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もっと仕事が面白くなる!「当事者意識」と「高い視座」

「部長だったら、社長だったら、どう考えるか、どう答えるか」

ワンランク上の目線で考え、判断するとは昔からよく言われているし、私自身も、随分、前から意識してきた“つもり”ですが、今思えば、全然できてなかったと痛感する。

ワンランク上での目線で考える上で必要な、
「当事者意識」と「高い視座」はなぜ必要なのか。
「当事者意識」と「高い視座」を得られるとどうなるのか。

それぞれを習得、実践するためには、どうするべきか。
自身の経験も踏まえ、改めて考えたい。


「当事者意識」とは

「当事者意識」とは、
 仕事や物事に対して、“自分”が直接関係しているという意識。

仕事において、
・自分が会社、お客様、社会に対して貢献している
・自分の働きが会社の業績や給料にリンクしてる
ことを理解した上で、仕事を”我が事”として考え、行動する。
そんな意識と言えるのではないか。

この「当事者意識」を、”持つ”、”持たせる”ことで、仕事の成果や品質、生産性は大きく変わり、チームであれば、チーム力は格段に向上すると考える。


「視座」とは

「視座」とは、
 物事を見るときの姿勢、立場のこと。

「視座」の”高さ”によって、見える景色は大きく変わる。経営者目線で見る「経営者の視座」と、「社員の視座」とでは、視えてる景色(広さや深さ)、距離(時間軸)が大きく異なる。

ワンランク上の「視座」で考えろ、とよく言われるのは、今、目の前で見えてる景色や基準、時間軸で思考するのではなく、経営者目線など、上のランクの役職の目線で思考せよとの意味合いだ。

とは言うものの、ワンランク上の「視座」で考えろ、と言われても、現実はなかなか難しい。就いたことのない立場や役職で考えろと言われても、視えてる景色が違うのだから。視点を上を向けることはできても、上からの景色を眺めることは難しい。でも、その難しさを理解し、意識的に努力し、想像することにより、「視座」を高めることができるようになる。

視えてる景色は立場によって間違いなく異なる。視えてる距離(時間軸)も間違いなく遠い。この違いが思考や判断に大きな違いを与える。だからこそ、「視座」を高めるには、意識や努力が必要なのだ。


「当事者意識」を高めるためには

「当事者意識」を高めるためには、まず、自分の仕事や役割が何につながってるのかを理解することからはじめたい。

まずは、自分の役割が及ぼす組織への貢献や業績への影響を腹落ちさせる。その上で、日々の取り組みを改善し、意識を持ち続けられるように、努力し続ける。

”我が事”として考える”自ら考え行動する”。ともよく言われる。
「言うは易く行うは難し」で、頭ではわかっていても、実際やるのは難しい。だから、継続的に、以下の取り組みを実施したい。

「当事者意識」を高めるための行動
①自分の仕事や役割の目的、目標を必ず確認する
俯瞰的に自分の思考やアウトプットを評価する
③責任を持ってやりきる、逃げない
④自分の給料の源泉を考える

また、リーダーはメンバーに対して、「当事者意識」の高めるために、意識的な働きかけを継続していきたい。

「当事者意識」の高めるリーダーからメンバーへの働きかけ
自分で考える習慣を育む
「目的や目標を明確、具体的に説明する」
「どうしたい?」「目的は何だっけ?」「解決するアイデアはある?」など
 主体的に考えるための質問を習慣化する
自分の判断で行動させ、一緒に振り返る
 CANを増やす意識をもって、結果を一緒に振り返る
組織への貢献をしっかり動機づける
 自分の仕事の意味、組織への貢献度合いを常に会話する


「視座」を高めるために

「視座」を高めるめには、まず、自分より上のランクの方々がどのような「視座」で思考し、判断しているかを知ることからはじめたい。

そのためには、組織によっては難しいかもしれないが、経営会議や経営戦略会議、幹部会議などの資料や議事録を可能な限り情報収集し、熟読すること習慣づける。そして、資料に込められた思いや背景、そこに至った思考を想像する。決算情報や上場企業の場合はIR情報も必ずチェックする。
そうすることで、理解は浅いかもしれないが、情報レベルをできるだけ引き上げる。

また、自分より上のランク方と話す機会や資料などの説明機会があれば、自らが積極的に参加し、発言し、コメントをもらう機会を増やしたい。それにより、直接、上のランクの方や幹部の思考や基準に触れることができ、自分の思考や基準を引き上げることができる。

これらの取り組みを通じて、経営者や幹部層の思考を理解し、自分の思考のバージョンアップ、課題認識の同期、未来志向などを高めたい。

「視座」を高めるための行動
①経営会議や幹部会議、決算やIR情報を収集し、幹部の思考を想像する
②幹部への説明機会では積極的に発言し、フィードバックをもらう

また、リーダーはメンバーに対して、「視座」を高めるため、以下のサポートを実施したい。

「視座を高める」ためにリーダーが取り組むこと
思考のクセづけを意識的に行い、継続する
「部長なら社長ならどう考えるか」、「お客様(逆の立場)ならどう考えるか」などの質問を繰り返す
「視座」、「視点」を、意識して、切り替えるよう働きかける
・「部分最適」から「全体最適」へ思考を移し、
 そして、「部分」的な行動の最適解を生みだす
・「具体的」な思考から、「抽象的」思考へ移した上で、
 「具体的」なアクションを考える
・「短期的」思考から「中長期的」へ目を移した上で、
 バックキャストで「短期的」なアクションを考える
経営情報等、できるだけ開示、共有する
 できるだけ、いつでも、アクセス可能な方法で、情報共有する


「勝手〇〇長」を宣言し、飛躍的に思考を変える

最後に、自分自身が「当事者意識」と「視座」を高めるために役だったと思う方法を紹介したい。

その方法は「勝手〇〇長」と自分で”勝手に”役職を作って、宣言する方法。

例えば、「勝手センター長」や、「勝手経営企画部長」、「勝手副社長」など、自分で勝手な役職を決めて、宣言することで、その「視座」での思考を意識づける。つまり、勝手に役職を作って、宣言し、そのバーチャルな役職での思考を自分自身に強制するのた。

もちろん実際のランクとはまったく異なり、あるいは実際にない役職の場合もあるが、意識的に「視座」を高めることができる。

すぐには効果がでないかもしれないが、数か月続けるだけで、驚くほど、思考が変わる。そして、「視座」が高められると、自然と「当事者意識」も高めてくれる。

ちなみに、私が実践したのはこの役職。
「勝手副社長」 「勝手センター長」 「勝手経営企画部長」

自分の役職を”勝手”に決めて、信じ込む。ぜひ、「当事者意識」と「視座」を高めてるために試していただきたい。


「当事者意識」と「視座」を高めて仕事をもっと面白く

私自身、経営者ではないが、「当事者意識」と「視座」を高めることで、思考が変わり、努力の方向性やレベルが高まり、仕事がどんどん面白くなった。

「当事者意識」と「視座」を高めることで、会社への貢献を常に考え、経営に参画しているような感覚を得ることができる。そして、経営に参画しているような感覚を得ることで、仕事が格段に面白くなる。組織のメンバーの多くが手に入れることで、組織は必ず強くなる。

そんな力を持つ、「当事者意識」と「視座」を、自ら高め、周囲を巻き込むことを継続し、さらなる組織強化やチームビルディングにも役立てていきたい。

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