大事だなって思います。

Marie: 目標を立てるって具体的に立てるっていうのが基本だと思ってたんですけど、ぼんやりとした、手に入れられないゴール設定もいいですね。具体的な目標のその先にあるもの。

最後なりますが、まだ目標がもやもやしている私のような人に、何か目標を考える上でのヒントになるようなことを教えていただけないでしょうか。

Hiroki: そうですね。ゴールや目標を見つけるというよりも、作るということが本当に大切だと考えています。特に1人で考えても、同じところをぐるぐるしてしまうことが多いと思うので、何かゴールを作りたい、挑戦したい、今の状況を変えたいという時は、コーチに頼るのがいちばんの近道だと思います。

Marie: 今日はありがとうございました。Hirokiさんの目標達成までの道のりを、陰ながら応援しています!

Hiroki: ありがとうございました!




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