見出し画像

名もなき料理のこと Part.1 ひじきの煮汁で

最近つくった名もなき料理を晒してみようという無謀なコーナー。写真撮っていないのでルックスはご想像にお任せするとして。

まず、ひじきの煮つけを作った。これはだいたい月1ペースで作っていて、やや多めの5~6食分くらいの分量。そのうち3食分くらいは冷凍庫に保存して、週に1回弁当のおかずにしている。

ひじきは乾物の大袋を買い置きしていて、アメ横の松葉屋さんで半年に1回くらいのペースで購入している。国産の長ひじきを他よりちょっと安めで売られていらっしゃって、とても助かっている。

他の具材は、戻した干しシイタケ、ニンジン、油揚げか、なければ高野豆腐を細切りにして。味付けは干しシイタケの戻し汁と醤油、みりん少々、カツオ出汁の粉をほんの少し。作り方もスタンダード。特に変わったものではない。

さて、こうしてひじきの煮つけができたわけだけど、とりあえず出来立てを食べ、残りを保存容器に入れておしまい。と思いきやここで鍋に残っているものが。そう、煮汁。ひじきの細かい部分がたくさん紛れている煮汁は、ニンジンや油揚げの出汁も出ていて結構いい味。ちょっと舐めてみると、そこまでしょっぱくない。これは使えるかも。

鍋などをつくるとき、味はあまり濃くしないでスープ部分もしっかり飲むようにしている。野菜の栄養は茹でるとその水の方にそれなりに流出してしまうのだけれど、スープとして取り込める鍋なら栄養を無駄にしないで済む、という考え。

その理屈で、このひじきの煮物の残り汁も、栄養分としてはかなりのものがあるはず。これを逃す手はない。そうです、私が貧乏性です。

というわけで煮汁は別の器にとっておいた。次の食事でこれを使って作ったのは、

・にんじんと玉ねぎの薄切りをどんぶりに入れて電子レンジでやわらかくする
・ひじきの煮汁と、溶き卵をどんぶりに入れて軽くかき混ぜる
・レンジで様子を見ながら加熱する

というもので、出来上がったのは良く分からない卵とじ的なナニカ。あれば上にみつ葉でも添えたかったけど残念ながらないので仕方ない。

他の具材に味が付いていない分、ひじきの煮汁でちょうどいいくらいの味つけになった。正直、見た目は全然よろしくない。ひじきの黒いぽつぽつが所々に見え隠れする、ちょっとくすんだ色あいの卵料理。お店じゃ絶対出てきそうもない。そんな見た目のアレな名もなき料理だけれど、ちゃんと自分の身体の一部になってくれるわけです。感謝。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?