見出し画像

ALL!

allspice

「このカレーってガラムマサラいれていますか?」
と、カレーに興味を持った方に質問されることがあります。

コーヒーにも単一のコーヒーとブレンドコーヒーがあるように、
スパイスにも単一のスパイスとブレンドスパイスがあります。

ガラムマサラは単一のスパイスではなく、ブレンドスパイス(ミックススパイス)です。

「ガラム」はヒンディー語の「garam」。
「暑い」「熱い」という意味で、
「マサラ」はヒンディー語の「masala」
「混ぜ合わせたもの」という意味です。

このスパイスは単一のスパイスかブレンドかは、分からなくなることがあります。
その中でも一番間違いやすい「allspice(オールスパイス)」
についてアウトプットしてみようかと思います。

(僕のスパイスの認識は以下のnoteで。)

l

「オールスパイス」はブレンドスパイスと間違われやすいですが、単一のスパイスです。

画像1

フトモモ科の常緑樹の果実を乾燥させたもののようです。
原産地は中南米です。現在も世界需要の3分の2はジャマイカで生産されており、中南米諸国で生産をされています。

オールスパイスは形状が「ペパー」によく似ていることから、16世紀後半のヨーロッパでの発見当時は「ペパー」の一種と考えられていたようです。

「ペパー」の果実を意味する「ピメンタ」や「ジャマイカペパー」とも呼ばれていたようです。

では、なんで「オールスパイス」という呼び名になったか。
それは、このスパイスの香味の特徴によるものです。

このスパイスは、「シナモン」「クローブ」「ナツメグ」の香りを全て兼ね備えた香味を持っています。
「シナモン」「クローブ」「ナツメグ」は当時のヨーロッパで高値で取引をされていたスパイスでした。
この背景から、「オールスパイス」と呼ばれるようになりました。

中国名は「三香子」。日本名は「百味こしょう」です。

オールスパイスの精油成分には
「オイゲノール」が65~70%含まれているようです。
シナモン、クローブ、ナツメグ、メースにも含まれている成分です。

オイノゲール


話は逸れまして、余談なんですが、成分の関係から香の似ているスパイスは他にもあるようです。
「フェネル」と「アニス」の香りが似ていると感じるのは、
「アネトール」という成分がどちらにも含まれているからのようです。

「オールスパイス」には「ペパー」のような辛味感はありません。
「オイゲノール」の独特のさわやかさと、ほろ苦さを持っていることが特徴です。

オールスパイスは「ホールタイプ」と「パウダータイプ」で市販されているのを見かけます。
お菓子にも「シナモン」の代わりに使うことができます。
肉料理に「ナツメグ」や「クローブ」で匂い消しをしますが、この「オールスパイス」を使って、代用や併用もできます。
ジャマイカ料理のジャークチキンには欠かせません。
スカンジナビア地方の料理にもよくマリネをする際に使われているようですね。

様々なシチュエーションで活用してみたいですね。

スパイスの効果的な使い方として、単独ではなく複数で使用する場合が多いです。
「カレー粉」などまさにそうです。

その際、スパイス単独でどのような効果と効能があり、ヒストリーを知っていれば更にスパイスを使用することが楽しくなるんじゃないかなと、僕は思います。

noteに慣れてきて、文章を書くことが楽しくなってきました。

当初はYOUTUBEをみながら、ちょこちょこ進めていましたが、
今はイスに座って書いてます。

他の方の文章を見たりなんかして、どこか料理や音楽と近いものを感じます。
続けていきたいですね。

2020/4/30 HIROKI FUKAZAWA




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?