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アートの思考過程

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現代美術活動の中で考えるたこと。
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2018年8月の記事一覧

現代アート100年史

現代アート100年史

出町柳GACCOHで開催された、長谷川新さんの講座『現代アート100年史 -結果にコミットする13時間集中講義!』の後半を受講しました。

本日は、読売アンデパンダン展に始まり、Tate Modern のPerforming for the Camera 展まで、7時間半の講義でした。長いッ、と言っても歴史の方がはるかに長いので、バッサリ切られているところもありました。ですが、重要だけれども日

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現代アート100年史

現代アート100年史

出町柳GACCOHで開催された、長谷川新さんの講座『現代アート100年史 -結果にコミットする13時間集中講義!』の前半を受講しました。休憩をはさみつつ、朝10時から夕方5時までの講義です。本日は歴史と美術史、地理的解像度、単線的通史では理解できない影響関係、という視点で、中原実、長谷川三郎などから、ネオダダまで盛りだくさんの内容でした。美術史の知識が怪しいなぁと思って受講したのですが、そもそも知

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トマス・アクィナス

トマス・アクィナス

山本芳久著『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波新書 2017)を読みました。中世は哲学者不作の時代だなぁ、神学かぁ?まあ、とりあえず読んでみるか…。と思いながら手に取った本書ですが、読んでみたらツボでした。キリスト教の教義や言葉の解釈は、よく理解していないので置いておきますが。

すごく簡単にまとめると、トマス・アクィナス(1225頃〜1274)の生きたのは、キリスト教絶対の時代です。そこ

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アウグスティヌス

アウグスティヌス

出村和彦著『アウグスティヌス「心」の哲学者』(岩波新書2017)を読みました。なるほど、「西欧の父」と呼ばれる所以がわかった気がします。

アウグスティヌスが生きたのは、354年〜430年です。キリスト教がローマ帝国に公認されたのが313年。国教化は392年。アウグスティヌスの晩年にはローマ帝国は完全に終焉へ向かっており、アウグスティヌスが生まれて活動した北アフリカでは、439年にヴァンダル族

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アリストテレス

アリストテレス

山口義久著『アリストテレス入門』(ちくま新書2001)を読みました。アリストテレスは扱った分野が幅広い。この人がいなかったら、世界の形がずいぶん違っていましたよね、というレベルです。全ての学問は哲学から始まったとか、よく聞きますが、つまりそれは哲学者アリストテレスが研究しちゃったからでしょうか。とにかく人類史上のすごい人で打線を組んだら、間違いなくクリンナップを打ってます。

それでも、今の哲

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プラトン

プラトン

藤沢令夫著『プラトンの哲学』(岩波新書1998)と、Kindleで読み放題だったので、中澤務訳『饗宴』を読みました。プラトンのイメージは、洞窟の比喩と芸術表現はイデアの模倣の模倣だよね、ぐらいで固定概念にまみれていました。もちろん、ちょっと解説本を読んだぐらいで全てを分かったとは申しませんが、避けては通れない関門、いや哲学の門的なものでしょうか。西洋哲学の伝統はプラトンについての脚注にすぎないと言

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ソクラテス

ソクラテス

新しいシリーズを思いついて、近所のアートアライでP30号のキャンバスを4枚注文したのですが、お盆をはさむので届くのに時間がかかり、その間は夏の読書ウィークになりました。

さっそく田中美知太郎著『ソクラテス』(岩波新書1957)を読み、ついでにKindleで読み放題だった光文社版の納富信留訳『ソクラテスの弁明』を読みました。

こういうのは、ふつう何歳ぐらいで読むものでしょうか。読まない人

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読書に関するひとりごと

読書に関するひとりごと

すっかり読書難民になりました。今、自分に必要な読書がわからなくなって迷子に。今日は書店をはしごしながらゆっくり考えようと思いました。

そもそも、昨年から哲学が重要だなぁと思い始めて、でも何から読めば良いのかわからない。特に頭が良いわけでもないので(むしろ学力は低い!)、とにかく一番簡単な入門書から始めて、入門書のレベルを上げていこうと思いました。そして分析哲学入門にたどり着いたのですが、これ

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