TOEICの呪い_

TOEIC:Listening&Readingと英語上達

TOEICスコアの呪い! 

低けりゃ低いで言いたくないし、高けりゃ高いで言いたくない。

昔自分がまだTOEIC:Listening&Reading(いわゆる一般的にTOEICと言われているやつ。以下LR)のスコアを持っていなかった頃、茨城の某英会話スクールで教えていました。自分は初心者からTOEIC、ペラペラクラスまで色々教えていましたが、その中の一つがAdvancedと言われる、学校内で一番高いレベルのクラスでした。そのクラスには理系研究員やJaxa職員などがいましたし、実際その人たちは日常英語を使っている人達がほとんどで、かなり高いプライドを持っている人も見受けられました。(いつか英語にまつわる男のマウンティング、ブランド意識も話したい。笑)そのクラスでのスピーキング平均値くらいに位置していた方がTOEIC:LR980点でした。しばらく経ってその人が自分に心を開いてくれたのか、授業後にこんなことを漏らしていました。

「TOEICのスコア、言いたくないんですよね。」

自分はまだその頃TOEIC自体知らなかったし(モグリ)興味もなかったんで一瞬、「??」ってなったんですが、その人曰く、「スコアが高ければ高いほど周りからスピーキングを期待されてしまう」って言うんです。そりゃそうだ。だから、職場でも英語電話対応がやたら回ってきちゃうって。

みんなTOEIC高得点者の英語が気になる

こんな人もいました。自分はその人の発話全体と特に発音を指導していました。その人はLR900超えの女性(Wさん)で、結構な日本気質な会社だそう。最近会社が急にTOEIC、TOEICって言い出してきたらしく、もちろんその人以外TOEIC持っている人がいない。そんな中短期留学していたらしく、その貯金でTOEICを取ったWさんが最近増えてきたインドからの電話全部まわされてくるんだそうで。その人は電話自体よりもオフィス全体が聞き耳を立ててるのが何よりも嫌!嘆いていました。だから自分の発話、特に発音を良くしたいとの事でした。ほんと日本人偉いって思う。

本日命名。元々の業務に上乗せされる、「英語できるんでしょハラスメント」

個人的にはカリスマ〇〇(やや古)イケメン〇〇、強いては料理研究家は言ったもん勝ち以外の何物でもないと思っていますが、あ、今は〇〇王子か。ハラスメントも本人が気に入らなかったら何でもござれ。そんなことはさておき、こんな事例も。

会社が提示している650点って言う、こっちからしたら何をベースに650って言ってんだか分からない、しかもそれを押し付けている上司本人が満たしていない基準を自分に鞭打ってやっと超えたTさん。そしたら上司から一日2、3件の翻訳(日→英、英→日両方だそうな。)が来るらしく。最近は英語関連は基本Tにやらせようみたいになっているようで。TさんはTさんでもちろん仕事はあるので、「単純に英語できるんでしょ、だからこれお願い」的な。結構な英語できるんでしょハラスメントですよこれ。

こう言っちゃなんだけど、普通の英会話スクールや、書籍を使った独学で650を超えただけだと、スピーキングは愚か、「はいはいわかりました・・・、はい終わりましたよ。」みたいには絶対に行かない。LR経験がなければ確かにこの何が理不尽なのかも理解し難しいのも事実。この「英語できるんでしょハラスメント」、「スメルハラスメント」も「セクハラ」も全部本人の無自覚から来ている事がほとんど。何なら善かれと思っている事だって多い。個人的には歩く芳香剤みたいな人の近くにいるとお腹ピーピーになるんで結構切実。

自分の経験上スコアと能力の相関関係はこんな感じでしょうか。

あの、先に言っておくと、こんなの自分の感覚でしかないですから当てになんないですよ。あくまでもこんな感じかなーです。しかもこれは一般スクールや独学でこの点数になった人達が、「TOEIC取っても英語話せません何とかして下さい!」僕の所に駆け込んで来た時の印象ですので、LR自分の所でLRを教えている生徒さんは全然こうではないです。

