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ご紹介!「痛み」 「かゆみ」 「便秘」に悩んだら オシリを洗うのはやめなさい

記事に興味をもっていただき、ありがとうございます。
京都の治療院「あかとき庵」の小松です。

昨年末に出版された『痛み かゆみ 便秘に悩んだら オシリを洗うのはやめなさい (あさ出版)』佐々木みのり著。

著者のみのり先生は、日本でも数少ない肛門専門の女医で、元皮膚科医という稀有な経歴をお持ちの先生です。

本書は、

・オシリがかゆい
・下着が汚れる
・お腹がスッキリしない
・オシリが痛い
・便秘でお腹が張る
・肌が荒れる
・痔で悩んでいる

という方には、ぜひ手に取っていただきい1冊です。

その理由をこれから紹介していきますので、どうぞお付き合いください。

出残り便秘の衝撃

私がみのり先生のことを知ったのは、私も特集されたことがある健康雑誌『安心』2021年1月号の「便秘スッキリ解消術特集」

色んな先生方が便秘について執筆をされていたのですが、「出残り便秘」という聞いたことのない言葉に目が止まり、記事を読んでみるとビックリ!

・「腸の便秘」と「出残り便秘」は違う
・便が毎日出るけど、出始めが硬いことの問題点
・お尻の健康のためには温水洗浄便座の使用はやめましょう

など、知らなかったことがたくさん書いてあり、衝撃を受けました。。。

そしてみのり先生のことを知ったタイミングで、ちょうどご著書を出版されたのですぐに購入。

それが『痛み かゆみ 便秘に悩んだら オシリを洗うのはやめなさい (あさ出版)』なのです

オシリは洗えば洗うほど汚くなる

オシリを清潔にしようと思って、あなたはウォシュレットシャワートイレと呼ばれている温水洗浄便座を使っていますか?

私は本書を読むまで知らなかったのですが、温水洗浄便座が登場してからしばらく経った1991年には、肛門科医の間で「温水便座症候群」という疾患名が提唱され、「オシリの洗いすぎに注意」という指導に方向転換したのだそうです。

その理由は、温水便座症が登場してからしばらく経つと、不調を訴える人が増えてオシリを洗うことの弊害が明らかになってきたからです。

なぜ温水洗浄便座の弊害が出てきたのかを、みのり先生はご著書の中で、

肛門周りの皮膚は目の周りの皮膚と同じくらい薄く、刺激を与えると、簡単にダメージを受けてしまいます。シャワーの強い水圧や、こすり洗いでも刺激を与えることになり、石鹸や消毒なども強い刺激となります。P58
消毒薬を使い続けたり、洗いすぎたりしていると、皮膚は守ってくれている常在菌が死んでしまったり、洗い流されてしまい、皮膚は炎症を起こします。温水洗浄便座の水圧によって皮膚が傷つき、皮膚の細胞が損傷を受けることによっても炎症は起こります。P54
長期間、例えば10年以上、温水洗浄便座を愛用している方は、肛門の皮膚が炎症で硬くなっていることがよくあります。このまま温水洗浄便座を使い続けて症状が進むと、皮膚はますます硬くなり、肛門が開きにくくなって便が出しにくくなり、排便で苦痛を感じるようになります。P33

などとご説明をされていて、オシリを洗えば洗うほど汚くなる理由に合点がいきました。

オシリの洗いすぎは全身に影響する

皮膚には常在細菌が「皮膚フローラ」とうのを形成し、私たちのからだを外部からの刺激から守ってくれています。

さらに、美容業界で絶大な人気を誇るイギリスのタラントストリート・クリニック(Tarrant Street Clinic)の顧問皮膚科医を務めるジャスティン・ヘクストール医師はVOGUEの取材で、

「私たちの皮膚は、体内の免疫システムと絶えずコミュニケーションを取りながら、身体の最前線で防衛に務めているのです」

と語っているように、肛門の皮膚の問題は体表だけでなく体内にも影響を及ぼしています。

また、みのり先生はご著書の中で、オシリを洗いすぎている人は顔もカラダも洗いすぎていることが多いので、「オシリと顔の状態は一致する」と書いていて、全身の洗い方の習慣を見直すキッカケにもなりました。

新型コロナの影響で、過度に手指消毒をする人をたくさん見かけますが、手指の過剰な消毒もまた、常在菌のバリア機能を破壊することを知っておくといいでしょう。

出口の排泄が大事

みのり先生は、オシリのトラブルを改善するには「オシリの洗いすぎ」だけでなく、先ほどご紹介した「出残り便秘」の解消も大切だと書いています。

出残り便秘とは、排泄時に出し切れなかった便が直腸や肛門などの出口に残ってしまっている便秘で、この便は直腸で水分が吸収されるため硬くなります。

この硬い便が原因で痔になるので、たとえ便が毎日出ていても「出残り便秘」があれば肛門を圧迫したり傷つけてしまうため痔になる可能性は高まるのです。

本書には、

・出始めの便が硬い
・下着に便がつく
・オシリを拭く回数が多い

など、出残り便秘チェックシートが掲載されていますので、あなたの出口の状態がどうなっているのかを客観的に知ることができます。

オシリのトラブルの改善方法についても、西洋医学だけでなく東洋医学の知恵まで織り交ぜてご紹介していますので、ぜひご興味のある方は手にとってみてください。

私の場合は、2週間ぐらい温水洗浄便座の使用を控えたり、本書で紹介されているオシリのケアを実践してみると、少し青黒くくすんでいた肛門付近の色が明るくなってきました。

「嗚呼、私は洗いすぎだったのか・・・」

と実感した次第です。

そして亡くなった義父は内科医で、携帯できる温水洗浄便座を愛用していました。オシリのトラブルで亡くなったわけではありませんが、生前に教えてあげたかったですよ。

このように、医療従事者の間でさえも、まだまだ知られていないオシリの取り扱い方。ぜひ多くの方に知っていただきたいと思っています。

『痛み かゆみ 便秘に悩んだら オシリを洗うのはやめなさい (あさ出版)』佐々木みのり著
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追伸
この記事の内容は私がMCをしているiTunes Podcast 「健康6割で人生はうまくいく」でも特集しました。音声でお聴きになりたい方はこちらもぜひ!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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