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元男性保育士が考える【男性が幼児教育の現場で生き生きと働く秘訣】

男性保育士の皆さん、こんにちは。元男性保育士のナイスと申します。

今、皆さんは生き生きと働けていますか?仕事は楽しいですか?

「大変なことや悩みは多少あるけど、毎日楽しくて仕方ない!」という人は、きっとよい環境に恵まれているのでしょう。しかし、「仕事が大変」「悩みが多い」「毎日辛い」という人もいるのではないでしょうか。

ただでさえ最近は男性女性問わず保育士を取り巻く状況も変わり、よくなった点もありますが、ますます過酷になっている点もあるような気がしています。

僕が保育園に就職したのは、1989年(平成元年)でした。それから2022年(令和4年)に退職するまで30年以上保育士として働きました。

僕が就職した頃に比べたら、保育現場や幼児教育の現場で働く男性の人数は、格段に増えました。新しい施設も増え、設備もだいぶ整備されているでしょう。

しかし現在も男性保育士は女性に比べたら圧倒的に少数派なので、いろいろと苦労することが多いことと思います。そして、男性保育士の悩みは30年前とほとんど変わっていないようです。

 

僕は、皆さんよりは男性保育士としては先輩になるかもしれませんが、決して先輩ぶって上から目線に立つつもりはありません。僕は長く保育士として働いただけで全然優秀でもなく、よい保育士にはなれずじまいだったからです。
そんな僕ですが、女性が多い職場で働く男性ならではの悩みや大変さを抱えている皆さんに、自分の経験も踏まえて何かヒントになるようなことがお伝えできたら…という思いで男性保育士さんに向けての記事を書くことにしました。

 

保育士に限らず、保育現場や幼児教育の現場で働いている方達に読んでいただけたら非常に嬉しいです。

 


 

1.男性保育士の悩み① 女性の職場に馴染めない

保育士に限らず、いつの時代も、どの職業でも仕事の悩みで必ず上位に挙がるのは人間関係の悩みです。仕事が大変でも人間関係に恵まれていれば頑張れますが、逆に仕事はどんなに楽しくても人間関係がよくないと続けていけなくなることがあります。

 

ただでさえ職場の人間関係は大切ですが、さらに男性保育士は女性中心の職場にいるので、男性保育士特有の悩みを抱えているという人は多いでしょう。男性保育士が抱える女性の職場ならではの悩みにも、以下のいくつかのケースがあります。

 

①パワハラやいじめを受けている

女性の中に少数の男性が入ると可愛がってもらえることもありますが、中には男性への当たりが強い女性がいて、パワハラに発展するケースもあります。男性には、多少強いことを言っても大丈夫だと考える人もいるのでしょうか。

 

また、今まで女性だけだった職場に初めて男性が入ってきた場合、歓迎してもらえることももちろんありますが、今までにはいなかった異質な存在として受け入れてもらいづらいケースもあるでしょう。

 

もし、特定の上司や先輩から理不尽なパワハラやいじめを受けているのであれば、別の人に相談しましょう。誰にも相談できない、園長からパワハラを受けているなどといった状態であれば、思いきって別の園への転職を考えるのも1つの方法です。女性に比べると、男性の転職は難しい面もありますが、転職エージェントに登録するなどあきらめずにトライしてみてください。

 

②女性には気軽に悩みを話せない

職場の人間関係は悪くないけど、女性と接することは苦手だったり接し方がよくわからなかったりしてうまく話せないという人がいます。女性と気軽に話しづらいという人が職場の中で男性が自分1人だけだと、誰にも悩みを話せず1人で悩みを抱えてしまうことになるでしょう。悩みを1人で抱えてしまうと、大変なストレスになります。

 

職場で話せなければ、学生時代の友だちや別の職場の男性保育士仲間に聞いてもらうことをおすすめします。男性保育士仲間がいないという人は、保育の研修や会合に行ったときに男性がいたら、思い切って声をかけてみましょう。保育の研修や会合でも、まだまだ男性は少数派。少ないからこそ、男性同士は目立って声をかけやすいはずです。自分自身、なかなか声をかけられずに帰ってきた経験が多かったですが、相手も声をかけられるのを待っているかもしれません。男性保育士同士の交流が広がれば、とても心強いです。

 