〜600:英語業務は恐らくできません。LRの勉強で翻訳だの発話なんてそもそも一切やってないですし、LRの勉強の段階自体が「何で正解、不正解なのかがまだ基本分かってないし、解説を読んでも何だか分からん」状態。

600〜750:特に700超えてくるとメールとかだと、社内のメール内容が大体決まっているので翻訳が少しずつできそうな印象。ただちょっと込み入っている内容だと危ない。時間もかかる。ただ発話はほとんど無理かなと。だから電話対応とかは酷。

750〜850: **スコア、「TOEIC:LRの勉強自他が自分の仕事に役立っているかな」と本当に思えるようになるのがこの辺りかなと。でも攻略本ばかり読んでスコアを上げた人は800超えても英語能力、またはそれを使った判断能力自体が養われていない為、実生活で使えない状態に陥る。この辺でスピーキング・ライティングなどのアウトプット能力が追いついていないとTOEICの呪怨(笑)が怖さを増し、あまり周りにスコアを言いたくないと言う気持ちが強くなる。ここでTOEICスピーキング&ライティングに行くか、英語コミュニケーションそのものを本格的にやる為のどちらかで自分の所に来る方が多い印象。攻略本での「傾向対策」ばかりの勉強で宜保愛子ばりに「言語能力とは別の」特殊能力ばかりが発達し(齢ばれる)、特にリスニングや長文読解での「あ、この辺りが答えっぽい」的な勘が異常発達し易い。残念ながらそれは英語能力とは全く関係ないもの**です。

850〜990: もうこの辺まで来ると、LR経験がない人から、特に900超えてくると、「英語ネイティブ並みなんじゃない事前評価」がもれなく付いてきます。自分の過去の生徒さんで、950手前。コミュニケーションが追いついておらず周りには黙っていたらしかったんだけど、ある時人事にバラされた!って激怒してましたっけ。ただ、メールなどの、書いてあるものに関してはかなりできる印象です。ただし、個人によりますが、メールなどがまだつっけんどんな印象だったり、理解はできても書いている文にバリエーションがないなど。自分が論文や学会発表を見ていた生徒が、その辺はしっかりできるけどレセプションパーティーだったり、ロビー活動みたいな事が全く苦手で、そっちの学術的な事は程々に、レッスンのほとんどをトピックを矢継ぎ早に変えるような、日常の会話ばかりやっていた人が少なくなかったです。

じゃあどうすんのさ?

ってそりゃ思うわけで。自分だったら会社が提示しているスコアを超えて、それでも話せるようになりたい、しかも独学でと言うこだわりがあるのであれば、さっさとLRはやめて、TOEIC:Speaking&Writing(SW)に行くかなと。それでもSWで高得点を目指すとなると独学では正直限界があるとは思いますが、アセスメントとしての目的であればSWを使う意味はあります。

理想としては(独学であれば)

今までLRとSWを教えた経験から、流れとしてはLR700〜750→SW始動 がスムーズかなぁと。結局学校英語そのものを全て忘れてしまった人がSWを直接やると何が一番その人によくないのかと言うと、何をやったら良いのか、何が正解なのが分からないと言う事。例えると、マインクラフトでゲーム開始のプレイヤードロップが岸さえ見えない大海原、みたいな。(分からなければ分かる必要なしよー)

それにLRで養ったリスニング、文法、ボキャブラリーはSWで必ず活かされます。と言うか、アウトプットはインプットがあってのアウトプット。その人の中にない知識は出せるはずもない。なので完全は初心者の人が僕の所に来てもインプットは逃れられないわけで。でも自分の所に来たら最初からアウトプットと同時にやるので、もちろん独学よりは意味は相当ありますけどね。まあ僕のとは置いといて、独学を頑張っている方、応援してます。

とりとめもないですがこの辺で。良い一日を。

コーチング型英語をガッツリやっとります。ただ今モニター募集中。ホームページ良かったら来てね。

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