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気になる。

気になる。
すごく気になる。
今でも気になる。
気になってしまうと気になろうとして、気になりたくないのに気になってしまう。

ああ、こんなにも気になってしまう人だったのだとは、自分でも驚きだった。

ずっともやもやする。
間違えたと後悔した気持ちなのか、他は完璧なのにすっごくもったいないと思う気持ちなのか、いっそのこと伝えてしまいたいという思いなのかはよくわからない。

どれか一つではないということだけはわかるから多分全部なのだろう。
とにかく気になって仕方が無くて、それがものすごくもやもやする。はっきり言ってしまえば嫌なのだ。

はあ、ため息しか出ない。
このいまタイピングをしている時もため息しか出ない。
すごくネガティブな感じよね。
良くないのはわかってるけどポジティブな言葉が出てこない。

気になるんだよほんとに、
隣人の声が。

木造だからある程度覚悟はしていたけど、気になるんだ。

子ども部屋おじさんになりかけていた29の代。どこに住んでるか聞かれて実家で住んでいるということが地獄のよう恥ずかしく感じる時があったり、童顔なのも相まってより幼く見えたりして、早く何とかしたいと思っていたところ、2023年は目標としていたクロマグロも釣りあげて、ようやく釣りやその他の活動がひと段落して生活をしたくなったのと、他のきっかけもあって一人暮らしを決意した。

今の会社に通うつもりでいろいろと条件を決めて探しまくって、
都内、23区内でいいところがないか探したり、
東京郊外で探したりして、
ようやく決まった逗子。

逗子。

逗子。
とてもいい場所。
街もきれいだと感じるし。
空は広いし。
海は穏やかだし。
水も透き通ってるし。
山もあるし。
鳥も虫もいるし。
ごはん屋さんはいっぱいあるし。
人はみないい人だし。
友達も近くにいるし。
夕日も見れるんだよ。
最高でしょ。

だから僕はとにかくウキウキしていた。
今でも毎日ウキウキしている。
多分そのうちもっと楽しくなってくる。

サップを買ったり、サーフィンしたり、釣りに行ったり、もっと友達が出来たり。
夏になったらみんなでBBQもしたりして楽しみたいし。
絶対に最高なこと間違いない。

だから絶対的に今の部屋は最高なのだ。
隣人のカップルの声を除いては。

とにかくずっとしゃべっている。
マシンガントーク。いや、カップルとしては理想の状態?なのかもしれないし、僕はそこは全然否定していないししたくもない。し、この後のことも絶対否定したくないししてはない。
気になるのは自分の問題。
にしかわひろあきの視点なのだから。

夜。

0時以降の音が絶望的に気になる。
低音で一定のリズムで、繰り返される。
言葉は聞こえない。けど内容は理解できる。だから気になる。

「お、お、お、、、、」という声。
一定で刻まれる。
たまに乱れる。

人の生活が自分の人生になだれ込んでくるようなそんなイメージ。
見知らぬ人なのにすごい距離が近く感じる。意味が分からない。
気になりすぎる。

逗子の部屋は朝、最高の景色で迎えてくれて、最高の一日をスタートできる。
目の前は何もなく、目下に住宅たちが伸び、両サイドにある山から鳥のさえずりが聞こえる。
わずかにかすんだ空に朝日が乱反射する。
遠くに少し海が見える。
緑と青と黄色の世界。
車の音も、電車の音も少ない。
聞こえるのは鳥。木。たまに人。

だから僕は早起きをしてできるだけ朝の時間を楽しみたい。
早く起きて会社に行くまでの時間、3時間くらいは家で過ごしたい。

だから早く寝たいのに。

夜1時を回ってもまだ終わらない。

長すぎる。
早く終われ!と思うようになってくる。でもなかなか終わらない。
気づいたら2時になっている。

僕は目が覚め。
声は聞こえなくなっている。

最悪だ。

先に寝られた。
明日早起きをしたいと思っている僕を差し置いて先に寝られた。

くやしさが止まらない。

悔しがりながら次第に肩の力が緩み、
気が付いたらアラームが鳴る。

朝だ。

朝の逗子。
青と緑と黄色の世界。
鳥の声。
静かな時間。

寝不足の僕。

そうだ、耳栓を買おう。いいやつを。

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