③女性同士の諍いに巻き込まれる

女性に限らず、誰でも相性がよくない人はいます。職場に嫌いな人がいたら、ほとんどの人は大人として表面上は仲良く仕事をするでしょう。しかし、こじれてしまうと、大人は子どものように簡単に仲直りできないものです。数少ない男性は女性同士の争いに巻き込まれ、双方から相手の悪口を聞かされたりどちら側につくのか責められたりすることもあります。

悪口を聞かされたら上手にはぐらかし、同調しないようにしましょう。同じクラス内で自分以外の2人が揉めていたら間に挟まれて大変ですが、年度が変わればクラスも変わるはずです。あまり深刻に受け止めず、のらりくらりとかわす術が身に付くよう工夫してみてください。

 

あまりにも苦労するようであれば、ほかのクラスの人や上司に相談するとよいでしょう。1度話し合いの場を設ける、人事異動をするなどの配慮や対処をしてもらえることもあります。


④異性同士で恋愛感情が生まれ、ギクシャクしてしまう

女性が多い職場に男性が少ないと、男性がモテる場合があります。僕はモテなかったので特にトラブルはなく、職場で出会った人とめでたく職場結婚をしました。しかし、モテる人ほどトラブルになる可能性はあります。


モテない僕からはよいアドバイスはできませんが、思わせぶりな態度を取ったり特定の人だけと仲良くしたりすることを避け、どの人に対してもフラットに接するように心掛けるしかないのではないでしょうか。


もし職場の人と付き合ったら、できるだけ周囲には気付かれないようにお付き合いをするのがよいと思います。ちなみに、僕は妻と結婚前に交際しているときは人目を忍び大変こともありましたが、「芸能人みたい」と楽しんでもいました。

2.男性保育士の悩み② 保護者に信頼してもらえない

男性保育士は昔に比べたらだいぶ増えたので、保育園や幼稚園に男性の職員がいることに驚く人はほとんどいないでしょう。女性だけではなく男性も必要という声が高まったから、これだけ男性が増えているのです。しかし、まだまだ少数派。中には男性というだけで偏見をもったり色眼鏡で見たりする人がいることも事実。

 

悲しいことに男性保育士による残念なニュースが世間を騒がせることがあります。そして、女の子のオムツ交換や着替えの解除などを男性にしてほしくないと思う人も一定数いるようです。

それ以上に男性を歓迎してくれる人がたくさんいますが、少しでも男性に対して否定的な考えをもつ人がいるとやりづらかったりやらせてもらえない仕事があったりして、傷つくこともあるでしょう。

 

恵まれたことに、僕は保護者から露骨に拒否されたり否定されたりした経験はありませんが、保護者から「ナイス先生は男性だから、年長さんとか大きな年齢のクラスをもってほしい」と言われたことがあります。実際、クラス担任をさせていただいたのは年長児が1番多く、未満児の経験は少ないです。

 

① オムツ交換や着替えの介助を拒否される

僕自身はオムツオムツ交換や着替えの介助をしてほしくないと言われたことはありませんが、「きっと嫌がる人もいるだろうな」と自分で感じていました。もし、1人でもあなたにオムツ交換や着替えの介助をしてほしくないという保護者がいれば、業務から外されてしまうこともあるでしょう。園長先生や主任などがうまく話してくれて納得してもらえればよいですが、それは難しいかもしれません。

 

同じ保育士なのに、男性だというだけでやらせてもらえない業務があるのは辛く、苦しい思いをもつと思います。あなたの分の業務を、一緒に組んでいる女性の先生にやらせるのは申し訳ないという思いもあるでしょう。

 

しかし、保育は1人でするものではなくチームで行うものなので、あなたができない業務をやってもらっている間は別の業務を頑張ればよいのです。反対に、女性の職員では難しい力仕事や高い場所での業務などをやることもあると思います。気にせず、感謝の気持ちを伝えればそれでよいのです。

 

② 冷たい態度を取られる

男性というだけで挨拶をしてもそっけなく返されたり、ひどい場合は無視をされたりすることもあります。男性保育士の存在は認めていても、自分の子どもの担任は女性がよいと思う人がいるため、以前は普通に接していたのに担任になった途端に冷たくされるというケースもあるでしょう。

 

いくら保護者とは言え、露骨に態度に出すのはもちろんよくありません。冷たくされたら、もちろん嫌な思いをしたり傷ついたりしてしまいます。「できるだけ顔を合わせたくない」「挨拶したくない」という気持ちにもなるかもしれません。しかし、顔を合わせないわけにも挨拶しないわけにもいきません。

