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「コーチング」とは何なのか

ここ最近、スポーツ以外の分野でも「コーチ」という言葉を聞く機会が多くなってきたように感じます。
ただ、その手法である「コーチング」の定義は、説明する人によってさまざまです。

この記事では、コーチングとはどんなものか、自分なりの解説を書いてみたいと思います。

なお、コーチングがなぜ人によって説明が変わるのか、コーチングの歴史を紐解いたらヒントがありました。
興味のある方はこちらの記事をご覧ください。

コーチングとは?

コーチングとは、なりたい自分になるためのサポートをするコミュニケーション技術です。

いきなり「なりたい自分」と言われても、明確に説明できる人は多くないものです。
コーチングは、この「なりたい自分」を自覚するところから始まります。

コーチはクライアント(コーチングを受ける人)との対話(セッション)の中で、クライアントが話をすることを促します。
クライアントは、セッションを通じてゴールイメージ(=なりたい自分)を具体的にするとともに、その実現に向けた行動を整理していきます。

たとえばこんなテーマ
・これからどんなスキルを身につけるかを考えたい
・転職するために、仕事で大事にしていることを明確にしたい
・自分の価値観を知りたい
・これからの働き方と生き方をじっくり考えたい
・すぐにイライラするのをやめられるようになりたい
・これまでやってきたことを整理して今後の意思決定に活かしたい

幅広いテーマに対応できるコーチングですが、「緊急じゃないけど重要な課題」がテーマとして適しています。

実際は「まだどうなりたいのかハッキリわからないけど、とりあえず現状から変わりたい」というケースも結構多いのですが、前述のように「なりたい自分」を発見するところから関わるのは、コーチングの特徴のひとつです。

[ Summary ]
・なりたい自分になるためのサポートをするコミュニケーション技術
・対話から気づきが生まれ、前向きな行動が引き出される
・「緊急じゃないけど重要な課題」に適している

コーチは具体的に何をする?

コーチングにおいて、クライアントとコーチは、クライアントの目標達成という共通のゴールに向けて次のような役割を担います。

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まずコーチは、共感的な態度による傾聴によってクライアントの話を聴きます。

みなさん、他人に本気で話を聴いてもらったことは、ありますか?
まずはこの「圧倒的に聴いてもらう体験」が、初めてコーチングを受けた方が最初に味わう新鮮な体験のひとつです。

コーチによる無条件の肯定的な関心、共感的理解。
それによって生まれる信頼関係、安心感。

このような環境で、クライアントは話したいことを話したいペースで話すことができるようになります。

そしてコーチは、クライアントにいろいろと質問をします。

その質問は、コーチの情報収集のためではなく、クライアントの気づきのために行われます。
こういったコーチング特有の関わりかたは、日常のコミュニケーションではなかなか発生しづらいものです。

クライアントはコーチの質問に答えるために、考えを整理することになります。
また、考えていることを声に出すこと自体が、気づきを生むきっかけになる効果があるとも言われています。(オートクライン効果といいます)

コーチングでは、このようなセッションを一定期間かけて何度か行います。

クライアントは「自身の行動」にコミットし、コーチは「クライアントがやりきるまでサポートすること」にコミットすることで、クライアントの目標達成に向かって共に歩んでいきます。

[ Summary ]
・圧倒的に聴いてもらう新鮮な体験
・コーチはクライアントのための効果的な質問をする
・クライアントは質問に答えることで気づきを得る
・継続的にセッションを行うことで、自発的行動につながる

クライアントはどんな効果が得られる?

人はそれぞれの価値観に基づいた自分のフィルターを通して、ものを見たり、考えたりしています。
そこにコーチのような第三者からの客観的な視点が加わることで、改めて思考が整理されます。

また行動面においては、クライアント自身がセッションを通じて決めた行動をコーチに宣言したり、コーチが伴走者として後押しすることで、実行力が高まります。

なおコーチングは、主体的な行動に重きを置くという点で、コンサルティングやティーチングとは異なるアプローチです。
他人から与えられた行動ではなく自身で選択した行動をする、つまり「すべきこと」ではなく「したいこと」をやっていけるので、高いモチベーションで取り組みやすくなります。

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「クライアントから答えを引き出す」という関わりかたにはカウンセリングもありますが、カウンセリングは過去と感情に重きを置くという点でコーチングと異なります。

このようにコーチングはコーチングの特徴があり、決して万能ではありません。
従って、答えやノウハウが知りたい、あるいは心理的なケアを必要としているなど、クライアントが求める内容によっては、コーチングが適していない場面もたくさんあります。
そのような場合、コーチは他の専門家を勧めることになります。

[ Summary ]
・思考が整理される
・行動の実行力が高まる
・「すべきこと」ではなく「したいこと」ができる
・コーチングが適さない場合もある

さいごに

このように、対話を通じてクライアントに伴走するのがコーチングです。

単純に話を聴いてもらうだけなら、優しい友人や家族でも聴いてもらえるかもしれません。

しかしコーチは傾聴のトレーニングを積んでいるので、日常会話で起こりがちな「話の腰を折られる」「自分の話にすり替えられる」「否定されたり、求めていないアドバイスされたりする」ということは、コーチングセッションでは起こりません。

また、利害関係のない第三者であるコーチが、あなたと同じゴールを共に眺めながら客観的な視点も提供するという体験は、友人や家族との対話とは全く違ったものになるはずです。

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