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Zoomでスライドショーを画面共有しつつ発表者画面を操作する方法

Zoomを使ったオンラインセミナーを行う場合、講師がPowerPointやKeynoteの資料をスライドショー再生してZoomで画面共有することが大半に思う。しかし講師としては発表者画面を使って講義を進めたいし、Zoomのチャットウインドウも常時表示させておきたい。外付けのセカンドディスプレイがあれば可能だが全員がセカンドディスプレイを持っているわけではない。そんなときに良い方法がある。

MacでKeynoteを使う場合

Keynote 11.0以降には「ウインドウで再生」という便利な機能がある。この機能を使うとディスプレイがひとつであってもスライドショー画面と発表者画面の2つが同時に開くのだ。スライドショー画面の方をZoomで画面共有すれば良い。

手順
[1.] Keynote起動
[2.] Keynote書類開く
[3.] メニューより[再生>スライドショーをウインドウで再生]を選ぶ
[4.] Keynoteスライドショー画面のタイトルバーをダブルクリックして、ウインドウの幅をディスプレイの幅と同じサイズにする
[5.] Zoomの画面共有機能でKeynoteスライドショー画面を共有する
[6.] Keynote発表者画面を操作しながらプレゼンを進行する

[備考] もし可能なら、事前にシステム環境設定を変更し、ディスプレイの表示解像度設定を通常よりも小さい<幅 1280 pixel>に変更する。

Keynote書類の縦横比は基本的に16:9であるのでウインドウの幅を1280 pixelにすれば高さは720 pixelになる。この1280 x 720 pixelが相手側に送信される映像データの画面寸法である。うっかり4Kディスプレイの映像をそのまま相手に送信しないようにしよう。

余談だが、Zoomには奇妙な仕様があり、ミーティング録画機能を使うと<ディスプレイの幅 × 共有した画面の高さ>の動画として録画される。異常に横幅の広い動画になってしまうこともあり得るのだ。ディスプレイ表示解像度設定は気をつけておきたい。

WindowsでPowerPointを使う場合

PowerPointも実はスライドショー画面と発表者画面を同時にひとつのディスプレイ上で開くことはできる。しかしZoomで画面共有するにはややイレギュラーな方法を取る必要がある。

手順
[1.] PowerPoint起動
[2.] PowerPoint書類を開く(まだスライドショー再生しない)
[3.] Zoomの画面共有機能でPowerPoint編集画面を共有する
[4.] スライドショーの再生を開始する
[5.] スライドショーを右クリックし、右クリックメニューより[発表者ツールを表示]を選択
[6.] PowerPoint発表者画面を操作しながらプレゼンを進行する

[備考] 必ず「PowerPoint編集画面をZoomで画面共有→スライドショー開始→発表者ツール表示」の順に行う必要がある。

[備考] もし可能なら、事前にシステム環境設定を変更し、ディスプレイの表示解像度設定を通常よりも小さい<幅 1280 pixel>に変更する。

正直なところなぜこの手順を守ることでスライドショーの画面共有ができるのかよくわからないのだが、確かに画面共有できる。ひょっとするとバグなのかもしれないとも思う。なおMac版PowerPointではこの裏技は使えない。

Zoomでは、共有する画面の寸法がそのまま相手側に送信される映像データの画面寸法になる。PowerPointのスライドショーは全画面表示であるので、結果としてディスプレイの表示解像度設定値がそのまま相手側に送信される映像データの画面寸法になる。うっかり4Kディスプレイの映像をそのまま相手に送信しないようにしよう。

ディスプレイ表示解像度を強制的に1280x720にする

オンランセミナーの様子を録画して再配布することまで考慮すると、録画映像は1280x720 pixel の動画ファイルにしておきたい。であれば、あらかじめ講師側のディスプレイ表示解像度設定を1280x720 pixel にしておくことが最も簡単かつ確実である。

しかしながら、たとえば画面縦横比16:10のディスプレイを持つノートパソコンでは、設定画面に出てくる選択肢はすべて縦横比16:10となるような数値の組み合わせである。縦横比16:9である1280x720 pixelという選択肢は出てこない。

だがこの問題を解決するアプリがある。以下に紹介する。

SwitchResX (Mac版)

MacにSwitchResXをインストールすることで、メニューバーアイコンからディスプレイ解像度を切り替えることができる。もしもインストール直後に1280x720 pixelという選択肢が無い場合は、SwitchResXの設定画面から[built-in Retina Display>Custom Resolution]を開き、[+]ボタン(項目の追加ボタン)をクリックして選択肢を追加できる。M1 Mac + BigSur にも対応している。

Custom Resolution Utility (Windows版)

WindowsにCustom Resolution Utility をインストールし同Utilityの設定画面から設定を追加することで、Windowsのディスプレイ解像度設定画面に選択肢が追加される。詳細な手順は上記URLを参照していただきたい。

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