 

どうか、めげずに笑顔で声をかけ続けてください。どの保護者にも公平に明るい笑顔で、優しく接しましょう。どんなに素っ気なくされても、無視をされてもあなたはプロの保育士です。これも仕事だと割り切って、頑張ってください。そうすれば、いつか相手も心を開いてくれるかもしれません。お子さんのよいところや今日の出来事を伝えるなど、積極的にコミュニケーションを取ることも効果的です。

 

そして、何よりよい保育をすることが、保護者の信頼を勝ち取る1番の方法なのは間違いありません。そのためには子ども達を安全にお預かりし、楽しい保育をすることです。特別なことではなく、保育士として当たり前のことを当たり前にやっていれば、よいのです。子どもがあなたを大好きになり、家でたくさんあなたの話をすれば、保護者も見方が変わるかもしれません。ほかの保護者に信頼してもらえて、よい評判が広がるのも効果があるはずです。

 

保育現場では「女性らしい細やかさに欠ける」「赤ちゃんに泣かれる」など、男性ならではのハンデがあるでしょう。しかし、その分あなたの得意なスキルや魅力を存分に発揮すれば、必ず挽回できます。


辛いときは、同僚や先輩、上司に相談して話を聞いてもらいましょう。女性だって、経験が浅いだけで同じような態度を取られた経験がある人もいるでしょう。そしていつか保護者の信頼を得ることができたら、とてつもなく大きな喜びや達成感が待っています。

 

3.【男性保育士の悩み】 苦手な仕事が大変

乳幼児の施設の業務は、生活面から教育面まで多岐にわたり、本当にありとあらゆることをしなければなりません。得意なことだけやっていればよいわけではなく、男性に限らず誰でも得意なことと苦手なことがあると思います。

 

ジェンダーレスの時代になり、子ども達にもジェンダーレスな対応が求められる現代。しかし、一般的に男の子と女の子、男性と女性では身体的な機能や特性に違いはあります。そして性別にかかわらず個人によって特性や特徴があるので、一般的に性別の特性や特徴を踏まえたうえで1番に大切にしなくてはならないのは子ども達1人ひとりの特徴や特性です。

 

一般的に、男性はピアノや制作や工作などが苦手な人がたくさんいると言われています。しかし、もちろん女性の中にも苦手な人は多く、男性でもピアノが上手な人や器用で細かい制作や工作が得意な人は案外多いものです。

 

保育士の仕事の中で、苦手であるがゆえに苦労している男性が多いと思われるものの中から3つを選んで紹介します。

 

① ピアノ

保育園や幼稚園、こども園では子ども達が歌を歌ったりリトミックをしたりする時間があります。音楽の時間以外でも、朝の歌やお帰りの歌を歌うなど日常的に音楽と触れる機会があり、保育士は毎日ピアノを弾くでしょう。しかし、男性でも女性でもピアノが苦手な保育士は多くいます。


保育は1人ではなくチームでするものなので、ピアノが苦手な人は得意な人に頼ることができるでしょう。また、0,1歳児のクラス担任であれば、それほど難しい曲を弾く機会はありません。ピアノを弾かずに、アカペラで歌ってもよいでしょう。


しかし、「大きいクラスの担任になった」「年長児の担任をしたい」「音楽に力を入れている園だから弾けるようにならないといけない」「誕生会のピアノが当番制で回ってくる」など、ピアノを避けてばかりはいられないこともあります。


ピアノは練習すれば、少しずつですが必ず上達します。簡易伴奏の本もたくさん出ていますので、無理やり難しい伴奏を弾く必要はありません。どうしても弾かなくてはならない場面があったら、とにかく練習をするしかありません。しかし、ピアノは少し練習すれば弾けるようになるほど簡単ではありませんので、行事間際になって慌てて練習するのでは間に合いません。日頃から、1日5分でもよいので毎日鍵盤に触れる習慣をつけましょう。

 

しかし、保育や幼児教育は、ピアノが全てではありません。苦手であれば、ほかの部分でカバーもできます。弾ける曲が増えるとピアノの楽しさも感じられますので、あまり思い詰めずに取り組んでください。

 

② 制作・工作

保育士は子ども達にさまざまな作品作りや絵画の指導をしなければなりません。また、壁面装飾などを作る機会もあります。センスよくかわいい制作を作るのが苦手という男性保育士は多いようです。

