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廣部剛司
2019年10月18日 13:53
事の起こりは、シチリアの美術館に行きたいと思い立ったことだった。建築家 カルロ・スカルパが、そのキャリアの初期(1954年竣工)に手掛けた「パラッツオ・アバテリス」は第二次世界大戦中に爆撃され、瓦礫になっていた建物を修復していった建築で、シチリア州立美術館となっている。 スカルパは、学生時代からずっと気になり、幾度もその作品を辿っているけれど、ずっとシチリアには足を延ばせないでいた。