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プラトン

藤沢令夫著『プラトンの哲学』(岩波新書1998)と、Kindleで読み放題だったので、中澤務訳『饗宴』を読みました。プラトンのイメージは、洞窟の比喩と芸術表現はイデアの模倣の模倣だよね、ぐらいで固定概念にまみれていました。もちろん、ちょっと解説本を読んだぐらいで全てを分かったとは申しませんが、避けては通れない関門、いや哲学の門的なものでしょうか。西洋哲学の伝統はプラトンについての脚注にすぎないと言われているらしいです。

ただし、初心者が仰天するのは、著書のほとんどが対話で成り立っており、主人公はみんなソクラテスです…。どういうこと? たぶん、ソクラテスの説得力が半端なかったんでしょうか。生涯の著作には、いわゆる無知の知の姿勢が貫かれているっぽいです。初期の著作はソクラテスの言葉を再現しているようですが、中期以降はプラトンの完全オリジナルのようです。今のちびまる子ちゃんやサザエさんに、もはや原作はないのと同じでしょうか。少し違うか…。ちなみにサザエさんのシナリオライター募集のコンペに参加したことがあるのですが、一部でいいので、必ず原作のエピソードを使う縛りがありました。あ、すごい余談。

やっぱ『国家』とか、読まないとダメなのかなぁ…。と、心が動いていると言うことは、マイフェイバリット哲学者の候補かな? まあ、まだ解釈と解明の問題で、理解できない感じではないですからね。

さて、次はアリストテレス。もう、ここからわからなくなる予感しかない…。

#アートの思考過程

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