 

制作は、慣れることが1番です。保育雑誌やインターネットなどに壁面の見本はたくさんありますので、見本を見ながら数をこなすうちにコツをつかみ、上達できます。最初はあまりかわいくなかったりバランスがおかしかったり思うように作れなくても、次に作るときに修正しながら作ることで改善されていくでしょう。

 

また、制作や工作が得意な同僚や先輩に教えてもらうことも有効です。ちょっとしたハサミの使い方や線の書き方など得意な人のやり方を真似するだけで、完成度が上がることもあります。あきらめずにトライしてみてください。


③ 運動・力仕事


運藤神経のよさに、性別は全く関係ありません。しかし、サッカーや跳び箱、鉄棒、プール遊びなどの運動を行うとき、男性保育士が見本を見せるように頼まれる機会は女性より多いかもしれません。「できないとカッコ悪い」「恥ずかしい」と感じるかもしれませんが、苦手なものは正直に苦手だと言ってよいと思います。


子ども達には「先生でも苦手なものがあるんだ」ということを知らせる機会にもなり、子ども達と一緒に努力して上達する姿を見せることで、子ども達に努力の大切さを伝える機会にすることもできるでしょう。

 

また、男性というだけで力仕事や高い位置の仕事(蛍光灯の交換など)、修理・修繕に駆り出されるというケースは多くあります。一般的に、男性のほうが女性より力はあるので、力仕事は率先してやりましょう。

ただし、男性でも腕力や力仕事の経験は人それぞれ。そして、女性でも力持ちの人はいます。無理してケガをしたり腰を痛めたりしては仕事に支障が出ますので、重いものをたくさん持たないと恥ずかしいなどとは思わず、無理だけはしないように気を付けてください。

 

また、男性でも身長が低い人、高所が苦手な人、修理・修繕が不得意な人もいます。できないことは正直に伝えましょう。できないからと言って気に病んだりストレスに感じたりせず、得意なことで挽回すればよいのです。

4.男性保育士の悩み④ 給料が安い

最近は保育士の待遇について話題になることが多くありますが、確かに保育士の給料は決して高くはありません。そのため、保育士は底辺の職業と言われることもあります。子ども達の大切な命を守る責任のある仕事で、残業や持ち帰りも多い大変な仕事でありながら給料は安く、そのために離職する保育士が多いため保育士の人手不足は深刻な問題です。

給料は生活に直結しますが、特に男性保育士にとっては結婚や将来を考えた際に給料の低さを理由に退職する人は多いと言われています。また、男性保育士の割合が伸び悩んでいる原因も、給料の安さが原因の1つだと考えられているのです。しかし、せっかく志した仕事を給料の安さを理由に退職してしまうのは残念で仕方ありません。

保育士の給料は地域や園によって異なりますが、一般的に性別を問わず平均的な年収と比較すると低い傾向が見られます。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の結果を見ても、ほかの職種に比べて給料はかなり低いです。全体的に、女性保育士よりも男性保育士のほうが給料は高い傾向にありますが、一般的な男性全体の給料よりもだいぶ低い金額になっています。

 

長年勤務をしていれば、昇給や昇進する機会があるため、長く勤務を続けることで少しずつ昇給していくことが期待できるでしょう。しかし、若いうちに将来への不安を抱えて離職してしまう男性保育士は少なくありません。

 

待機児童が増えて社会問題になったことや慢性的な保育士不足の深刻化などを理由に、2013年から保育士の処遇改善加算が行われ、2017年には新たな処遇改善加算制度も始まりました。そのため、保育士の給与や手当ては少しずつ改善されてはいます。しかし、まだまだ一般的に保育士の給料は高いとは言えず、過酷な労働条件で頑張っている人が多い現状です。

 

勤続年数とともに昇給はしていきますが、当然年数がかかります。そして、処遇改善加算がされているとはいえ、大幅なアップは期待できない状況です。以上の現状で、保育士の給料を上げるためにはどのような方法があるのでしょうか。4つの方法を紹介します。

 

① 管理職を目指す

保育園や幼稚園、こども園には園長・副園長・教頭・主任保育士・主幹保育教諭など、さまざまな役職があります。管理職には管理職手当が支給されるため、給料は大幅にアップするでしょう。しかし、誰でも管理職になれるわけではありません。年功序列の園であれば、長い経験年数が必要です。年功序列ではなくても、勤務して数年の若手がすぐに管理職になるのは難しいでしょう。

