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ふるさとの魅力

「ふるさとの魅力」をほかの地域の人に語って興味を持たせることはなかなかに難しい。

若者がスマホで積極的に情報を発信していく社会の中で、高齢者のネットワークが中心の郷土史は情報化社会の中で埋もれてしまう。

例えばこの前、YouTubeで「神社」と検索してみたのだが、ヒットするのは都市伝説系やスピリチュアルが殆どで、内容も殆ど似たり寄ったりだった。

たしかに其方も興味はあるが、神輿の御神幸の動画など、後世に残すべき資料としてはもっと評価されてもいいと思うのだが。

でも悲しいくらいにアクセスされていない。

若い世代がネットに求めているのは十分間ほどでキャッチ―なフレーズから得られるフワフワした満足感であって、専門的な情報ではないということだろうか。

ローカルな情報よりも好きか嫌いかで判断される時代。

フォロワー=利益の一億総バズ社会の中ではふるさとについて学ぼうという狭いジャンルはネットでは埋もれて衰退していくかもしれない。

わかりやすく抽象的なイデオロギー論や男女論争のほうが、狭いコミュニティの議論よりも共感を呼べるコンテンツなのは間違いない。

しかし、自分はその流れに逆らいたい。

確かにデカい理論で直近のバズを狙う手法は共感を生みやすい。

でも直近のアクセス数を狙うやり方は炎上モデルと似ており、同時に争いも呼びやすい。

酷くなるとアカウントが消されてしまうことだってある。

フォロワーが増えるにしたがって、自分のために使う時間や余裕がなくなっていくというのはよく聞く話だ。

一方、故郷の動画など資料的の価値のあるものは、なかなか直ぐにバズらない。

でもあとから後世に保存すべき動画として、必ず資料的価値が付いてアクセス数がじわじわと評価されて伸びてくる。

これからは高齢者もスマホやPCを持つ時代、さらに古文書の解読もAIで行えるようになったときく。

自分は以前趣味で郷土史をブログで書いていたことがあった。

しかし、ヤフージオシティーズが閉鎖されるとライバルが減ったために、希少価値が上がったのか、アクセス数がみるみる増えていつの間にか検索でもトップに出るようになったことがあった。

仕事を退職された方が、パソコンやタブレットで検索しているのだろうか。

随分前から更新を止めてしまったブログだったので、吃驚したのを覚えている。

ふるさとの魅力は一日にしてならず。

可能性は意外なところにあったのかもしれない。

おそらく殆どの人が振り返らないであろう、郷土の歴史。

しかしお宝は案外足元に転がっているのかもしれない。

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