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ほんとは絵を描きたい。

こんにちは。

一部の友人などには会った際に面と向かってお知らせをしていましたが、実は2020年の5月22日から25日まで我々2人で行っているアートの展示会「ほんとは絵を描きたい。」を世田谷公園の近くにある「インヘリットギャラリー」にて開催する予定でしたがこの昨今の状況を考慮し延期することを決めています。インヘリットギャラリーがとても我々の好みのギャラリーで本当に素晴らしく、はじめてのTOKYOでの展示ということでかなり意気込んでいました。

延期にしたことで次の開催まで時間が出来たといえばそうなので、ちょっとここにアートに対するあれとかこれをまとめようと思います。


ほんとは絵を描きたい。

のりおが絵を描き、私が展示会場のトータルな作り込みを含むグッズの商品化や同線のデザイン、取引先との諸々の連絡などを行います。こちらから展示をさせて欲しいと営業を行うので、会場や客層によって絵のタッチを変えます。2019年の5月は長崎の「KOMINKAN」というショップとギャラリーが一体になった会場で行いました。ショップにはファッションブランドの商品が沢山あったのでそのショップのお客さんにもアプローチできるようにファッショングッズのラインナップを意識してグッズも沢山作りました。

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展示をやる前まではこれだけグッズなどを揃えて、在庫も十分で、正直ちょっとビビっていましたがいざやってみると原画もグッズも沢山売れて、本当に嬉しかったです。グッズに関しては展示中に再生産した物もいくつかあり大好評でした。長崎県内の顧客さんや東京、福岡から友人も来てくれて本当にありがたい気持ちで胸がいっぱいになりました。

やってよかったなーって、今でも思います。


アートは産業です

「障害者アート」という概念がとても嫌いです。社会的価値や労働価値が低い障害者をなんとか社会と結び付けようと試みているものだと思いますが、やはりそうは言っても社会的価値が高く責任が伴う仕事などを障害者には任せられません。よって日本においてとっても社会的価値や市場規模が小さいアートや割と誰でもできる単純作業と相性がいいのだと思います。

障害者軽視ではなく、やっぱりこーゆーことをやっているうちは日本において「アート」というものの価値が上がることはなく、伴ってアートが売れないのでアーティスト活動を諦める人やそもそもアーティストになろうと志す人もかなり限定されます。

私はアートは福祉ではなく産業だと解釈しています。綺麗事や耳触りがいい言葉をいくら並べても産業なので金が回って意味があるし金が回らないとアーティストも生きていきません。アーティスト自身も絵のクオリティを高めるのはもちろんですが、自分の創作物に価値を出す努力も絵を描くことと同じくらい大切です。時間をかけて描いた絵が売れるとは限らないし、自分が納得していない状態の絵でも売れることはあります。アーティストには人一倍のマーケット感覚が絶対に必要です。


アートは都市の産物

もちろん田舎で創作されるアートもありますが、その創作物に価値がついて出回るのは都市が圧倒的に多いと思います。アートに限らずファッションも完全に都心の産物だと思います。確か尾花大輔さんが「日本は漁村にいる漁師でもファッションを愉しみたいと思っている人がいるすごい国だ。」みたいな感じの趣旨の言葉をおっしゃってて、実際に超小さい漁港の村に住んでいる私の身からすると、その感じはあまり感じられない。まぁでもそんな私がいつもNikeLabとかJUNYA WATANABEを着てるし、アトリエにはアートが沢山あるからそれはそれで漁村にファッション好きやアート好きがいるのは間違ってないか。

まぁでもそんな私のような人種は極少数。アートやファッションが流通するのは圧倒的に都市です。やりたいことがあまり無いことで有名な私ですが、「アートを使って都市を遊ぶ」はずっとやりたいと思っているし、着実に実績と準備を整えています。


アートに社会的価値を出す

やっぱり絵でも服でもなんでも、売れないとダメです。売れないと続けられません。でもアーティストってそこを結構無視しますよね。あとお金に困ってない人が自分のアートにあまり値段を付けなかったり。あれって一番やっちゃいけないことです。お金に困ってなかったり売れなくていいって思っている人は自分の作品にがっつり不当な値段を付けて下さい。そうすることで自分の作品にまだ高額な価値をプライシング出来ない駆け出しのアーティストを救うことが出来ますし、その地域や商圏などのマーケットにおいてアートの価値を下げずに済みます。

アートには色々な価値があります。原画が欲しい人がいます。原画は買えないけどTシャツやポストカードが欲しい人がいます。絵がみたいので入場料を払う人がいます。私たちの展示「ほんとは絵を描きたい。」ではそんな小額でも高額でも対価を払ってくれる全ての人を無視せず商品を作ります。そして展示空間を含めた、「アートを通じたトータルなショッピング体験」を売りにしています。


ほんとは絵を描きたい。

でもいつからか本当にやりたいことが出来なくなった。

やらない理由を探し、諦める妙なテクニックは上達した。

考えない方が楽なのは知っている。でもやっぱり本当にやりたいことだから諦めきれない。もう自分との約束を破るのは嫌なんだ。



そんな方々にとってこの展示が少しでも参考になれば幸いです。

次はTOKYOで会いましょう。

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