しかし、努力やスキルが認められたり管理職やベテラン職員が諸事情で退職したり、経験年数が必ずしも長くなくても管理職に抜擢される可能性やチャンスはあります。若いからとあきらめず、日々の努力が必要です。

 

② 資格を取得する

保育士以外に仕事で活かせる資格を取得することで、手当てがもらえる場合があります。ただし、資格手当が支給されるかどうかは園や資格によって異なるため、事前に調べることをおすすめします。

しかし、資格手当が支給されなくても資格を取得するために勉強することはスキルアップにつながり、日々の保育の中で行かせることができるはずです。そして、その努力が認められて管理職に抜擢される可能性もあるでしょう。

 

保育園や幼稚園で行かせる資格には、チャイルドマインダーやチャイルドコーチング、絵本専門士、リトミックや運動、英語、レクリエーション、ネイチャゲームなどの指導者などたくさんあります。また、いろいろな団体や法人が認定する発達支援に関する資格を取得するのもおすすめです。自分の得意分野や興味がある資格があれば、ぜひ調べてみてください。

 

また、送迎バスがある園であれば、大型免許を取得して運転業務を行うことで手当てが出るでしょう。しかし、保育と送迎の兼務は体力的にも時間的にもハードです。無理はしないよう、よく検討してください。

 

③ 別の園に転職する

園によって、給料の額は異なります。自分が勤務している園の基本給が低く、手当てが少ないのであれば、よりよい条件の園へ転職するのも1つの方法です。私立の園は、園や経営する母体によって給料は大きく違います。

しかし、一般的には私立の園よりも公立の園のほうが給料は高く、待遇面で恵まれている傾向にあります。私立園に努めている人は、公立の試験に挑戦してみるのもよいでしょう。

 

また、給料は地域によっても異なり、地方よりも都市部のほうが給料は高い傾向にあります。地方に勤めている人は、可能であれば都市部の園に転職して引っ越すということも選択肢に入れてみてください。

 

転職を考えたときや迷っているときは、退職する前に転職サイトやエージェントに登録し、相談してみましょう。希望条件に具体的な給料の金額など希望する条件を提示し、転職先を探してもらうことができます。

 

④ 資格や経験を活かせる別の職種に転職する

保育士や幼稚園教諭の資格を活かす働き方は、保育園や幼稚園の現場で働くだけではありません。保育や子育ての専門家としてのスキルや経験を活かした働き方は、いろいろあります。保育士や幼稚園教諭の資格が取得できる専門学校で、講師として働くのも1つの方法です。

 

そして、今の時代は保育や子育てに関する動画を作成してYou TubeやTikTokなどで発信したり、コンテンツを作成して販売したりすることもできます。また、SNSやインターネットを通じて育児相談を行うなど、アイデアによってさまざまな働き方が可能な時代です。副業が可能な園であれば、保育士として働きながら、副業としてビジネスを行うことも可能でしょう。

 

5.まとめ

女性が多い職場で働く男性保育士の悩みについて、解説しました。昔、保育は女性だけの職業だったため、一般的には女性に向いているとされる仕事内容が多くありますが、保育や幼児教育の現場には男性も必要とされて今に至ります。もし、仕事に足りない面があれば一生懸命努力し、しっかりと仕事ができるようになれば、その仕事ぶりは必ず認めてもらえるはず。

 

そして信頼を得るには時間がかかるので、焦らずコツコツと努力することが大切です。毎日目の前の1つひとつのことに精いっぱい、誠実に向き合うことで必ず道は開けます。

また、保育士はいろいろなことをしなければならないので、オールマイティーになることが理想でしょう。しかし、誰でもオールマイティーになれるわけではありません。苦手なことをカバーできるのは得意なことです。苦手なことがあれば、その分得意なことをどんどん発揮しましょう。

 

同時に、苦手なことは努力によって少しずつ克服できます。忙しい毎日ですが、“今日より明日”“今日より1年後”の上達を目指し、少しずつ努力しましょう。努力して上達できれば嬉しさや達成感が味わえるのはもちろん、仕事のうえでの自信につながります。苦手なことを憂鬱に思わず、ぜひ前向きに捉えて頑張ってください。

 

せっかく目指した保育や幼児教育の道を、あきらめてしまうのは残念です。悩みを克服し、生き生きと仕事できる日が来ることを陰ながら応援しています。

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